簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

美作滝尾駅(JR乗り潰し・因美線)

2016-05-25 | Weblog


 映画「男はつらいよ」シリーズの「寅二郎紅の花」(1995年公開)のロケ地になった
のが美作滝尾駅である。
今は無人駅となったこの駅では、寅さんが冒頭で切符を買うシーンが収録された。
駅前には撮影を記念した石碑も建てられている。 



 寅さんを演じた俳優の渥美清は、その翌年68歳で亡くなっているので、この時の
作品が最終作となった。


 
 単式一面一線の駅はなだらかな中国山地の山々に囲まれた津山盆地の一角に
ある。昭和3年の開業で、赤い瓦を葺いた切妻屋根の木造平屋造り駅舎が、当時
のまま残されていて、この建物は、登録有形文化財に指定されている。
木製のガラス戸の嵌った外観は、まるで小さな山の分教場のようにも見え、入口
の裸電球と相まって、昭和そのもので懐かしい。





 切符売り場(出札口)や、手荷物カウンターは頑丈に作られた質感のある木製で、
長年使われすり減りって、浮き出た年輪がその歴史を物語っている。
木製の改札場はいかめしく、寒い地域らしくガラス戸が建てられていて、黒ずんだ
腰板などと共に良い味を出している。
駅務室には、往時を彷彿させる品々が無造作に置かれていて、そんな中の寅さん
の顔出しパネルはご愛敬だ。



 駅構内の北側には、行き止まり線の跡がある。
貨物ホームの跡で、そこには上屋が今も完全な形で残されていて、それは駐輪場
として再利用されている。昔はこんな片田舎の小さな駅でも、貨物の扱いがされて
いたのかと思うと、改めて国鉄時代の凄さを思い知らされる。(続)



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