簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 美馬旅館

2010-11-29 | Weblog
今晩の宿は、この寺の門前に有る堂々たる和風の木造、食事処を併設する料理旅館。
遍路宿としては少し高かったが、今日が今回最後の宿なので少し奮発した。
林芙美子をはじめ、文人や財界人が利用したこともある明治24年創業の旅館らしい。
玄関先には林芙美子の書が掛けられている。



高知を代表する名旅館として旅行雑誌にも紹介されている。
こんな老舗旅館ながら、遍路には少し安く解放してくれるのが嬉しい。



坪庭を見下ろす、二階の広々とした二間続きの和室を案内された。
新しくは無いが、落ち着きのある部屋だ。

それほど大きくは無いがヒノキ造りのお風呂は、木の香が疲れをいやしてくれる。
他に入浴のお客もいないので二人で貸し切り、ユックリと湯に浸かる事が出来た。
入浴の後は楽しみな夕食、併設のお食事処で頂く。
料理旅館と言うだけに、食膳には量はさほど多くは無いが洗練された料理が並ぶ。
お気に入りのKビールを飲みながら、この5日間の歩き遍路に話が弾む。



今回は大きなトラブルも無く、歩き通す事が出来た。
心配した足のマメも、早めに潰して処置をしたせいか、酷く成らずに済んだ。
それとも五本指の靴下に普通の靴下の重ね履きが功を奏したのかも知れない。
何れにしても、七子峠では少しへばったが、それでも予定したコースを予定通り
歩き遂げた。

本当は、春と秋のこの二回で修行の道場 土佐路を終える予定であったが、37番
止まりと成ってしまった事は残念であるが、次回に札所間の最長距離を歩く楽しみを
残した・・と思うことにする。

明日は、高知の街中で、お昼ご飯でも食べて帰ることにしよう。(完)





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四国遍路 37番・岩本寺のモンロー

2010-11-26 | Weblog
JR窪川の駅前を通る道の両側には、以外にも喫茶店や小料理屋風の一杯飲み屋の
ような店が多い。
思ったよりも賑やかな街並みだ。



道幅はさほど広く無いが、車の通りも少なくない。
そんな道を5分ほど歩くと複雑に交差する五差路に出る。



教えられたとおり、一本、二本と数え、それを右折、暫く歩くと山門に続く門前の通り
があり、この両側にもお店が並んでいる。
十数段の階段を上がると山門がある。
それを潜り境内に入る。
余り広くは無いが右に本堂と大師堂、左に本坊と立派な信徒会館が整然と構えている。



五体の本尊が安置される本堂は、近年に再建されたものらしい。
天井にはおびただしい数の絵が貼られている。
松本大師堂で会った堂守の男性が言っていた「マリリンモンロー」を捜してみるが
なかなか見つけられない。
奥の方は暗くて良くわからないし・・・どこだろうと振り返って天井を見上げたら、
いたいた。





信徒会館を覗いてみる。
入り口脇には遍路用品や土産物を売るチョッとした売店を備えていて、なかなか綺麗な
宿坊を併設していた。
そう言えば、七子峠で別れた埼玉さん(埼玉から来た一人旅の遍路だから)は、安いから
ここに泊まると言っていた。

門前通りに一軒のお菓子屋さんが有った。
“三度栗”と言うお菓子の名前にひかれ店を訪ねてみる。



この寺には七つの不思議が伝えられていると言う。
そのひとつに“三度栗”と言うのが有るらしい。
『栗を欲しがる子供たちのために、大師が栗の実が取り易いように木の高さを低くし、
年に三度実が成る栗にした』と言う言い伝えに因む菓子だと言う。
お土産に買って帰ることにした。(続)






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四国遍路 またしても息切れ

2010-11-24 | Weblog
ここを登れば峠に出る。
解っていても苦しくて動けない。
目の前の階段が、聳え立つ壁のように見える。
ここまで何とか休み休み登ってきたのに、ここに来てどうにも息苦しくて動けない。



あの“へんろころがし”焼山寺登山道の時と同じような状態に陥ってしまった。
暫く腰をおろして休むより仕方無い。
藪蚊が容赦なく襲ってくるが、それを追い払う気力も失せている。



30分程休んで、階段を登り、どうにか峠まで這い上がった。
そのまま、ごろんと寝転がってしまいたい心境だ。
車庫の前を借りて休んでいると、その屋の主が「この裏に茶店が有る」と教えてくれる。
不思議なもので、平坦道に出て暫く休むと何事も無かったかのように元気が湧いてくる。

成らばと移動、表に周り茶店に入る。
そこで思いがけず前夜同宿だった遍路、埼玉さん(埼玉から来た一人旅の遍路だから)
に会う。
朝食の時姿を見ることは無かったので、聞いてみると、「朝食を取らず5時頃宿を発ち、
そえみみず遍路道を来て、つい先ほど茶店に着いたところ」だと言う。



「道は整備されていたが、きっかった」の言葉には実感がこもっていた。
我々より2時間近くも早く出ているのにこの時間まで掛ったと言う事は・・・。
この道を選択しなくて良かったとつくづく思う。
「いろいろお接待が有り楽しかった」とも。

お店を営む夫婦の好意で、持参していた弁当をここで食べさせてもらう。
あれほどばてていても、食欲だけは衰えていない。
岩本寺までは、残り14キロほど、ここからは下りの平坦道が続く。(続)





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四国遍路 七子峠越え

2010-11-22 | Weblog
人家が次第に少なくなってきた。
ここら辺りまで来ると、車も余り通らない。
道は、アスファルト舗装され歩きやすいが、次第に日影が無く成り、上からの
日差しと、下からの照り返しで堪らなく暑い。



こんな道が延々と続く。
時折遥か先の、山の高いところを通る国道56号が見える。
「あんな所まで登るのだろうか・・・」

久しぶりに見る民家の母屋と納屋の間に、丁度良い具合に日影が出来、涼しい風が
吹き抜けている。
そこを借り、休むことにする。
暫く休んでいると、その家のおばあちゃんが「あれ、あれ・・」と言って姿を現した。
納屋の前に水道栓が有ったので、水を貰って良いかと尋ねると、その水は暑くなって
いる・・と言い残し奥に消えてしまった。
ペットボトルに水を満たしたかったのだが・・。

暫くすると、「明治のお爺さんの頃から使っている井戸の水だ。冷たいから・・」と
言ってグラスに並々と入れて持ってきてくれた。
一息で飲みほしてしまった。美味しかった。本当においしかった。
礼を言って腰を上げ、峠を目指す。



「昔は細い道だったが、広い道が出来た・・」とおばあちゃんが言っていたこの
アスファルト道が、工事中の四国横断自動車道の先で途切れると、いよいよ峠への登り
道が始まる。
峠までは2キロの道程、200m程登ることに成る。



残り1キロの標識を越えた辺りで、登りは厳しい道に成る。
頭の上で国道56号を行き交う車の音が聞こえてくる。
木々の切れ目から青い空と、かすかに白いガードレールが見える。
残すはそこに至る階段道だけだ。(続)





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四国遍路 JR土讃線に沿って

2010-11-19 | Weblog
今日も快晴。
天気予報によると、午後は雲が広がり、天気は下り坂と告げているが、とてもそんな
気配は感じられない。

37番・岩本寺までは、30キロ余り、287mの七子峠を越えて行く。
前半は、ほぼJR土讃線に沿って延びる国道56号線をのどかに歩く。
すぐ脇にJRが走っていると、万一潰れてもエスケープ出来るから心強い。



国道脇の、まだ深い緑色の、硬そうな身を付けたみかんの畑を眺めながら、時には青い静
かな海を眺めながら、叉町の賑わいを眺めながら歩くので町中の道は退屈することが無い。
幹線道路の交通量はさすがに多く、車がすごい勢いで、すぐ脇を通り過ぎていく。
トンネルの中などは、轟音と風圧に飛ばされそうになり恐怖すら感じる。



焼坂トンネルを抜け、四万十源流の里の看板が立つ中土佐町に入り、峠を一気に下る。
この先では、途中国道を外れ古い遍路道に入ることになる。
古い遍路道を行くには、二つのルートが有る。



一つは、JR土佐久礼駅の手前で国道を外れ、西に向かう「そえみみず遍路道」。
へんろみち保存会が整備をしているので歩きやすいらしいが、峠の手前で400m程の
山登りが有り、結構厳しいと聞く。
もう一つは、JR土佐久礼の駅を過ぎ、大坂谷川に沿って登る、大坂遍路道。
距離的にはほとんど変わらないが、山登りが100mほど低い。

疲れも蓄積している身には、山越えは少しでも低い方が良く、迷わず後者を選択する。
久礼の町中のスーパーで、水と食料を仕入れ、アイスキャンデーを齧りながら大坂谷川
を右に見て、静かな木陰の道を行く。(続)





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四国遍路 大間の別れ

2010-11-17 | Weblog


内ノ浦出見の遍路小屋で一休み。
暑いので、どうしても休憩の数が多く成る。
内ノ浦トンネルを抜けるとみかん畑の広がる海辺の道を歩く事に成る。
ここは、ポンカンの産地らしい。



内ノ浦の集落に珍しく喫茶店が有った。
この先で食べられる保証も無いので、お昼にはまだ間が有るが、休みながら昼を
取ることにする。

昼食を済ませ、そこから6キロ程歩くと須崎の遍路小屋が有る。
ここでも一休み。
小屋の温度計は、35度を示している。
道理で暑いはずだ。
ペットボトルがすぐに空に成ってしまう。



住友大阪セメントの大きな工場の前を過ぎると、大間の町並みに入る。
その先のJR土讃線 大間の駅で一休み。

ここまで一緒だった宮崎さん(宮崎から来た一人歩きの遍路だから)と小牧さん
(小牧から来た一人歩きの遍路だから)とはここでお別れだ。
足が痛くて途中タクシーを使い、帰ろうか迷っていた小牧さんは、「あなたたちに
ここまで連れてきて貰った。ありがとう」と握手を求めて来た。
種崎渡船の待合所で、見せてくれた両の足には幾つものテープが巻かれていた。
指の爪もすでに黒く変色していた。
この春の自分の足を見ているようで、文字通り痛みがひしひしと伝わってきた。

お風呂で見た宮崎さんの足にも、彼に負けず劣らずテープがしっかり巻かれていた。
今晩の宿が決まっていない宮崎さんは、これから捜すと言う。

我々の宿は、ここから約4キロ先の土佐新庄の駅を過ぎた辺り。
駅のベンチに腰を下ろす二人に手を振り別れ、先を急ぐことにする。

高知自動車道の終点近くに道の駅がある。
その先に今晩の宿の民宿は有る。(続)





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四国遍路 どうして歩くの?お遍路さん

2010-11-15 | Weblog
ここからは宮崎さん(宮崎から来た一人歩きの遍路だから)と小牧さん(小牧から来た一人
歩きの遍路だから)と後先に成りながら岩本寺を目指す。

宇佐大橋を渡ったところで県道23号を左折する。
左手に内ノ浦湾の静かな海を見ながら、淡々とした自動車道を行く。



道が海から少し外れると小さな峠道に差し掛かり、暫く登ると左手に小学校が有る。
その校門の前にこんな掲示が有った。
『結願めざしてがんばってください』
『教えてください。どうして歩いているのですか?』





「どうして歩いているのだろう?」

今まで真剣に考えたことも無かった。
始まりは、格段の信仰心が有るわけではないが、八十八か所を周ってみたいとの
漠然とした思いが有った。
幸いにも、歩きたいと言う相棒がいた。
どうせやるなら、人から「すごいね」と言われるだろうから歩いて周ろう。
動機はそんなところで、たったそれだけのことだった。

歩き始めてみると、確かに人との出会いも有り、色々見て周るので観光的要素もある。
だから面白いけど、反面苦しい事も多い。
いや、苦しい事の方が多いと言った方が良いかもしれない。

足の裏のマメを潰してまで、痛さに堪えてなんで無理して歩いているのだろう。
息を切らせて、苦しい思いをしながらなんで厳しい山を登るのだろう。
電車やバスに乗れば、あっと言う間に行けてしまうのに何で、てくてく歩いている
のだろう。

苦しみや、悩みが有って縋っているわけでもない。
特別に願をかけているわけでもない。
途中で挫折をしたくないと言う意地なのか。
乗りかかった船だから、必ず向こう岸に着きたいと言う思いなのか。

暑い日差しに汗をびっしょりかきながら、峠を下る。
「何故歩いているのだろうか?」
短い影を踏みながら、自問自答を繰り返す。(続)






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四国遍路 打ち戻り

2010-11-12 | Weblog
今日の最高気温の予想は34度、朝から暑い日差しが照りつける。
初日から今日まで、最高気温が1度ずつ上がってきており、毎日夏のような
暑い日が続いている。

宿に荷物を置いたまま36番・青龍寺に向かう。
道端の赤い前垂れをしたお地蔵さんが導いてくれるので、ここは迷うことは無い。
やがて山裾に本坊と赤い多宝塔が見えてくる。



階段の下に納経所が有るが、本堂はその遥か石段の先に有る。
山門に続く石段を登ると左に細い滝が落ちている。
信者が修行をする滝らしい。
更に百数十段の石段を登った先に本堂が有る。
朱塗りの三重塔が印象深い。



宿に戻り荷物を持って歩き始める。
目指すは56キロ先の37番・岩本寺。
当然一日で歩ける訳も無いので途中で泊まることに成る。
従って今日は立ち寄る札所はどこもなく、これから先、ただひたすら歩き続ける
のみである。

ここからは、内ノ浦湾を挟んで二つのルートが有る。
一つは、36番を打ってそのまま横浪スカイラインを行く山岳ルート。
もう一つは、一旦宇佐大橋まで戻り、海岸に沿って進む海沿いルート。
前者は、距離は短いが自動車道なので意外にアップダウンが激しい。
後者は、ほぼ平坦な道だが2キロほど距離が長い。



「36番からは打ち戻りの方が良い」
「スカイラインはお店が無いから、食事や水分補給に苦労する」
雪蹊寺門前の宿の女将がこんなアドバイスをくれていた。
36番を終えて、再び今来た道を宇佐大橋まで戻るので、それを遍路用語では打ち
戻りと言う。
女将は、この打ち戻りの道を進めていた。(続)





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土佐 龍温泉・三陽荘にて

2010-11-10 | Weblog
龍の浜と言われる、美しい海岸の前に宿は建つ。



館内に一願成就の黄金の大師像を祀り、ここもお遍路さんには評判の良い宿らしい。
お大師さんが杖で示された場所を掘り下げたら噴き出たと言う45度の温泉が有る。
ナトリウム・カルシウム塩化物温泉の、少し塩辛い温泉にユックリと浸かり疲れを
癒す事が出来る。



入浴後、フロントで縫い針を借り、マメの手入れをする。
色々対応してきたのが功を奏したのか、ここに来て両足の裏に小さなマメがやっと
出来た・・と言う位、ここまで大したトラブルも無く歩いてくる事が出来た。

五本指の靴下を脱いでみると、両方の足の裏に小さなマメが出来かけている。
それに歩いている時はほとんど気付かなかったが、両足の第四指の叉のところが少し
擦れて水泡が出来かけているが、そんなに痛みは感じない。
フロントが貸してくれた消毒液を付けた針で水泡を破り、ティッシュペーパーで慎重に
水を絞り出す。
その後消毒液をかけ、絆創膏を貼り、その上から幅広のテープでぐるぐる巻きに固めて
しまえば治療は終わり。

これで安心して夕食が摂れる。
お食事処のテーブルには、豪華に海の幸、山の幸が並べられている。
値段の割にはお値打ち感がある。
のどが渇いていたので、お気に入りのKビールがことのほか美味い。



テーブルの周りには、これまでに同宿だった、あるいは道すがら、時として同行した
顔見知りの遍路が大勢揃い、遍路話に話題が弾む。
歩き遍路と言う共通項だけで結ばれる知らない者同士の一期一会。
その会話は何時までも尽きることがない。(続)





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四国遍路 塚地峠を越えて

2010-11-08 | Weblog
36番・清龍寺までは14キロ余り。
その1キロ半程手前に今晩の宿が有る。



今登ってきた急坂を降りる。
地図的には、今来た仁淀川大橋近くまで戻り、そこから南に向かえば良いはずだが、
町中の道は解りにくい。
国道沿いのコンビニの前で、軽トラのお兄さんに道を訪ねると、丁度実家に帰ると
ころで、その方向だから・・と、この暑い中を1キロ以上も一緒に歩いてくれる。
「この先を曲がれば後は一本道・・」と言って県道39号の合流まで付き合ってくれた。

ここからは淡々とした自動車道が続く。
途中、同宿だった宮崎さん(宮崎から来た一人歩きの遍路だからこう呼んでいる)
と合流、後先に成りながら塚地峠を目指す。



お寺を出て、2時間余り、県道脇の塚地休憩所に着いた。
ここから右に入ると標高200mの塚地峠を越える昔ながらの2キロ余りの遍路道。
このまま進むと、距離的には変わらない、その下を800m余りのトンネルで抜ける
自動車道。

長々と少しずつ登ってくる自動車道で疲れも積もり、もうへとへとである。
ここは迷うことも無い、全員一致で後者を選ぶ。

トンネルを抜けると、道は緩やかな下りに転じ、その先に“アイスクリン”を売る
赤いパラソルが見える。
気付けには丁度良い。ゆず風味の“アイスクリン”で生き返る。

青い海が見えた。
そして目を遥か右に転じると、赤い橋脚の宇佐大橋が見える。
ここまでくれば宿までは残り3キロほど。
橋の手前で少し休憩を取る。
後は一気にと言う算段だ。



850m程の橋だがその登りは結構きつく、渡り終えるのに10分ほどかかってしまう。
それでも海沿いの道を幾つも小さく曲がりながら進むと今晩の宿、土佐龍温泉・
三陽荘が見えてくる。(続)





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