簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 種崎の渡し船

2010-10-29 | Weblog
5分歩いてもうどん屋は無かった。
途中自販機の前で訪ねると、「その先の広い道に出ると食堂が有る」
結局、教えられてから30分ほど歩いた、県道の交差点に大きなセルフの食堂が有り、
どうにかお昼を取ることが出来た。



32番から33番に向かうには、二つのルートが有る。
一つは、新しい道で浦戸湾に架かる浦戸大橋を渡るルート。
もう一つは、旧街道で種崎から渡し船を使うルート。
距離は前者が2キロも長い事も有り、やはり遍路は旧道が相応しい、渡船も風情が
有って良いなどの理由から後者のルートを選択する。
この道は、竜馬が一時潜伏し、身を隠したと言う中城家などの史跡も多い。

32番からは約6キロで種崎の渡し場に到着した。
ここの渡し船は、1時間に1本。
到着の10分前に一便出たところなので、次まで50分程待つことに成る。
途中コンビニに入って、アイスキャンデーを求めたのが響いたようだ。





待合室には先客がいた。
足が痛くて歩けないので竹林寺からはタクシーで来たと言う一人歩きの遍路。
その遍路を乗せて来たタクシーの運転手が、その先に見える浦戸大橋を指さして
嘆いている。
「橋が大渋滞でどうにも商売に成らん」
聞けば、その先の桂浜の駐車場が満杯で入れず、それを待つ車の列が延々と大橋の
上まで延びているのだとか。
大橋を見ると、車は停まったままほとんど流れていなかった。

件の遍路は、靴が悪かったと嘆いている。
「2000円の安もんでは駄目だ・・」と言う言葉に、懐かしいイントネーションを感じ
「名古屋の方?」と問うと「小牧だ」と言う。
待合室で懐かしい故郷の訛りに出会うとは思ってもいなかった。(続)



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四国遍路 的中する予感

2010-10-27 | Weblog
予感は的中した。
ビニールハウスの立ち並ぶ道が途切れると、山頂まで340mの山登り道が現れる。
高知には、最後が厳しい山登りのお寺が意外に多い。
32番・禅師峰寺もそんなお寺の一つだ。



また藪蚊にやられるのもかなわんから一気に登ろうと、息を切らせて登る。
石段を登り仁王門を抜けると境内には何とも不思議な形をした岩が林立している。
その脇に、松本大師堂で出会った堂守のおじさんが言っていた不動明王の石像が有る。
普通お不動さんは火焔を背負っているが、この像にはそれが無い。
背後の自然の奇岩怪石がその役割を担っているのだと言う。



更に階段を登りつめると、余り広く無い広場の向こうに本堂が有る。
お参りを済ませ振り返ると、そこには素晴らしい眺望が待っていた。
眼下には無数のビニールハウス。
それが途切れると、その先には真っ青な太平洋がきらきらと輝いて広がっている。
そしてその右手には、これから向かう桂浜が大きく海に突き出ている。
さらにその遥か向こうには、足摺に続く山並みが、薄いシルエットと成って連なっている。



気持ちの良い風が吹き抜けていく。
ひと時疲れを忘れ、素晴らしい眺望にしばし時も忘れる。

帰りは藪蚊を避けて自動車道を下る。
そろそろ昼食の時間に成るが、今日は道中で買いそびれ、食べるものが無い。
最悪は、おばちゃんのくれた新高梨にでもなるのかもしれない。

途中、県道14号の集落の中の小さなお店に立ち寄り、弁当でも・・と思ったが何も無く、
「近くに食べるところは?」と問うと、「5分位行くとうどん屋さんが・・」有ると言う。

成らば・・と歩き始めたものの「車で5分では・・・」と嫌な予感。
その予感は見事に的中したのである。(続)



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四国遍路 おばあちゃんと梨

2010-10-25 | Weblog
苔むした石畳の急坂を下り、6キロ先の32番・禅師峰寺を目指す。
日影が何も無い、暑い、暑い下田川の堤防道が1キロ半程続く。
堤防を降り、工事が進む高知南国道路の脇を歩いて、県道247号に出る。



道路わきの「武市半平太 旧宅と墓」の立て看板とその前の「梨直売」の幟旗が目に
留まり立ち寄って見る。
丁度小腹も空いていたので一番安い2個入り300円を購入、ここで食べていくことにする。
小銭が無く、困り、周りを見渡してみるとそのすぐ後ろに小さな小屋があり、中で
おばあちゃんが梨の袋詰めをしている。
両替をお願いし、ついでに包丁を貸してもらう。



「私はあの家に住んでいる」。「縁者ではないが・・・」
このおばあちゃんは、どうやら目の前の武市半平太の旧宅に住み、その管理をしている
らしい。
「テレビの影響で観光の人がたくさん立ち寄ってくれる」

食べながら休んでいると、そんな話を聞かせてくれた。
水分の多い新高梨は甘くておいしい。ひとつ食べたらお腹が一杯に成った。
出がけに「重いけど、これ持っていけ」と、さっき買った梨よりも二周りも三周りも
大きい立派な新高梨を一つずつ持たせてくれた。

「これ、一つ500円はするだろう」などと話をしながら石土トンネルを抜ける。
目の前に石土池が広がると後1キロ半程の道程だ。

集落の中でまごまごしていると、「その道真っ直ぐ、そっちが近い」と近所のおじさん
が教えてくれる。
歩くにつれ、前方に小高い山が近づいてくる。
このころから、何となく嫌な予感がしていた。(続)



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四国遍路 31番・竹林寺へ

2010-10-22 | Weblog
翌朝、鈴の音の正体が解った。
昨夜はテレビの音や、話声で気付かなかったが、食堂の隅で鈴虫が飼われていたのだ。



「山の上の赤い鉄塔を目指せ」
宿の女将に教えられた鉄塔が、遥か前方の小高い山の上に望まれる。
2キロ程で、県道44号に合流、そこを歩く。
右手に高知市街の建物群を見ながら歩く県道はさすがに行き交う車が多い。
土電後免線の軌道敷を越え、暫く解りにくい住宅地内の道を進むと、標高145mの
五台山への登り口だ。



石畳を敷いた道はかなりの急坂で、暫く歩くとさすがに息が上がる。
途中墓地の前で休むが、余りにも多い藪蚊に閉口、早々に歩き始める。
すでに6キロ程歩いてからのこの登りは本当にきつい。

その登り道は、後半自然に植物園の園内に入り込む。
「お大師さんが先に道を付けていたので、遍路はただで植物園に入れる」と宿の女将が
言っていた意味がようやく解った。

園内の道は歩きやすい。
目標にして歩いて来たあの赤い二本の鉄塔がすぐ上に見えている。
植物園の入り口の脇に、遍路用の狭い小さな出口が有る。
入場券を持たない遍路への配慮であろう。



31番・竹林寺はさすがに観光客が多い。
良く整備された境内は、もう少し先の紅葉の季節が良いだろう。
全国的に有名な「よさこい節」で、『坊さん簪買うを見た・・・』と唄われた坊さん、
純信は、ここ竹林寺の脇坊の僧で有ったと言う。
この事から坊さんと町娘おうまの悲恋が知られているが、本来この寺は「学問の寺」
らしい。
社務所にも学業成就や頭の良くなるお守りが多く売られている。(続)






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四国遍路 遍路宿での出来ごと

2010-10-20 | Weblog
今日は、野市を10時位に出発し、20キロ余りを歩いてきた。
気温31度と言うことで、日差しは強くアスファルト道の照り返しもきつく、暑さには閉口しながら
歩いてきたが、疲れた・・と言う実感は無い。





宿に入り、洗濯と夕食が済んでしまうともう寝るしかない。
布団に潜り込み、体をひねったその時、突然左足に激痛が走った。
ふくらはぎがこむら返りを起こしたのだ。
ユックリ身体を起こし、激痛に耐えながら親指の先を身体の方にそらし曲げてみる。
そして膝を曲げ伸ばししたり、足首を回してみたりしながら、硬直したふくらはぎを
さするように揉みほぐす。

こんなことを何分くらい繰り返していただろうか。
どうやら、こむら返りは治まったが、ふくらはぎに痛みが残っている。
この次不自然な動きで何時再び起きるかも知れないとの不安が頭の中をよぎる。

その時、この宿に入る時、玄関先に「気導術整体」の看板が掲げられていた事に気付いた。
女将に相談すると、「先生に整えてもらうのが良いだろう」と取り次いでくれた。

「気導術整体」がどんなものかは知らないが、この際この痛みが取れるなら何でも良い。
30分程の施術で痛みが和らいだ。
これで安心して休めそうだと布団にもぐりこむが興奮しているのかなかなか寝付けない。

眠れなくて寝返りを繰り返す。
そんなとき、辺りが静かになると、どこからかすかな鈴の音が聞こえてくる。
それは暫くすると止むが、また暫くすると、かすかに聞こえてくる。
遠くのような、近くのような。
何だろう?
こんな夜中に鈴の音が・・・・。
遍路宿に鈴の音、もしかしたら・・・・これは・・・。(続)



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四国遍路 遍路迷わせの三十番

2010-10-18 | Weblog
宿に荷物を預け、30番札所・善楽寺に向かう。
このお寺については出発前、ガイドブックを読んでいて気になる記述に出会った。
「遍路迷わせの三十番」



『つい数年前までは、30番札所といえば、「遍路迷わせの三十番」と言われてきた。
明治初めの廃仏毀釈により善楽寺の本尊は安楽寺に移され、一時は廃寺となっていた。
昭和四年に寺は再興したものの、本尊はそのまま安楽寺に安置されていたため、・・。』
(「四国八十八箇所を歩く」(2000年4月 山と渓谷社))らしい。

興味が湧いたので、手元に有る昭和四十八年に刊行された「札所の旅(谷村俊郎 講談社)」
を見てみると、第三十番札所は「妙色山・安楽寺」となっていた。

それによると『・・・長い札所争いの末、“どちらの寺も三十番。巡拝者はどちらなと
勝手に好きな寺へ参ったらよろしい”という結着をつけ、両寺とも三十番を名乗っ・・』と
ある。
『八対二ぐらいの割合で善楽寺の方に同情しているが、多くの一般巡拝者は、地の利の
いい、設備のととのった安楽寺の方にお参りしているようである』とこの体験記は述べ
ている。

その後廃仏令が改まり、一時国分寺にあった善楽寺のご本尊を安楽寺に移し、30番を
復活させた折、“三年後にはご本尊を善楽寺に返し、安楽寺は善楽寺の奥の院にする”
という約束の公文書が作成された。
その善楽寺が復興し、約束の履行を迫ったがご本尊を握った安楽寺はそれを放さず、
争いが続いたらしい。



平成六年に本尊が戻され、現在では札所が善楽寺、安楽寺はその奥の院として統一され、
この間百年余りに渡って遍路を悩ませてきた札所争いは決着を見たという。
お寺さんにしては、なんとも俗人的な血なまぐさい争いが繰り広げられてものだ。(続)



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四国遍路 一杯のかき氷

2010-10-15 | Weblog
ここまで1時間程を要していた。
暑くてやりきれないので、橋を渡ったところで木陰を見つけて休憩をとる。
ふと、川の向こう岸を見ると、先ほど行った国分寺の森が目の前に見える。



急いで地図を出して確認してみると、何の事は無い、国分川に沿って遍路道が有る
ではないか。
ここまで1.2キロと表示があるから、我々は2キロ以上も遠回りをして、余分に歩いて
きたことになる。

しかも本来なら橋の手前で、右に折れなければならないのに直進してしまっている。
早く気付いて良かった。
このまま直進していたらとんでもない事になっていた。
川の向こう岸を一人の遍路が歩いているのが見える。
あれが正規の遍路道なのだ。



気を取りなおし、橋を戻り左折して歩くこと3.5キロ、途中畑仕事のお父さんに励まさ
れながら、やっと県道384号線に出る。

その車が激しく行き交う県道の角に一軒の小さな茶店が有った。
店先のかき氷の小旗に引かれ、中に入る。
暑い中歩き疲れ、喉も渇いていたので一杯150円のかき氷を注文する。



「高知の夏の2時から4時頃は一番暑いし紫外線も強い。こんな時間帯に遍路さんは歩か
ん方が良い」と忠告をくれる店主に、宿を訪ねると、もう1キロも無いだろうとのこと。
冷房の利いた店で食べるかき氷は、何物にも代え難く美味しい。
この氷で元気を貰い生き返ったので、もうここは暑くても行くしかない。

県道は緩やかに登り、やがて逢坂峠を迎える。
峠を越え、ゆるく曲がりながら坂を下ると今晩の宿の看板が見えて来た。(続)



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四国遍路 ヒッチハイクの青年

2010-10-13 | Weblog
大日寺からは12キロ余りの道のり、3時間足らずで到着しているから、まだまだ
足取りは軽い。
聖武天皇の命で全国に一ケ寺ずつ開かれたのが国分寺。
白塀で囲まれた森の中に佇むしっとりとした感じのお寺だ。



寺の前に「善楽寺方面」と書いたボードを掲げた青年が立っていた。
訝って聞いてみると「ヒッチハイク」だと言う。
「農業をしているけど今年は雨が無くて、地割れがひどいのでサツマイモが植え
られずヒッチハイクで遍路をしている」と言う。
すでに歩きでは何回も周っているから今回はヒッチハイクだとも言っていた。
この青年とは、この先色々なところで出会うことになる。



仁王門をくぐると、正面に珍しい杮葺き寄棟造りの端正で美しい本堂が見えてくる。
国の重要文化財で、由緒ある建物らしい。
余り広くはない境内だが、植え込みも多く、良く手入れされており、静かでなかなか
趣のあるお寺でもある。



納経を終え、仁王門を出ると件の青年は、まだ乗せてくれるドライバーが見つからず、
立ち続けている。
善楽寺への道を訪ねると、「こちらからでも行ける」と言った後、彼が何か言った
ような気がしたが、ろくに聞きもせず歩き始めたのがそもそもの間違いで有った。

道順を地図でその都度確認をすれば良いものを、ザックから出す手間を惜しむばかり
にしばしば間違いを犯す。
その結果、とんでもなく遠回りをしてしまう。

ろくに考えもせず、寺の裏側から、集落の中の細い道を進み、国道32号に出た。
それを横切り、その先の旧道を左折、そのまま直進したところで国分川の橋に出る。
何のためらいも無く橋を渡る。(続)



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四国遍路 へんろいしまんじゅう

2010-10-11 | Weblog
国分寺に向かう、やや広いバス道の両側は商いの店も多い。
途中“へんろいしまんじゅう”と書かれた暖簾を下げたお店に出会う。
甘いもの好きには“まんじゅう”と聞いて、やり過ごす訳にもいかず、店を訪ねて見る。



バラ売りも大丈夫と言うので買い求める。
一つ74円。
薄茶色の割れた皮が特徴的なまんじゅうで、中のさっぱりした小豆あんが美味しい。
なんだか懐かしい香りのするまんじゅうで、もう一つ二つ欲しいところだが、そこは我慢。

お店の建物は比較的新しいが、暖簾には明治25年創業と書かれていたから、随分と歴史の
ある饅頭屋さんらしい。
昔から国分寺に向かうお遍路さんに愛され、育てられてきた伝統のまんじゅうなのであろう。
立ち寄った僅かな間にも駐車場に車が何台も滑りこんでくる。



へんろいしとは、遍路道に立つ石の道しるべの事で、この辺りの地名でもあるらしく、
店のすぐ先のバス停にもへんろ石と書かれていた。

まんじゅうのあまい余韻が口の中から消える頃、レジャーセンターを左に見て、国分川に架かる
橋を渡り左折、川沿いの土手道に出ると前方のこんもりとした木立の中に国分寺が見えてくる。



その森を目標に、土手道を暫く歩く。
昔、国分川に橋が無かったころは、この辺りに渡し船があり、遍路を渡していたらしい。
その名残を伝える地蔵堂が川辺に立っている。
その手前で土手を下り、田の畔道を行くと29番札所・国分寺は目の前だ。(続)





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四国遍路 松本の大師堂

2010-10-08 | Weblog
途中、物部川に架かる戸板島橋を目指す道で、逆打ちの遍路に出会う。
野宿覚悟の歩きらしい。短い会話を交わす。
この猛暑の夏の間も、ずーっと歩き続けていたと言う。



昔から稲の二期作が行われている豊かな田園の中の道を歩くが、この道中は日影が
無いから暑くてたまらない。
橋を渡り、2キロ半程歩くとやがて前方に小さな丘の木立が見えてくる。
松本の大師堂・へんろ小屋だ。
前を通りかかると、お堂を掃除していた男性に「休んでいけ」と勧められる。
丁度お昼も近いので、言われるまま腰をかけ、駅で求めた弁当を食べることにした。



立派な建物で、まだ木の香も新しい堂々としたものである。
聞けば、何百人もの寄進によって建てられたお堂らしい。
その道路を隔てた反対側には土地の有力者の墓が有り、その脇に墓主の名前が付けら
れている一本の堂々とした桜がある。
他にも木が茂っているから、この辺りだけがひんやりと冷たい風が吹き抜け気持ち良い。

堂守の男性がこの先の札所の見どころを親切に教えてくれる。
「32番に行ったら、本堂前のお不動さんは必ず拝んで、その背後を良く見て」とか、
「37番は本堂内陣の天井画を見て」「マリリンモンローが有るから・・・」「竹林寺
では・・・」などと、有りがたいがとても覚えられない。

弁当を食べる間中仕事の手を休め、札所の説明をしながら付きあってくれる。
すっかり汗も引いたのでお礼を行って腰を上げる。

1キロ半程でJR土讃線の踏切を越える。
その線路の左手先に今朝乗り換えた後免の駅が有る。
ようやくここまで戻ってきた。(続)



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