酒タバコ肥満撲滅委員会

市民マラソンを楽しみながら、酒とタバコと肥満は嫌いだ、と呟く日常をうだうだと。

底つき経験(タバコ編)

2010-11-05 13:53:30 | Weblog
底つきという言葉があります。
どん底まで落ちることです。

アルコール依存症という病気は、底つき経験が回復への大きな転機と言われます。
底つきを経験しても、それでもなかなか断酒できない人が多い、やっかいな病気ですが。

なにが底つきかは人それぞれです。
酔って警察のお世話になったり、自宅で失禁したり、酒が原因で仕事も家庭も友人もお金も全てなくしてはじめて気がつく人もいれば、そこまで落ちても底つきと感じていない人も沢山います。
また、周囲の何気ない一言で目が覚める人もいますし、特に大きなきっかけはなく断酒を決意する人もいます。


私は、かつて大酒のみでしたが、アルコール依存症と診断されたことはありません。
でもシロウトの自己診断ではかなりグレーゾーン、半分は依存症に足を踏み入れていた感があります。

アルコール依存症かどうかは、いくつかの判定方法があります。
有名なのは久里浜式アルコール症スクリーニングテスト(KAST)こちらや、新KASTこちらです。

私はいずれもグレーゾーンで依存症かどうかは微妙ですが、毎日酒を飲んでいたこと自体が依存症の証拠だと(今では)思っています。
おそらくアルコールの専門医に診断を受けても、予備軍ではあるものの依存症ではないと診断されたと思います。


話がそれました。

タバコをやめたきっかけは、出たかったマラソン大会の直前に風邪をひいたことですが、それは最後に背中を押してくれただけだった気がします。
そこに至るまでにはじわじわとしたボディーブローがありました。

・一箱30円の値上げ(一日3~4箱は吸っていたのでキツかった)
・喫煙可能場所の激減(駅の構内禁煙、路上禁煙地域の拡大)
・マラソン仲間の中では喫煙者は少なく、肩身が狭かった。

今思い出してみると、私のタバコ底つき経験はマラソン仲間との大会後の飲み会だったかもしれません。

あるマラソン大会の後の飲み会(当時は酒も飲んでいた)で、数少ない喫煙者の一人がタバコを吸おうとしたら「え、タバコ吸うの?。そんなの吸ってたら速くなれないよ。」と言う人がいました。
私が言われたわけではないけれど、それまではこんなことを言う人はいなかったのでびっくりしました。
その人からは煙が臭いとも言われました。
さして親しくもない人からこんなことを言われたのは、けっこうびっくりしました。

それらの言葉もショックだったけど、その席にいた夫妻でマラソンを楽しんでいる人(二人とも速いランナー)が私から目を背けるようにしていたのが一番ショックでした。
きっと、この二人から見たら「タバコをやめられない可哀想な人」と映っているんだろうなぁ、そう思ったのが私の底つきだったような気がします。

本当に私から目を背けていたかどうかは分かりません。
気のせいかもしれませんが、私は勝手にそう感じました。

その数ヶ月後、どうしても出たかった大会の直前に風邪をひいて、もし治らずに出られなかったら、きっとその夫妻は「タバコ吸う人だから風邪も治りにくいんだろうね」と私を哀れむんじゃないかと思って、最後のタバコの火を消しました。
(ちょっと被害妄想だったかも)

その後、その夫妻とはなかなかご一緒できる機会がなく、いつの間にか疎遠になってしまいました。
でも、いつか再会できたら一方的にお礼を言おうと思っています。
…向こうは絶対に覚えていないだろうけど、その夫妻の存在があったから禁煙できたと一方的に感謝しています。


タバコの値上げから一ヶ月、そろそろ買い置きタバコも減ってきた人が多いと思います。
絶好のチャンス、ぜひ禁煙にトライしてみて下さい。
コメント
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