酒タバコ肥満撲滅委員会

市民マラソンを楽しみながら、酒とタバコと肥満は嫌いだ、と呟く日常をうだうだと。

北京パラリンピック・高橋勇一選手

2008-09-22 15:37:00 | Weblog
北京パラリンピックの男子マラソンで、前回アテネパラの金メダリスト、全盲の高橋勇一選手は16位に終わりました。
こう書くと惨敗のように思えますが、タイムは前大会を46秒上回る2時間43分38秒、全盲の中では2位だったそうです。

ではなぜ16位かというと、今まで全盲と弱視は別の競技扱いだったのが、今回から統合され同じクラスになったからだそうです。
同じ視覚障害でも全盲と弱視ではハンディがありますから、今まではそれぞれの部門で順位を付けており、部門ごとに金メダリストが誕生していました。
今回から、大会のスリム化と金メダルの価値を上げるためにクラスの統合をしたようです。

盲人マラソンで優勝しても、そのクラスの出場者が数人だと説得力が無くスポンサーが付かない、という噂を聞いたことがあります。
たしかに優勝と言っても数人で争っての優勝と、ある程度以上(数十人以上)で競っての物では印象が異なります。
(少人数だから価値が低い、という考え方は嫌ですけど、スポンサーサイドとしたら「少人数で一位でもねぇ…」となるのも分かります)

障害者スポーツは、リハビリという位置づけも大切ですが、高橋さんクラスでは競技そのものです。
障害の程度によってクラス分けしていた従来の方法は競技としてフェアなものだと思いますが、その結果男子マラソンだけで複数のメダリストが誕生するという、すこし分りにくい結果にもなっていました。

難しい問題ですね。
クラスを統合すれば、全盲の選手は不利になります。
同じ力なら、たとえ明暗しか分からない程度の視力でも全盲よりは有利です。
かといって、弱視の選手にアイマスクを付けて同一条件にして競わせるのも、少し違和感を感じます。
まあ、このあたりは慣れの問題かもしれませんが。

視力障害ならアイマスクで同一条件にできますが、その他の障害の場合はそうもいかない場合もあるでしょう。
まあ、スポーツではルールによる有利不利はつきものですから、どこかで割り切るしかない問題ですが。
レーザーレーサーの水着だけでなく、こういった問題もスポーツにはあるんですね。


高橋選手は4年後のロンドンを目指すそうです。
4年後は47歳、中年の星として頑張って欲しいです。
全盲でこのタイムも凄いけど、年齢的にも凄いタイムだよなぁ。
コメント
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