いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

苦手意識 (第18編)

2005年07月14日 08時33分28秒 | 娘のエッセイ
 「え~っ、自分で直すの?」
これは、私が図面台のスケールをドライバーを使って直そうとした時の男性社員
の台詞である。

 私にとっては、たかがドライバーを使うくらいで何故そんなに驚くのよ! という
感じだったのだが、彼らにとっては、”女の子がドライバーを使う!”という事実が
まるで信じられないことらしいのである。

 常々思うのだが、どうして世の男性方は『女は機械に弱い』と思い込んでいる
のだろう。あるいは『大工仕事は苦手』でもいい。
他にも、女はこれが苦手と、男達に信じられている事柄や物が数多くある。

 まず昆虫類。おかしなことに、子供の頃は平気で様々な昆虫を手掴みしていた
女の子供達も、大人になると皆『昆虫苦手』という顔をしたがる。けれど、そんな
の嘘。だって台所でゴキブリを見た時の表情の変化。

そしてその後の、怖いぐらいまで執拗に続けるゴキブリ叩き。それで『昆虫怖い』
なんて言うんじゃないよ! かくいう私だって、部屋に出没した子グモなら、手で
つかんで外に逃がしてしまう。ほーら、事実がだんだん見えてくる。

 たぶん男性達は、怖い顔をしてゴキブリを叩き続ける女性や、トンカチ片手に大
工仕事をしてしまう勇ましい女性の姿なんて、見たくないに違いない。だからこそ、
無意識のうちに『偏見に満ちた苦手意識』を信じてしまうのではないだろうか?

 でも、それって、どちらにしてもつまらないことなのでは? だってほら、苦手と
思っていた食べ物が食べたら美味しかった、っていう経験は誰にもあるでしょう。
食わず嫌いは、何事によらず損。もちろん男性にとってもしかり。

今まで苦手と思っていた事柄、一度経験したら病み付きになってしまうかも。

 妻が日曜大工をする最中、「お昼できたよぉ」と声を張り上げる夫。そんな光景
だって、けっこうサマになると思うんだけれど。

コメント (1)
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