Soulful Bigover

「自由」と「ロマン」を求めて、creativeなアウトドアライフをめざす。

雪山の醍醐味(若狭/湖北 三十三間山 山スキー)

2011年01月24日 | Mountain winter
回復しない天候、空を恨めしく見ながら林道を行くカミさん

(若狭/湖北 三十三間山にて 2011.1.23撮影)
 

”チ~ム Bigover” の今シーズン初となる山スキー山行は、三十三間山。
若狭と高島(朽木)の県境に位置する山である。
ここの主稜線は、樹木が少ない。
この尾根だったら、晴れれば爽快なスキーが出来るかも、という目論見でこの計画を実行した。

しかしながら、今シーズンこの地域から雪雲が取れない。
この日も、予報では冬型が緩むという事だったが、やはりここは例外だった。
車での移動中も結構な降雪があり、路面には5センチほどの積雪があった。
走行中坂道で、不意にブレーキを踏んで、車をスピンさせてしまう。
対向車がなくて事なきを得たが、冷や汗をかいた。

陽が登る前に入山。
アプローチとなる林道でも、しんしんと雪が降り続く。
稜線には濃いガスがかかったままである。
冬山入山時にこんな天候だと、いつもいい知れぬ不安がつきまとう。
これは、冬山ならではの”心持ち”である。
それでも歩みを山に向かわせる、黙々と・・・。

林道を離れる前に大休止して、気持と装備を整える。
久々の新雪深雪ラッセルである。
新雪でシールがよく効いて、高度がかせげる。
が、その分心拍数も上がる。
マイナスの気温でも、額から汗が噴き出る。
カミさんと交代しながら、2時間弱ラッセルを楽しむ(?)

そして、目標だった主稜線へ。
しかし、残念ながら天候は回復せず、爽快なはずの尾根は深いガスの中であった。
この時点で、時間も体力も思いっきり消費してしまった。
今回はここまで、とする。

嫌いな登りが終わったら、今度は不得意なスキー滑降である。
今付けて来たばかりのトレースを外さないよう不格好に滑る。
でも結構楽しい。
いや、かなり楽しいかも・・・。

高度が下がって、軽い雪~重い雪に変わる。
悪い雪/狭い斜面は、得意のキックターンで格好良く(?)降りる。

そして林道に出て、この安全地帯で湯沸かしして、暖かいラーメンを食す。
朝、不安に満ちて堅かった心中が、このお腹の温もりと無事下降出来た安心感とで、解きほぐされていくのがわかる。
この、心の硬軟の変化を感じる事も、雪山山行の醍醐味なのだと思う。

○ ○ ○ ○ ○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○ ○ ○ ○ ○

記録
 山域     若狭/湖北 三十三間山
 目的     雪山ピークハント
 日程     2011年1月23日 
 メンバー   ”チ~ム Bigover” の計2名
 場所     登山口 座標 N36°29′6″/E135°54′7″ 
         *地図閲覧サービス(ウォッちず)HP参照 
 ルート概況  ・最大標高差516m  ・総歩行距離 7.0km
        ・行程時間   8.5時間
        ・ルート状況  積雪1~2mトレース無し(踝~膝下ラッセル)・終日降雪、稜線部はガス、吹雪
        ・山行形態   計画日程2日間(内予備日1日)(ビバーク装備)
                山スキー

トレース図


 行程     1/23(日)雪
         03:30  自宅深夜発→彦根IC→木之本IC→今津→福井県若桜町倉見→倉見白屋川林道
               資材置き場 駐車(6:00着)
               ・日曜日/降雪で今日は仕事休みという勝手な判断でここに駐車
         06:30  入山 白屋川林道(120m)    
               ・久々なので丁寧に装備装着、忘れ物無し
               ~林道~
               ・歩き易い林道が続く(踝ラッセル)
         08:50  尾根取り付き(300m) 
               ・ヤブ多い、這いつくばって枝下を潜っていく
               ~ヤブ/植林帯の尾根~
               ・広い尾根を高い所目指して、ひたすらラッセル(膝下ラッセル)
         11:00  主稜線(600m) 
               ・ガスに包まれた広い尾根は、見通しが利かなくて怖い
         11:50  今回の最高到達点(635m) 
               ・広くて気持のいいだろうピークで吹雪かれる
               ・ここで撤退を決め、滑降に切り替える
               ・上部は軽い雪、下手でもスキーは楽しい
               ・下部はヤブと湿雪、狭い、ぼちぼち降りる
         13:00  林道(300m)
               ・湯沸かしして、のんびり休息
               ・無線CQ出すが、入感なし
               ~林道滑降~
         14:40  資材置き場(120m)下山
               ・着衣/装備びしょびしょ、正しいレイヤリングの大切さを改めて思う
         15:00  駐車場→今津→木之本→自宅着(18:00) 
               ・意外に早い帰宅で、下山後の祝杯が進み過ぎた


白屋川林道 下半分は深い樹林のなかを行く


600mの主稜線より
 わずかな時間だったがガスが取れて倉見の町が見通せた
 これは、ここまでがんばった、山からのちょっとだけのご褒美だった
 そして、この後再びホワイトアウト+吹雪となる

人気ブログランキングへ

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
楽しく拝読いたしました (IK)
2011-01-24 20:20:19
チームBigover様

三十三間山、山行お疲れ様でしたm(__)m
山スキーも楽しまれたご様子が
伝わってまいりました。

同日、
チームM親子は武奈へ行ってきました。
人・また人・そして人…
夏山と変わらない人の多さ…

静かで静寂な冬山、
深雪ラッセルを楽しめる山に
早く技術を磨いて出かけたいと思います。

日曜日、よろしくお願いしますm(__)m
返信する
Unknown (にしやん)
2011-01-24 22:08:16
ラッセルお疲れ様でした(笑)
このあたりは他と違い特に雪が多いんですね。
また次回の山スキー報告お待ちしてます。
返信する
Unknown (Bigover)
2011-01-26 10:52:49
IKさん
コメント有り難う。
武奈は人でいっぱいですか。
僕たちは山中ついに人と会わず仕舞いでした。
人恋しいので今週末いっぱいしゃべりましょう。

にしやんさん
マメに山に行ってますね、日記の報告拝見してます。
今シーズンは嶺南に雪が多いので、福井辺りが狙い目ですね。
またよろしくお願いします。
返信する

コメントを投稿