佐伯泰英著『侘助ノ白―居眠り磐音 江戸双紙〈30〉』双葉文庫
2006.3.15第1刷 680円
オススメ度★★★☆☆
シリーズも第30作目ともなると、作者もネタさがしに大変なのではなかろうかと同情したくもなるものだ。
磐音はすっかり佐々木道場の跡取りとしての地位を築いた感じで、特に際だった身辺の動きはない。またぞろ、田沼意次の意を汲んだ怪しげな輩ども(今回は特にだらしのない連中だ)が道場破りに訪れ、道場では新参の槍(棒術)使いにいいようにあしらわれて退散してしまう。
後はおこんの実父である長屋の金兵衛に風邪を引かせて?磐音とおこんに見舞いに行かせる程度が関の山。
そこで最近、磐音の住んでいた長屋の後にやって来た浪人者のエピソードで(何と江戸版剣闘士!)ちょっぴりお茶を濁す。
本編の半分は“デブ軍鶏”こと利次郎が父親の共をして土佐の高知に里帰りしての藩内のゴタゴタ騒動記を盛り込みページを稼いでいる始末。
ま、これはこれで結構読ませるのは作者の実力かとは思うものの、やはり“旬を過ぎた”感は否めない。
新作が出れば反射的に買い求めるものの、もはや一時のような興奮と熱狂に包まれて?の読書にはならないであろう。
2006.3.15第1刷 680円
オススメ度★★★☆☆
シリーズも第30作目ともなると、作者もネタさがしに大変なのではなかろうかと同情したくもなるものだ。
磐音はすっかり佐々木道場の跡取りとしての地位を築いた感じで、特に際だった身辺の動きはない。またぞろ、田沼意次の意を汲んだ怪しげな輩ども(今回は特にだらしのない連中だ)が道場破りに訪れ、道場では新参の槍(棒術)使いにいいようにあしらわれて退散してしまう。
後はおこんの実父である長屋の金兵衛に風邪を引かせて?磐音とおこんに見舞いに行かせる程度が関の山。
そこで最近、磐音の住んでいた長屋の後にやって来た浪人者のエピソードで(何と江戸版剣闘士!)ちょっぴりお茶を濁す。
本編の半分は“デブ軍鶏”こと利次郎が父親の共をして土佐の高知に里帰りしての藩内のゴタゴタ騒動記を盛り込みページを稼いでいる始末。
ま、これはこれで結構読ませるのは作者の実力かとは思うものの、やはり“旬を過ぎた”感は否めない。
新作が出れば反射的に買い求めるものの、もはや一時のような興奮と熱狂に包まれて?の読書にはならないであろう。
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