山本一力著『くじら組』 文藝春秋 2009.9.3第1刷 1,700円+tax
オススメ度★★☆☆☆
アマゾンの紹介文では
[土佐・津呂浦の鯨組がアメリカの蒸気船をいち早く発見。伝え聞いた幕閣から黒船対策のため召し出しの声がかかるが、その前に、鯨組には仲間を屠った巨大マッコウクジラ“黒船”との死闘が待っていた。江戸時代の勇壮な鯨漁師たちの心意気を今に伝える傑作時代小説]
とあるが、何が傑作時代劇なもんか!
この作家にも駄作というべきものがあるんだ、ということが分かった。
まず本作品のテーマが分からない。
勇壮なくじら漁を描くのかと思いきや、ペリーの黒船を見かけたことによる幕府隠密と土佐藩の確執を描くのに重点が置かれ、テーマが絞り切れていないが故に話が何か中途半端で終わり方もすっきりとしない。
くじら取りを描いた傑作時代劇といえば、紀州太地を舞台にしたC.W.ニコルの「勇魚」や津本陽の「深重の海」を想起させるのだが、両作品に比べるとえらく見劣りがする。
とにかくまともに「くじら漁」の場面が無いに等しいのだ。巨大マッコウクジラとの対決!というが読んでいて肩すかしをくらわせられた思いが強い。
オススメ度★★☆☆☆
アマゾンの紹介文では
[土佐・津呂浦の鯨組がアメリカの蒸気船をいち早く発見。伝え聞いた幕閣から黒船対策のため召し出しの声がかかるが、その前に、鯨組には仲間を屠った巨大マッコウクジラ“黒船”との死闘が待っていた。江戸時代の勇壮な鯨漁師たちの心意気を今に伝える傑作時代小説]
とあるが、何が傑作時代劇なもんか!
この作家にも駄作というべきものがあるんだ、ということが分かった。
まず本作品のテーマが分からない。
勇壮なくじら漁を描くのかと思いきや、ペリーの黒船を見かけたことによる幕府隠密と土佐藩の確執を描くのに重点が置かれ、テーマが絞り切れていないが故に話が何か中途半端で終わり方もすっきりとしない。
くじら取りを描いた傑作時代劇といえば、紀州太地を舞台にしたC.W.ニコルの「勇魚」や津本陽の「深重の海」を想起させるのだが、両作品に比べるとえらく見劣りがする。
とにかくまともに「くじら漁」の場面が無いに等しいのだ。巨大マッコウクジラとの対決!というが読んでいて肩すかしをくらわせられた思いが強い。
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