池上 永一著『テンペスト(上・下)』 角川書店 2008.8.31第1刷 各1,600円+tax
オススメ度★★☆☆☆
琉球王国の末期を舞台に、滅び行く清国と幕末の薩摩藩の二重支配の中で何とか生き延びようとする王朝。その真っ只中に飛び込んでいく一人の美少女。
初代尚氏国王の末裔であることを隠し、更に女性であることをも隠して超難関な菅史登用試験を突破。正統王族の復権を望む父親の意思により、琉球王国の政権中枢に入り込んだ孫寧温の、波乱万丈の生き様を描く大河ドラマである。
この小説を読み始めて多くの読者が気がついたことと思うのだが、これは琉球版「蒼穹の昴」ではないか!?と。
あるいは、僕は仔細はよく判らないのだが、男装の麗人が、あるいは女装の美少年がふんだんに登場する「ベルサイユの薔薇」琉球版ではないか?
はたまた、この物語は宝塚歌劇団の演目にふさわしいのでは!?などなど余計なことをつい考え出してしまう内容なのだ。
ストーリーの詳細紹介は割愛するとして、この作品は恐らく賛否両論が極端に分かれるものと思われる。
物語を構成する上で、普通は“あり得ない!”と思われる設定がいくつか出てくる。例えば代表的な例として、主人公の少女が女性と男性の一人二役をこなす、という点。
これは作者がどんなにヘリクツをこねても無理があり、読者を納得させるものではない。
この小説のコンセプトがどこにあるのか知る上で、重要な手掛かりとなるのでは?と思われることがある。それは表紙の「みかえし部分」にあった。
僕なんか表紙のみかえし部分に描かれた“画”なるものを見つけた時に、口をあんぐりと空けてしまったのだが、どうもこりゃいつもの読書とは勝手が違うぞい!とちょっと引いてしまったことを正直に申し上げる。
ま、骨太な歴史小説を期待するむきにははなはだ戸惑う展開となろうが、世にも珍しい琉球王国を舞台にした絢爛豪華な御伽噺?を単純に楽しむというのであれば、それはそれ、楽しいではござらんか。
オススメ度★★☆☆☆
琉球王国の末期を舞台に、滅び行く清国と幕末の薩摩藩の二重支配の中で何とか生き延びようとする王朝。その真っ只中に飛び込んでいく一人の美少女。
初代尚氏国王の末裔であることを隠し、更に女性であることをも隠して超難関な菅史登用試験を突破。正統王族の復権を望む父親の意思により、琉球王国の政権中枢に入り込んだ孫寧温の、波乱万丈の生き様を描く大河ドラマである。
この小説を読み始めて多くの読者が気がついたことと思うのだが、これは琉球版「蒼穹の昴」ではないか!?と。
あるいは、僕は仔細はよく判らないのだが、男装の麗人が、あるいは女装の美少年がふんだんに登場する「ベルサイユの薔薇」琉球版ではないか?
はたまた、この物語は宝塚歌劇団の演目にふさわしいのでは!?などなど余計なことをつい考え出してしまう内容なのだ。
ストーリーの詳細紹介は割愛するとして、この作品は恐らく賛否両論が極端に分かれるものと思われる。
物語を構成する上で、普通は“あり得ない!”と思われる設定がいくつか出てくる。例えば代表的な例として、主人公の少女が女性と男性の一人二役をこなす、という点。
これは作者がどんなにヘリクツをこねても無理があり、読者を納得させるものではない。
この小説のコンセプトがどこにあるのか知る上で、重要な手掛かりとなるのでは?と思われることがある。それは表紙の「みかえし部分」にあった。
僕なんか表紙のみかえし部分に描かれた“画”なるものを見つけた時に、口をあんぐりと空けてしまったのだが、どうもこりゃいつもの読書とは勝手が違うぞい!とちょっと引いてしまったことを正直に申し上げる。
ま、骨太な歴史小説を期待するむきにははなはだ戸惑う展開となろうが、世にも珍しい琉球王国を舞台にした絢爛豪華な御伽噺?を単純に楽しむというのであれば、それはそれ、楽しいではござらんか。
ぼくは硬軟自由自在に楽しんでまして、いわゆる min-min さん好みの方面も大好きなのですが。
ハヤカワ文庫の 『ブルー・ヘヴン』(C・J・ボックス)なんて、もうばりばりの min-min さん好みかと思うのですけど…。
でも、ハヤカワ文庫の 『ブルー・ヘヴン』(C・J・ボックス)は近いうちにゲットして読ませていただきますね。