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西木正明著『極楽谷に死す』講談社 2008.3.25 1,600円+tax
オススメ度★★★☆☆
70年代の学生運動の盛り上がりと連合赤軍事件に代表されるその終焉。学生時代に何らかのかたちで学生運動にかかわった者たちの四半世紀を経た後の姿を、ひとりの売れない物書き(複数の設定となっている)の目を通しほろ苦いテイストで描く6つの短編からなる。
「夜、ダウ船で」
「極楽谷に死す」
「紅の海」
「ボスボラス海峡」
「ノースショアの風」
「風の王国」
以上の6編。
「夜、・・・」と「紅・・・」は政治色がない。
いわゆる全共闘世代と呼ばれるオヤジたちが読めばそれなりの“感慨”を持って読めるであろうが、それ以降の世代の人々が読むにはどうなんだろう?という疑問符を抱きながら読んだ。
この作者には短編が似合わない。長編としてリライトしてほしいと感じたのは「夜、ダウ船で」。「風の王国」のテーマは面白いのだが既に五木裕之や他の作家が描いている。
「夜、ダウ船で」は明治時代にアフリカのザンジバル島まで流れていった“からゆきさん”の末裔の物語で、これは歴史的にも事実であることから是非長編として描いてほしい世界だ。
オススメ度★★★☆☆
70年代の学生運動の盛り上がりと連合赤軍事件に代表されるその終焉。学生時代に何らかのかたちで学生運動にかかわった者たちの四半世紀を経た後の姿を、ひとりの売れない物書き(複数の設定となっている)の目を通しほろ苦いテイストで描く6つの短編からなる。
「夜、ダウ船で」
「極楽谷に死す」
「紅の海」
「ボスボラス海峡」
「ノースショアの風」
「風の王国」
以上の6編。
「夜、・・・」と「紅・・・」は政治色がない。
いわゆる全共闘世代と呼ばれるオヤジたちが読めばそれなりの“感慨”を持って読めるであろうが、それ以降の世代の人々が読むにはどうなんだろう?という疑問符を抱きながら読んだ。
この作者には短編が似合わない。長編としてリライトしてほしいと感じたのは「夜、ダウ船で」。「風の王国」のテーマは面白いのだが既に五木裕之や他の作家が描いている。
「夜、ダウ船で」は明治時代にアフリカのザンジバル島まで流れていった“からゆきさん”の末裔の物語で、これは歴史的にも事実であることから是非長編として描いてほしい世界だ。
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