min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

えれじい

2007-02-18 18:19:06 | 「ナ行」の作家
鳴海章著『えれじい』講談社 2005.9.9 1,785円

鳴海氏の「ニューナンブ」「街角の犬」の系列の警察小説。
愛崎警察署(神奈川県警管内の架空の警察署か)に転勤してきた佐倉。薬物銃器対策班に配属されたのだが相方は女デカであった。
愛崎警察署管内で薬物に錯乱したと思われる2件の犯罪が起こるが、その背後にはふたつの気にかかるものがあった。ひとつは通常の覚せい剤よりも強力な薬物の蔓延とマグナム弾を使用したハンドガンの存在である。
この二つの犯罪を追うコンビであったが、ある日佐倉の相方はマグナム銃に撃たれ死亡した。ふたりは実は密かに惹かれあっていたのだが・・・・・
彼女の殉職を機に帳場(事件対策本部)を仕切るのは本庁となり、佐倉たちには地取りをするだけで何の情報も与えられなかった。
何かが警察内部で動いている。彼女の死の背後に一体何が隠されているのか。佐倉は先輩のひとりからあるヤクザを紹介される。その名を跡見といううだつの上がらないヤクザだが、彼の協力で事件の糸口をつかみ核心へとせまる。
そんな中、中学校で乱射事件が発生し犯行に使われた銃が相方を撃ったマグナム銃であった。
全編ミステリー仕立てで、警察内部の複雑な勢力図があるのはこの作品に限ってのことではない。そして事件は驚愕の終末を迎える。

特に目立った内容の警察小説ではないものの、佐倉を始め彼を取り巻く人物造詣がしっかり描かれ緊迫しながらも楽しく読めた。



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