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sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

好きな焦点距離

2013-10-16 | 写真
>好きな焦点距離は年齢と一致する。(都市伝説)

・・・そうかも!笑
50㎜のレンズが一番しっくりくるもんなぁ。(年がばれる)
でも、これから広角レンズばんばん行けば、若返るってこと?笑

わたしは多分、自分が何かに目を留める時に見えてる情報量以上のものを、
中々うまく処理できないんです。
50㎜くらいなら、ちょうど自分の手におえると言うか、
遠すぎず近すぎずほどほどの距離感で、
等身大よりちょっと集中してモノを見るくらいが、ラクなんでしょうね。

>確かに50mmは等身大にモノが見えるというか素直な焦点距離なんですよね。

本当にそう思います。淡々と作為のない素直な写真を撮りたいんです。
若い時は作為だらけだったかも。
技術もないけど、とにかく、もう作為はいらないのよね。
(技術は、ほしいけど。笑)

絵は、写真と違って素人がそのまま素直に描いても、
素直な作品になるわけではないというか、
そもそも最低限でも技術がないと、日本画なんか書けない。
技術を得るために、いろいろ別のものまでも得てしまう。
そこで作為をなくすのは、ものすごい難しい。

だからわたしは、素人として、ひたすら、
作為のない素直な写真を楽しみたいの。まだまだ。

被写体に、離れも踏み込みもしない感じの距離感のレンズが、
だから今はちょうどいいのです。
50㎜は35㎜より、少しだけパーソナルな感じがするけど、
そこはわたしの半端な甘さかな。

写真まみれの週

2013-10-15 | 写真
1週間で4回撮影に行き、デジイチをこんなに使ったのは初めてで
腱鞘炎になりそうです(笑)

土曜日に宝塚の知り合いの方主催の撮影会で清荒神を半日撮って、
日曜日は京都に写真を撮りに行き、
木曜日は友だちに誘われで六甲ミートアーツへアートと夜景を撮りに。
そして土曜日に、友だちのカフェ・ギャラリー主催の
写真展の(わたしも出させてもらってます)イベント・ワークショップで
御影の高架下のへん撮影+講評+レクチャー+
ペンライトを使ったポートレート撮影という
盛りだくさんすぎる1週間。
講師の先生は横木安良夫さんという
テレビ「世界の街道をゆく」のスチールやムービーも撮られている写真家で
お話も興味深かったです。
他にも神戸の写真家の方々が協力して下さってて
本当に贅沢な日でした。

そういうわけで1週間、
写真のことしか考えてなかったですよ。
でも写真が少しでも上手くなった気はしないダメなままですが、
自分がどこで立ち止まっているかは、はっきり再確認できた。
ただ、そこから進みたいのかどうかは
自分ではまだわからないんです。
どこにも進まず、気楽に遊んでいたいだけの気もするし、
でも目の前に進める道があって、いい先生もいていい機会もあるなら
もっともっとと思いたい気もする。
年末まで考えようと思いました。

その合間にほそぼそと映画祭の用事があって
家で全く料理をしない1週間でした。胃が弱ってます・・・。笑


あまりこのブログでは
何をしました、楽しかったです、
何を見ました、勉強になりました。というような
やったことの報告みたいなことは書かないし
映画の感想もひと月もあとに書くこともあるし、
つらつらと思ったことを書くばかりのブログですが
この一週間は、ちょっと刺激的だったので記録してみました。

リラックス

2013-10-14 | Weblog
何年も読んでる年配の女性のブログで、
その人はアメリカ人と結婚してアメリカ西海岸在住の日本の方なんだけど、
ご主人と、ずっと飼ってる老犬と近所のカフェに行くときのことが書いてあって
それがとても好きな文だった。

ご主人はそのカフェに行くと、とても気持ちがリラックスして、
まるでバケーションの旅行に出かけているような気分になる、と言うのだそうです。
それで、元々あまり旅行好きでないご主人が満足しちゃって
どこへも行きたがらないので、
「これだから 私はいつまで経ってもニューヨークにも
グランドキャニオンにも行ったことがないんです。」と軽く文句をつけながら、
そう言えば、もう一言あったわ、と付け足し。

ご主人に、
僕がこうしてリラックスするのはそれは、
奥さんと犬、一緒に来れるふたりがいるからだって言われて、
上手く丸め込まれちゃうのです、と。

いいな。

映画:凶悪

2013-10-13 | 映画


「地獄でなぜ悪い」が非常によかったので
気を良くして、邦画の暴力系をもっと!と見に行きました。
でも、暴力系の話にしては、とてもまっとうな映画で
自分の限界をはみ出るえぐさをつい求めてたわたしには
ちょっと物足りなかったかなぁ。

元々がベストセラーのドキュメンタリー本で
実話であるところが肝で
人間ってこわいなぁということなんだけど
映画は、俳優の演技が一番いいところかな。

保険金をかけて老人を殺す仕事をしていた死刑囚が
余罪を告白し、それらの背後に先生と呼ぶ人物がいることがわかる。
それを、編集部の意向を無視して独自に調査する雑誌記者は
どんどん事件にのめり込んで行く・・・というようなお話。

死刑囚のピエール瀧の顔が
文楽の人形の顔がパカッと変わるときみたいに
突然すごいこわい目になったりするのがよかったです。
先生役のリリーフランキーは、飄々とした風情で
完全に何かが欠落している非情な役を、へらへらと演じてて
すごいといえばすごいけど、まあこれは演じる方は
難しくはなかっただろうなぁと思いました。
楽しそうに演じてたもん(笑)。
そして顔が苦手な山田孝之。
この3人の主な登場人物の誰ともお近づきになりたくないけど
彼の演じる、犯罪者でもない真面目な記者とも
ぜーったいお近づきになりたくないですね。
何かにすぐ執着して、執着そのものになってしまう危うさって
それが強い正義感や使命感から来ていればなおのこと
わたしには鬱陶しいです。
こういう人は、変わらないし
きっとずっと、理解し理解される人間関係を
築くことは出来ないんじゃないかと思う。
目の前の妻の苦悩を、どこまでも後回しに出来る鈍さを放置し、
正義と自身の苦悩を言い訳にするような人は、いやですね。
「~するべき」で生きている人は
結局それを人にも強要するものです。
それに、笑わないし。
笑わない精神状態の人って、わたしには近づけません。
窮屈で死んでしまうわ。
好き嫌いで言うと、凶暴で壊れてるピエール瀧や
完全に人間としての何かが欠落しているリリーフランキーの方が
まだ好きかも。いや、暴力も犯罪もいやだけどさ。

先に本を読んでた人の話によると
この記者の家族の話の部分は本にはなくて、
映画では作られた物語も多いようなので、それはよかった、と思ったりした。

映画としては特に好みではないけど
事件のシーンを見せてから、少し戻ってストーリーを辿る作りは
ちょっと映画として平板さを減らしてるし
混乱するほどでもないしで、悪くなかったです。


それより、映画の最中にお腹がなって、恥ずかしかった。
お腹がなりそうだなぁと覚悟してたけど
静かな時に鳴るお腹の音って、なんとも恥ずかしいですねぇ。
ぐ~っ、って字で書くとかわいい気もするけど
実際は、なんか間抜けで恥ずかしい音です(笑)。

映画:地獄でなぜ悪い

2013-10-12 | 映画


園子温の映画で最初に見たのは「うつしみ」
これは、誰かにこの監督の「愛のむき出し」を薦められたのに
ビデオ屋になかったので、横にあったこれを借りたもの。

なんといっていいのか、わかりませんでしたね。
幼稚で悪趣味でちゃちくて素人臭く(自主映画っぽい)、
ばかばかしさに全く洗練がない。
薄っぺらなのに、なんかいやな粘り気がある。
うーん、好きな映画を聞かれてビスコンティをあげるわたしには
かなり無理、と思いつつ、気にはなった。
なんかその、無軌道ささえ悪趣味で安っぽいクレイジーさに
忘れられないものがあったのですね。
それでも、どこかに切実なものがある気がしたのかも。

その後、「愛のむき出し」を見て
長さに退屈はしなかったものの、やっぱり気持ち悪い感じだなぁと思い、
(人間の奥底の気持ち悪さみたいな)
「冷たい熱帯魚」を見て、笑えるグロかぁと思い、
「恋の罪」を見てああ、やっぱり粘っこい、と思い、
「ひみず」は見ないで、これを見ました。

なんだかんだ言っても結構見てるので
気にはなってるわけです。(笑)

そしてこの映画、
いつも通り、悪趣味でバカバカしいけど、
今回はエログロなしで、ひたすらおかしい。
ばかばかしさもクレイジーさも「ミロクローゼ」以来の、愉快な気分。
(→「ミロクローゼ」もクレイジーな映画でしたね)
とことんべたで悪趣味なのも、実はすごく好きなのです。

暴力団組長が、出所してくる奥さんの夢である
娘を主役にした映画を撮ることになってて、
娘が逃げた時にたまたまつかまえた男がまきこまれる。
一方映画作りの夢を持ちながら
たいしたことも出来ずに仲間と群れて
だらだら映画を語るばかりで何年も過ぎてしまった
映画青年も、まきこまれることになり
リアル討ち入りを舞台に映画を撮ることに・・・
というお話。

ああおもしろかった。
俳優もよかったです。
二階堂ふみ、いいなぁとほれぼれしました。
星野源のしょぼい男の情けなさ具合もいいし
堤真一の顔芸もすごい。
でも、誰にでもオススメはしません。
園子温に慣れてる人なら、気楽な気分で楽しめると思うし、
このスプラッタな、血まみれの手や頭がふっ飛ぶ描写を
グロだとわたしは全く思わないんだけど(むしろギャグ)、
こういうどぎつさに慣れてない人には向かないかも。

バイオリン紛失事件

2013-10-11 | こども
息子からメール、終電には間に合ったけど、
楽器(バイオリン)を電車内に忘れたと。
乗り換えた後に気づいたらしい。
えええー。
わたしの使ってたのを息子にあげた、大事な大事な楽器です。
見つかりますように、とパニックになった。
めちゃくちゃ高い楽器ではないけど、
倍の値段のものより、張りのあるよく鳴るバイオリンなのです。
13年前、すごくバイオリンが好きになった時に選んで買って
毎日大事に弾いてきて、自分が弾けなくなった後息子に譲り渡した
大事な大事な楽器。
見つからなかったら、と思うと悲しすぎて、息子を叱る元気もない・・・。
見つからなかったらショックで当分立ち直れない。と
べそをかいたてら、息子が帰ってきた。

楽器忘れた電車は折り返して京都方面、桂までいくのでそこで調べると。
遅いので明日の朝また聞いて下さいといわれたと。
え?・・・いや、傘忘れたとかじゃないんだよ。
楽器だよ、貴重品だよ。
桂まで待たないで、今調べてよ!と焦るわたし。

駅の方、何百万円の楽器でも、こんな対応なんだろうか。
それでおとなしく帰ってきた息子も息子だ。
最寄り駅までは、終電なくなると帰れなくなるのでとりあえず戻るとしても、
最寄り駅のサービスセンターでわかるまで待ってるくらいはするでしょう。
終電がなくなるから、駅員さんに頼んだだけで、
調べてももらわずに戻ったなんて、息子のばか!
タクシー代より、楽器の方がずっとずっと大事やろ。

おーんおんーと、わたしが大泣きし出したら、息子は駅に、
もう一度聞いてくると言ってうちのもより駅に戻った。

そして・・・
大騒ぎしてすみませんでした!ひと安心。
楽器は無事同じ場所にあって、駅で保管してくれるとのこと。
息子が翌朝一番に受け取りに行きました。

しかし、
わたしに言われなければ、駅員に言われるがままにおとなしく帰ってきて、
明日の朝までもんもんとしながら待つつもりだったバカ息子に、
怒りがわきでてきて、そこからこんこんと説教タイム。

息子が楽器をうっかり電車内に忘れたのは、あんまり怒らないよ。
うっかりは誰でもある。本人の反省もあるし、それは責めない。
でも、その後の十分でなかった対応の間抜けさは、たっぷり叱ります。
車内に忘れた息子も悪いけど、駅員さんも駅員さんだ。
次の駅で調べますから、というところまではいいけど、
遅いので明日の朝連絡して聞いて下さいって、いやいや、
傘とか雑誌とかじゃないよ。楽器だよ。
何百万円のモノもあるんだよ。息子のはそこまではしないけど、
百万円のお金を忘れても、そんな対応をする?

ある程度以上のバイオリンは、古くなって値打ちが下がるものではないし、
買った時の値段ではもう買えないこともある。
しっかりと、そういう大事なものだと伝えなかった息子が一番悪いけど。
楽器というものに縁がなく興味もない駅員さんだったんだろうか。
仕方ないのかなぁ。

息子が春に自転車で人と接触事故起こした時も、
もちろん尻拭いは全部わたしがして、
それは未成年だから仕方なかったけど、
今回の息子の対応の甘さはしっかり反省して直すべきことなので、
かなりくどくどと叱りました。
ご存知かもしれませんが(笑)、わたしはかなーり理屈っぽく、
畳み掛けるようにこんこん、こんこんこんと、ねちねち責めます。
一方的にならないように、息子の言い分も何度も聞くけど、
何が悪かったか、どうすればよかったか、全部長々と言葉にしてしゃべります。

わたしが大泣きしたのを見て、十分に反省しただろう息子だけど、
反省したのはおそらくうっかり忘れてきたことで、
彼の対応の甘さについては、これくらい言わないと学ばなさそうなので、
しつこく叱りました。くどくてこわいお母さんですね。笑


・・・わたしは息子に対して、いつも正しすぎる。
それは問題だなぁと思ってます。
一方的にひとつの正しさを押し付けるのではなく、
反論の機会さえ十分に与え、息子の立場も言い分も理解するので、
そういう公正さと正しさの前で息子は反論しきしれない。
わたしも未熟な人間で間違うこともあると認めた上で、子どもを叱るので、
ますます反論できず、なんとなくもやもやした気分だけが残ることだろう。
相手を尊重し、自分の間違いや弱みも晒した上で訴える人間は強いからね。

でも、それってきっときゅうくつだろうなと思う。
たとえば今回の場合なら、
「あげた楽器だからわたしが怒る筋合いはないのは重々わかっておるが」って。
それでもわたしの気持ちを斟酌できないお前は未熟すぎる、
それはこちらの勝手な要求なのかもしれないけど
そういうことに気づかないと人間ではいけないだろう、という風に。
わたしは自分の不備を先回りして言うので、余計息子に逃げ道がないわけです。

常に正しいおかーさんなんて、子どもにとっては、しんどいことだろうな。
ごくろうさん、と心の中では一応思っている母です。

だから結局
叱ったあとで、なにかバカなネタに変換して笑います。
とりあえず、笑えれば、どちらも大丈夫。
笑って一晩寝て、翌朝、また何かのジョークにして笑って
一件落着。

秋のポジフィルム

2013-10-10 | 写真
去年、弟にもらった期限切れのポジのフィルムが6本くらいあって、
秋頃に撮って現像だけしてもらったんだけど、
プリントする写真を選ぶのに、
ライトボックス?を人に借りなきゃなぁと、何ヶ月も思ってたけど、
ふと、iPhoneのアプリでいいやん、と気づいた。
懐中電灯とかのアプリで液晶光ればいいだけやん。
今頃気づくのろさ・・・。
それで1年近くたってやっと
現像しっぱなしで、ほったらかしてたのを、ゆっくり見た。
去年の秋のはじまりの頃を思い出すなあ。


自分の目が何をどう見て撮ったのか、全部思い出す。
プリントするものを選ぼうかと思ったけど、
でも何のために?と自問自答。

自分が見るだけなら、フイルムのままで、構わないというか、
ポジフィルムはライトボックスの上で見るのがきれいだし。
フィルムはあるわけだから、デジタルデータより、安心な気分もある。
でも、ただ、もう少し大きめにプリントしたい気も。

パソコンやiPhoneの中の写真は、どこでも見られて何千枚でも持ち運べて便利だけど、
やっぱり結局データだと思ってしまう。
電気がないと、意味のないもの。
モノのやたら壊れる国に長く住んでたわたしには、
それは不確実で不安なモノなのよねぇ。

だから、ネガのものは、プリントしとこうと思うんだけど、ポジは少し悩む。
この小さくて鮮やかな35ミリの世界は、
そのままで、こんなに美しくてリアルだもんな。
だけどライトボックスなしでは隅々まで、クリアに見ることができないし、
わたしは電気を信じてないから、やっぱりプリントしようか。

秋に撮った写真は、自分でも好きなものが多い。
秋は葉っぱばかり見てるけど。夏は眩しくて、あまり何も見てないから。
下手でも凡庸でも、自分の銀塩スナップ写真を大事でかわいく思うのは、
自分の料理を美味しく思うのと似てるな。
プロのものとは違うけど、自分の日常に根ざしていて、
馴染みがあってほっとする感じの、好き。

それは教えたくない

2013-10-09 | こども
子供のことを考えたら、どんなに夫婦の関係がひどくなっても、
何年も没交渉の別居になっても、
子どもを父親嫌いにするようなことはできなかった。
子どもは好きなだけ父親に会ってかわいがってもらえばいいし、
家でも父親を悪く言うようなことはしなかった。
少なくとも大人になるまではと。

小さい子どもを、父親嫌いにするのなんて、わけない。簡単です。

実際仲の悪い夫婦で、
母親が父親や父親の実家の悪口を吹き込んで、
子どもと一緒に嫌ってる友達も何人か見てきたけど、
どうして子どもの愛し愛される権利を踏みにじれるのか、
わたしにはわかんない。
もちろん、いろんなケースがあるだろうけど。

とりあえずうちは、夫側の問題点について、息子には隠しています。
だから息子はもしかしたら別居も離婚も、
わたしのせいだと思ってるかもしれないけど、
それはそれできちんと信頼関係ができているので、わたしは平気だし、
息子を父親嫌いにしたくなかった。
近い家族を、しかも自分を愛してくれている父親を嫌うのは、
悲しいことだからねぇ。
子どもに、家族でも誰でも、人を嫌ったり憎んだりすることを刷り込むのは、
よくないことだよなぁ。

写真の展示に際して

2013-10-08 | 写真
前に、人の写真展を見に行った時に、
3人でのグループ展みたいなのだったんだけど、その時にいたひとりの子が、
僕はほかの二人とスタンスが違うんです、と言ってたのを思い出した。
ほかの二人はどんどん撮ってどんどんプリントして発表するけど、
自分は撮った時点で結構満足してしまうって。
自分の表現を発表したい見てほしいみたいな欲求があまりないんです、
というようなことを言ってたのを思い出した。

わたしは絵は成り行きで何度かグループ展や小さい個展をやってきたけど
写真をどこかで展示することは考えたこともなくて、今回誘っていただいて、
なんだかプロの方と一緒に展示していただくことになって、
いざ、初めてちゃんとプリントしようとすると、何もわからずおたおた。
結局フィルム写真のネガをスキャンしたデータを送って、
プロの方が調整してプリントしてくれることになったんだけど、
データサイズや形式をどうすればいいのかもわからずおろおろ。
間に合わなかったら、デジイチの方の写真から選んで送るか、
ネガのをどこかでプリントしてもらうか、とかばたばたしました。
写真屋さんは、手焼きでプリントする方がきれいですよと言うし、
プロの方はスキャンデータをフォトショで整えてプリントした方が、
安く思い通りにきれいにできるというし、でも
でもどっちにしろ、仕上がりはある程度人任せになるんだな、
と思った時に、わかったんだけど、
わたしは人任せがそんなにいやじゃない。
すごいこだわり、みたいなものがないんですね。
撮る時は考えて撮ることも多いけど、
自分もまた発表する見てもらうということに
意欲的になれないのだなと思った。

いや、絵も写真も文章書く時も、
自分のPCの中にあるものは、自分なりに加工しますよ。
文章だと助詞を一文字変えるのも、うんうん悩む。
だけど人に見せるという形にする時、
プロの人などが直してくれるのは、そんなにイヤじゃないかも。
作ることにこだわりはあるけど、
自分は発表する時にこだわりはないんだなぁと思った。
そこに、何かの情熱や欲があれば、
日本画も写真も、きちんとアウトプットできるところまで自分でやったろう。
でもやろうとしてこなかったし、
これからもしないんじゃないかなぁ。

多分日本画を始めたのも、写真を撮りはじめたのも、20代だったら、
違ってたかもしれないとは思う。
まだ壊れてもあきらめても捨ててもなかった頃。
今からそういうことに情熱を持つことは、もうないだろうなぁ。

映画の値段のこと

2013-10-07 | 映画
>映画の興行収入は下降の一途らしいが、
>映画の日には列ができるほどの入りのようだ。
>つまり映画がつまらなくなったのではなく、
>価格設定に問題があると云う事になぜ気付かない。

と書いてる人がいて、

映画館で映画見るのが、今年は100本の大台に
初めてのりそうなわたしだけど、
確かに1800円だったら見ないなぁ。
1800円なら年に数本しか見なくなるかも。
わたしはいつも、レディースデイや回数券やレイト価格で
平均1000円くらいで見てるから見る気になるけど。
映画館で1800円なら、DVDになるのを待つと思います。

でも5本1000円や、1本100円のレンタルも、よく利用してます。
映画館で1000円で見てる映画も、ほんの数ヶ月経たずに、
どんどんレンタルの棚に並んでるし
家でひとりでのんびり見るのも、結構好きだし。
でも1000円で、映画館の暗闇や、ゆったりした椅子、
邪魔の入らない静かさ、大きなスクリーンが手に入るなら
お金を払ってみようという気になります。
だってDVDで映画見るのと、やっぱり集中度が違う。
DVDだと見ながら、ついTwitterで呟いたりしちゃうし。
映画館で見るのは、やっぱり好きですね。
毎日の生活で、映画館で映画見てるとき程、
他のこと忘れてる時間って、ないもん。
本読むのだって2時間没頭とか、年取ると気力集中力なくなって、できない。

レディースデイの存在は大きいけど、
男性の安くなる日やシニア向けの割引サービスもあるので、
見ようと思えば大体の人は映画は1000円くらいで見られると思うので
みんな、もっと映画見ればいいのに。
2時間すっぽりと異世界に楽しめて1000円は悪くないと思うけどなぁ。


しかし、この前何かの記事で
映画のネット配信が変わる話を読んで、うーんと唸っています。
なんとロードショー始まると同時かそれより早い時期に
配信をスタートするって記事でした。
今は、映画上映→2、3ヶ月後DVDレンタル+ネット配信開始
となってるんでしたっけ?
それが上映と同時に1000円程度で配信する、と。
つまり映画館行かずに家で1000円で見られるわけです。
これはなぁ・・・交通費もかかることを思うと
1000円だと映画館いかずに家で見る人が増えるかもなぁ。
デートだと家で二人で見て1000円。
出かけて映画館で見ると3900円+交通費・・・。
まあ、わたしはひとりで見に行くし
同じ1000円なら映画館で見たいと思うけど。

そういえばわたしは映画館の会員には、どこのにもなっていません。
レディースデイ以外は、近所の5枚4800円の回数券
(いつでも使えて期限なし)の映画館で、半分くらいの映画を見てる。
それ以外の映画はレディースデイかレイトか、
古い映画の特集で安くなってるヤツか。

TOHOのマイレージカードは持ってます。
会員制のものではなく6本に1本フリーになるやつ。
あと映画の長さ(時間)によってマイレージ特典がたまる。
センスのいい友だちに、誕生日プレゼントで作ってもらったカード。
これは結構楽しいカードと思う。

月記:2013年9月

2013-10-05 | 月記
真夏を脱して、朝晩だけでもすごしやすくなったのに
気分の沈むことが多い月でしたが、
やはり楽しいことも、いつも通りありました。
楽しいことだけ覚えておこう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・NHKドラマ「夫婦善哉」にはまる。
・GRDトークのあと神戸の写真の人たちと飲んですごく楽しかった。
・宝塚のゲイバーに行った:宝塚にもあるのねぇ~。
・山本のりこさんライブ:去年も行ったボサノバライブです。
・ボローニャ国際絵本原画展:何十年も毎夏行ってる。
・京都近代美術館「映画をめぐる美術」展など
・ホンマタカシとコンタクトゴンゾのパフォーマンストーク
・劇場で見た映画:「夏の終わり」「スタンリーのお弁当箱」
 「はじまりのみち」「オン・ザ・ロード」「ガレキとラジオ」


あら、なんだか少ない?
映画祭の仕事がなんだかバタバタしてきたせいかな。
10月はもっとバタバタしそうです。

グラタン落とす

2013-10-04 | Weblog
この前、息子が帰省中、
なんで、忙しかった一日の終わりに、仕事で疲れてゆっくりしたいのに、
自分はお腹空いてなくて食べないご飯を、
4時まで寝てた息子に作らないといけないねんと、
文句言いながら作ったグラタンが、
案外すごく美味しそうにできたのに、
なのに!
落っことした!
絨毯の上に!
ひっくり返して!
・・・・・立ち直れない。
とろりととろけるホワイトソースと、黄金色の焦げ目のチーズが、
全部べったりカーペットに。
・゜・(ノД`)・゜・。

クタクタで、着替えもしないまま、やっと作ったグラタンが、
一度置いたテーブルから、するりとすべって、
くるりとひっくり返り、床へ・・・

とりあえず、大量のウェスを使ってカーペットはきれいにした。
息子には、トーストでも食べて、と言った。
気の毒に思ったらしく、おとなしくパン焼いて食べてる息子。
でも立ち直れないわたし。

八つ当たり開始。
わたしの人生のばかー!
オリンピックのバカー!(意味不明)
何もかも、東京オリンピックのせいにできたら、いいのに(無理)

仕事の問題も、プライベートの問題も、全然やせないのも、
グラタンひっくり返したのも、
全部東京オリンピックのせい!(違・・・)

「夫婦善哉」雑感

2013-10-03 | 映画
テレビを見ないわたしが久しぶりに見たのが「夫婦善哉」全4話。
前に大阪で通りすがりに入ったバーで突然始まったライブの、
スーザフォンを吹いてた男の子が出てるというので、見てみたのでした。

その前に、センスのいい友だちに、超オススメされてたので
森山未來くん、好みじゃないけど見てみるか、と
あまちゃんも半沢直樹も見てないわたしですが。

これは原作は織田作之助の小説で
大阪が舞台の話です。
何度も映画化されてる。
古いのを見たことある気がするんだけど覚えてないので、それも見たいです。

以下、ドラマの大阪弁にひきずられてところどころ文章が変になってます。笑

大店のダメボンの柳吉が勘当されて芸者の蝶子とかけおちするんやけど
蝶子が柳吉を好きになって行くとこ、いい描写で、わかるなぁと思ってしもた。
会うたびに、いつもおいしいもん一緒に食べて、一緒に笑ったりしてたら、
そりゃ好きになってまうよなぁと。
おいしいものと笑いは人生で一番大事なことのふたつやもんな。
それで人生棒に振るなんて、アホやなあとは思うけど。同じアホとして(笑)。
その二人が食べるのはいわゆるB級グルメ。
安くておいしい大阪の食べ物で、
気取らない店でおなかいっぱい食べながら笑ってるふたりが羨ましい。

そして好みの顔ではない森山未來くんだけど
いやぁ彼、いい声やね。
そしてそのいい声でめんどくさそうに繰り出されるちゃんとした大阪弁。
萌えました。うっとり。
いい声の大阪弁には、ほんま弱いです・・・。
そして、この、どうしようもないダメ男ぶりの上手さ・・・。

一方、蝶子役の尾野真千子は、顔は美人ではないと思うんだけど、
すっとしてるよね。たたずまいが。
きっと普通に洋服着て洋髪だと美人に見えるんだろうけど、
着物では特別美人には見えない気がする。
そして肌の透明感があまり感じられないのがかえって
この役に合っている。本当にごちゃごちゃと貧乏な話ですから。
でも同時に、すっとした所作はきれいだから
苦労してるいい女っぽい感じが出てます。
図太いような、けなげなような、両方ある感じがよかったです。
おばはんと呼ばれるには若くてきれいすぎるけど
馬鹿じゃないけど賢すぎず、でも真っすぐに突っ走り
転んでも転んでも負けない感じがよく出てた。
それでいながら、何年たっても、10年以上苦労ばかり続いても
柳吉が好きで、全く揺るがないその気持ちも、よく伝わった。

どんどんダメになってくばかりの恋愛って林芙美子の小説思い出すけど
林芙美子のダメ男女は、なんともうらぶれて寒々しく寂しいけど、
やっぱり舞台が大阪やと、どこか何か、呑気で抜けてる感じがええよねぇ。
どこか飄々としてるこういう関西の空気は、いいです。

しかし、切ない話やねぇ。ダメな男をこんなに好きになったら、
どんないい女でもダメな女やなぁ。
いろいろと身にしみます。

個人的に第2話が好きで、
男が突然いなくなって一週間も帰って来なかった後、ふいに現れた時に、
泣くでもなく怒るでもなく、目を見開いて男を凝視したかと思うと、
急にばっと立ち上がり、男の手をつかんで走りだした女。
その次のシーンは部屋の中で、女は鏡台に向かって髪を直してて、
男は布団に寛いで寝転んでる。
なーんかしっとりといいなーと思ったシーンです。
情事の後感は、あんまりなくて、もう日常の夫婦みたいな空気なんだけど、
紛れもなく情事のあとで、女は満ち足りた顔をしている。
しっとりと情感のあるシーンだなぁ、と思いました。
再会の時、女が見開いていた目には情欲ではなく、
ただまっすぐに好きな男を見る空っぽな感じがあるのがよかった。
この回の最後のシーンも、男のダメさズルさ勝手さに爆発して怒った女が、
ちゃぶ台ひっくり返しそうなくらいあばれるんだけど
好きで好きで、もうそれしかない女が、ものすごく、かわいかった。

大阪弁も、気持ちよかったし
(地方の下手な俳優が無理にしゃべる大阪弁ほどいらつくものはないので)
着物なども、好きな人が、よかったと言ってるのを聞きます。
いいドラマでした。久しぶりに終わってさびしくなったドラマ。

あ、最初に言ったスーザフォンの子は、第4話のダンスホールのシーンで
演奏してる数人のひとりなんだろうけど
盛装して帽子かぶってたら、どれが彼かわからなかったです・・・笑。

双子の素数

2013-10-02 | Weblog
双子の素数と、時間と記憶のことを考えている。
20年前に、ちょっとだけ一緒にいた人のことを8年ぶりくらいに思い出して、
最初の頃はしょっちゅう思い出してたのに、
次に思い出すのは何十年先か、それとももうないかと、思った時に、
「双子素数予想」のことを思い出したんだった。

数字が増えると、素数同士の平均間隔はおおむね
桁数に比例して大きくなる(素数定理)。
そして双子の素数は無限個あると双子素数予想は主張する、と。

それで、数字が時間で、素数はひとつの記憶のようなものかなぁと。
古代ギリシャ時代から素数は無限にあるとわかっていたけど、
人生は無限ではないし、だから人の記憶も無限ではないんだけども。
いや無限なのかな、生きているわたしたちの知らないところで・・・。


素、という漢字はわりと好きだ。
お風呂からあがったばかりの清潔ですっきりした雰囲気がある。
素麺よりうどんの方が好きだけど。

素人というのも、悪い意味で使われることも多いけど。
好きな言葉。たいていのことに素人のまま生きてるんだし、
それでかまわないことの方が多いと思っている。

映画:スタンリーのお弁当箱

2013-10-01 | 映画


この映画は、ラストが予想外の中途半端で、
なんか不思議なんだけど、そこがいつまでも心に残るので
よかったのかもな。
途中何曲かある状況説明的な歌詞の詩だけは、やめていい。笑
言葉わかんないからいいけど、
♪少年は希望をつかもうとしている~
♪少年は明日に向かって~
みたいな、まんま状況説明なベタな歌詞なんです(字幕によると)。
まあ、こういうところがインド映画らしいのかも・・・。

スタンリーは想像力豊かで話が面白いクラスの人気者。
でもお弁当を持ってこれなくて、昼休みは友だちがわけてくれてたんだけど
生徒のお弁当をもらうことを楽しみにしている
意地悪で自分勝手な先生に怒られ、
お弁当を持ってない子は学校に来る資格がない!と言われちゃう。
それで学校に来なくなるんだけど、
たくさんの学校の合同のコンサートがあって
それに出ることができるようになり、
お弁当も持って行けるようになって学校へ戻り
意地悪な先生は去って行く。

という話なんだけど、細かいところに違和感があって面白い。
意地悪先生が去って行くところ、子どもらにも他の先生にも
徹底的に嫌われ、結局学校を去るんだけど
その時に、彼は彼なりに反省して改心するし
スタンリーが休み続けてるのを見て、気にはするのよね。
そういう部分があったので、スタンリーたちが彼を引き止めて
みんな仲直りするのが、こういうベタな映画の定石だと思うんだけど
あっさり去って行って二度と現れないのが、なんだか唐突でした。

あとラストも。
スタンリーはお弁当を持って来れないだけでなく
顔に痣はあるし、服は汚れてるし、ポケットはとれたままだし
ああ、これは虐待されてるな、と最初の方でわかる。
スタンリー自身は両親が遠くに働きに行ってるので
お弁当を作れる人がいないんだって言うけど嘘だろうってわかります。
でも、じゃ本当は?というところは最後までわかりません。
最後の最後に、スタンリーの境遇が出てきて
それがとても胸が詰まるようなことなんですね。
お弁当は持って行けるようになったんだけど
彼の境遇や問題は全く改善されてなくて
なんだかわたしは、胸が詰まったまま見終わって
すかっと明るい気持ちにはなれなかったなぁ。

ちなみに、この憎たらしい太ったおっさん先生は
実は監督自身が演じてて
しかもスタンリー役の子は監督の息子だというびっくり。笑
へ~え。


さて、インドの男の子たちの様子や、そのお弁当は
マレーシアに8年いて、息子が現地のインターに通ってたわたしには
なんだかとても懐かしいです。
マレーシアはインド系も多く、このインターにもたくさんいたから。
そしてインターの子のお弁当は、本当にこんなだった。
タッパーいっぱいに、フライドチキンとポテトだけの子、
ビスケットとリンゴ1個、の子、
ジャムを塗っただけのサンドイッチの子、
チャーハンの子、ナンの子、
豪華な中華の子(中国系)などなど。
インド系の子には、映画のほどじゃないけど
インド料理のおいしそうなお弁当の子もいた。
でもお弁当は日本の子が一番でしたね、大体。
手を抜いたお弁当でさえ、日本の子のお弁当の
ヘルシーさ、かわいさ、彩り、などは群を抜いています。
日本のお弁当は最高。

とはいえ、この映画を見たあとは、インド料理や
タイ料理のような、東南アジアのスパイスの利いた料理が
すごく食べたくなりました。
いろんな国のおいしいものが食べられる場所と時代でよかったー。