sigh of relief

くたくたな1日の終わりに、
熱いコーヒーと、
甘いドーナツと、
友達からの手紙にほっとする、感じ。

昼休みの絵本:35〜38

2017-11-28 | 昼休みは絵本を見る
35:「天女かあさん」作:ペク・ヒナ

熱が出て小学校から家へ帰って来た子ども。
この子の名前が「ほほ」っていうの、かわいい音だな。
仕事中のお母さんは慌てて電話をかけて子どもの世話を頼むのですが、
それが間違い電話で、電話を受けたのは天女さん。
仕方ないなぁと子どもの家へ行き食べさせ寝かせるのですが、
この天女さん、こてこての大阪弁だし、この本はクレイ人形の絵本なので
白塗りの天女の顔はおてもやんっぽくて、どえらい、迫力のある天女です。
生活感にあふれごちゃごちゃした背景写真とかわいくないクレイ人形が
なんともなんともいいのです。
お母さんが帰ってくると盛大に散らかった台所に大きなオムライスという
「どえらいゆうはん」が用意してある。こちらはプロモーション動画。


韓国の不思議な絵本です。同じ作者の「天女銭湯」という本は
韓国で15万部の大ヒットだったそうです。プロモーション動画。

こっちの方がインパクトは強い。笑


36:「のらねこルシファ」作:みなみもなみ

とりとめのない感じだし、簡単な絵で好みではないのですが、
猫が擬人化されていなくて、なんとなく気ままに街を歩くねこの視点と
この主人公の黒猫ちゃんが、野良猫の時に「はぐれ」って呼ばれてたってとこが好き。


37:「わたしはあかねこ」作:サトシン 絵:西村敏雄

自分だけみんなと違う色に生まれたあかねこ。
まわりはあかねこを「普通」にしてあげようとあれこれしてくれるけど
あかねこは別にそのままのあかねこの自分で満足している。

このあかねこが、怒ったり反抗したりする感じではないのに、淡々と自分を持ってて
わたしはわたしと素直に自分を認めていて、流されないところがとてもいいです。
クールな決断でさらっと行動に出るあかねこ、かっこいい。
ラストのカラフルな終わり方も楽しくて良いですね。


38:「ろくべえまってろよ」作:灰谷健次郎 絵:長新太

灰谷健次郎+長新太という安定の組み合わせで1975年の絵本だそうです。
子供達の関西弁がとてもいい。絵本の中の関西弁って、どれもいいな。
深い穴におっこちた犬のろくべえを助けようとする小学1年生たち。
まだペットブームなど来る前なので大人たちは犬の窮地に無関心。
「いぬのくせに あなにおちるなんて まぬけです」とか
「がんばれと さけぶだけでは、どうにもなりません。
だいいち、ろくべえは なにをがんばったら、いいのでしょう。」
とかいう地の文章のユーモアがいいし、
ろくべえをはげまそうとドングリコロコロを歌った子に
「もっと、けいきの ええ うたを うたわなあかん」という子がいたり、
一生懸命な子どもたちがとてもかわいい。
なんでもない出来事を書いている話なんだけど
文章のうまさと味わい、カラフルでいきおいのある絵のロングセラーです。
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昼休みの絵本:29〜34

2017-10-01 | 昼休みは絵本を見る
29:「おおかみだってきをつけて」重森千佳

3びきのこぶたや7匹の子やぎ、赤ずきんちゃんなど、いつも悪者のおおかみ。
でも本当は・・・という話かと思ったら、やっぱりおおかみも十分悪い。笑
それぞれの話が、元々の話と、それを踏まえて狼が工夫をするものの、
やっぱりまた失敗するという話の組み合わせになっています。
おおかみは元の話の教訓から、自分は失敗すまいとあれこれ考えるのですが、
みんなもっと賢くて強くて、ずるかったりして、
絵本的な善人が一人も出てこないところが面白いです。

30:「はだかのおうさま」文:立原えりか、絵:たなか鮎子

裸の王様の絵本は家に2冊くらいはある気がする。
確か一冊はコロボックルさんので、一冊は大好きなリズベート・ツヴェルガー?
豪華な王様の衣装や行進の様子など、きれいな絵本にしやすいのかもしれない。
とくに特徴的なところはないけど、色のきれいな絵本ですね。
あと人物の表情がいいです。
でも改めて読んでみて、これは本当にうまくできてる話だなぁと感心しました。
さすがアンデルセン。
そして、さらに、その後の王様のことをあれこれ想像した。
裸だと言われ、国中の人もそれにならい
(人ってほんと右にも左にも簡単にその時の流れについていくもんだなぁ)、
裸だ裸だと笑われながら行進は続けたのか、
逃げ帰ったのか?どんなにいたたまれなかっただろう。そしてその後はどうなったの?
おとぎ話なので、真剣に考えることじゃないけど。笑

31:「さらじいさん」はせがわはっち

表紙のさらじいさんらしき人の怪しい風貌に負けそうになりますが
古伊万里の器の話らしきところに惹かれて見てみたら、とても面白かった。
お皿の上のドーナツを食べようとしたらお皿の中に連れて行かれて、
そこは古伊万里の絵の中の舟遊びの風景や唐子たち、百子堂、
そして仙人のようなおじいさんがいる世界でした。

最初の絵でお皿を包んでいる新聞紙が「古美術新聞」だし、
古伊万里の絵の中の青い世界が素敵で、わたしも入ってみたい。
割れたお皿は、金継ぎされて戻ってくるし、古美術愛、器愛のある良い本。

32:「おたんじょうびケーキ」アンマサコ

ひゃあ。絵がきれい。表紙より中の絵がすごくきれいです。

「さらじいさん」は女の子が古伊万里のお皿の中へ連れていかれるけど
これはつまみ食いしたケーキのお城へ連れて行かれる話。

そこで変わった美味しいケーキをたくさん食べたら自分もケーキになっちゃう。

それで元の世界に戻りたくなるんだけど、足りないろうそくを一本探さないと
5歳になれない〜というお話で、
アリスのお茶会っぽい。竜宮城っぽくもある、夢のようなふわりとした絵です。

33:「六番目のララ」文:秋國 みどり、 絵:柿﨑 かずみ

最愛の犬、ララが川で流されていなくなってから
ララと一緒にいた息子のことも疎ましくなり、疎遠になった上に
ララと似た犬を何匹飼っても、ララのように愛せないおばあさん。
ところがあるときララと見た目も中身もそっくりな犬を預かることになり
でも、年をとったおばあさんは昔のようにララと遊ぶことができません。
それで、ちゃんと愛さなかった過去の犬たちのことを思い出すのです。
ララみたいに遊びずきじゃないとがっかりした子は落ち着いたいい子だった。
ララみたいにいっぱい食べてくれないと思った子は小食でラクだった。
ララみたいじゃないと不満だらけだった過去の犬たちが
今更ながらに懐かしく愛おしくなり、息子ともまた近くなるという話。
なくした夢や理想を懐かしむあまり、今自分の元にあるもの、目の前にあるものの
良さに気づかず、おろそかにしてしまうというのは、よくあることですね。

34:「まんなかのはらのおべんとうや たねっぽのおはなし」
              作/やすいすえこ 絵/重森千佳

動物たちは完全に擬人化されてて、それは好みではないんだけど、
あなぐまのお弁当屋さんが、おいしそうで、つい見てしまった本。
ちょうどいいくらいに、ちょっと特別な、でも普通のお弁当なんですよ。
たねっぽは種を運ぶ子たち。
ミルミルの葉っぱは、いいことをした人が写って見える葉っぱ。
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昼休みの絵本:23〜28

2017-09-29 | 昼休みは絵本を見る
23:「トンネルを抜けると」作:片山健

トンネルを抜けたら、みんな何か、雪だるまやフクロウや
月やサボテンになるんだけど、その脈絡のなさが楽しい。
子供が読むとウケる感じがわかります。
こういうの読むと、すっかり自分がそのなかの一員になるんだよね子どもって。
そしてそれを心底楽しむんだよ。かくありたし。


24:「たんぽぽ」作:荒井真紀

いやー。すっごくたんぽぽな本。
こういう雑草の本では甲斐信枝さんの絵本が有名で、
タンポポの絵本も描いてらっしゃるけど、この本はさらにいいです。
たんぽぽってめちゃくちゃよく見かけてるのに、中がこんなことになってたとは。
ものすごくわかりやすく、おもしろいです。
そして、写実系学習科学絵本みたいな地味な細かい絵柄なのに、
ところどころグラフィカルで秀逸なデザイン的なページもあり。

これは、ほしい絵本。買う。


25:「まばたき」作:穂村弘、絵:酒井駒子

酒井駒子さんの絵だけでなんでも許せるんだけど、短歌の穂村弘さん作って!
と、ドキドキしながら開いたけど、ほとんど文字はないんです。
1冊全部で、20文字くらい?短歌ひとつより少ない!笑
でも、素晴らしい歌をひとつ味わったような気持ちになる本。
大好きな酒井駒子さんの絵の、緊張感と静謐さの中、
ほぼ同じ場面が一回ずつ繰り返されるけど、まばたきの時間が経ってるのかな?
などと思いながら静かにページをめくってると、
最後のページで、あっと思わず息が止まりました。
うわー。なるほど。さすが穂村さん。
一瞬を描いて、永遠を見せる。


26:「きょうはマラカスのひ」作:樋勝朋巳

マラカスが大好きでマラカスの会をしているクネクネさん、ってだけで、
きゃー!っと思う。だって「マラカスの会」だよ。なにそれ楽しそうすぎる!

すぐ何かの会をして遊びたがるわたしでも、マラカスの会は思いつかんかった。
そして出てくる3人がかわいい。
クネクネさんの服は腹巻きタイツだし、パーティで着替えるとこもいい。
わたしもマラカス振って踊りたい。


27:「わたしだけのものがたり」パメラ・ザガレンスキー

表紙より中の絵の方がずっときれいです。
しっかり描き込まれた、カラフルでうっとりとする夢のサーカスのような絵。
借りた本に文字がなくて、物語が好きな女の子はがっかりするけど
自分で物語を作るうちにどんどん楽しくなって行くというお話。
青いクマと黒いクマの話や、金の鍵を加えたフクロウの話など、
それぞれのお話の最初の数行だけが書かれているので、そのあとをひとつひとつ
ゆっくり想像して、自分のお話を作りたくなります。
最後に、その本から落ちた文字を拾ったキツネの、
イソップの話がちょっと変わるオチも中々洒落ていると思いました。


28:「おじいさんのゆめのしま」ベンジー・デイヴィス

屋根裏部屋は大きな船の甲板に続き、海を越え無人島へ探検に。
家を快適に整え、動物たちと楽しい日々を過ごしますが。。。
ラストは寂しいんだけど、こういう寂しさは好きです。
カラフルでかわいいけどデザイン的でセンスのいい絵。
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昼休みの絵本:16〜22

2017-09-23 | 昼休みは絵本を見る
16:「ピクルスとふたごのいもうと」文:小風 さち、絵:夏目 ちさ

ピクルスという名前のこぶたに双子のいもうとができるお話。
特になんでもない地味なお話だけど、こういう刺激の少ない穏やかなものの良さ。
お話は4つ入っててやや文字多めの絵本。
最初の話は、いのぶたのおじいさんに朝顔の種をもらって育てる話。
花が咲いたらおじいさんを朝ごはんに招待して
コーヒーとフレンチトーストを食べるんです。
朝ごはんに招待って、素敵だな〜。
赤ちゃん時代の自分の小さな服を見て「ぼくはいつ大きくなったんだろう」と
不思議に思って何度もつぶやいたり、
「お母さん、赤ちゃんがうまれたら、ぼくのこと、わすれてしまわない?」と
聞いたり、珍しくもないお話なのに、じんわりとやさしい。
絵も淡いトーンですごくやさしくてかわいい。

17:「はじめてであうすうがくの絵本」安野光雅

安野光雅さんは昔から大好きで、津和野の安野光雅美術館まで行ったこともある。
原画見ると素敵で震えました。
これは、大人になってこどもを教えたり、子どもというものや
人間がものを考え始める頃のことを考えるようになった人の方が
すごさがわかる本かなぁと思います。
数学というものの根本はこういうことなんじゃないかなぁと思う。
たとえばくらべる。絵の仲から仲間外れを探す。なぜそれが仲間外れなのか考える。
同じグループに仲間外れはひとつだけじゃないこともあるよね。
じゃあ違いってなんなんだろう。どういう違いがあるんだろう。
劇場の座席の図から、座りたい席を見つけて、それをどう説明するか聞くページは、
ものに番号をつけることの始まりを見た思いがして、はっとした。


18:「つきのぼうや」イブ・スパング・オルセン
 
これも見かけたことのある絵本。細長い縦長の絵本で、本棚で収納に困る。
でも内容はとてもよくて、色鉛筆の優しく繊細な絵もかわいいです。
水に映った月を連れてきてとお月様に頼まれたつきのぼうやは、
月から池までどんどん、どんどん落ちていくのです。
その描写に、この縦長の絵本がぴったりなのよ。
お星様のいる上の方から飛行機を過ぎ、鳥を過ぎ、木を過ぎて池に。
このオチは、かわいくて愉快でハッピーです。
わたしが噺家ならこれで落語を作るなぁ。いいと思うんだけど。
(作ってみようかな・・・)


19:「とんでもない」鈴木のりたけ

どこにでもいる普通の子、と自分を思う男の子が、動物たちをうらやむんだけど
動物たちにはそれぞれ彼らなりの苦労があって
「とんでもない!」と別の動物を羨む、隣の芝は青いという絵本ですが、
教訓っぽさよりユーモアと呑気さが勝つので気持ちのいい本です。
最後にライオンに、本を読んでごろごろしてる人間の子どもみたいになりたいと言われ
ごろごろ本の続きでも読も〜と、こどもが本好きなところがいい。


20:「おいしそうなしろくま」柴田ケイコ

くいしんぼうすぎるしろくまが、食べるのが好きすぎて、
大好きな食べ物の中に入ってみたいと思うのも無茶な発想だけど(ほめてる)
食いしん坊の子供たちには楽しいだろうなぁ。
チョココロネのなかのチョコになったり、おでんのお風呂に入ったり、
自分も想像してきゃっきゃウケることでしょう。
おでんにはいってるところでは、前にお風呂屋さんで小さな男の子が
茶色い温泉の湯をおみそ汁みたい〜
おかーさんは豆腐、僕はごぼう〜と言ってたのを思い出した。
こういうの、かわいいなぁ。
同じシリースで同様の内容の「あま〜いしろくま」というのもありました。


21:「はなになりたい」すまいるママ

フェルトで描かれたファンシーなキャラっぽい絵柄と、作者の「すまいるママ」の
そのネーミングセンスと、また「すまいる」がひらがなという、
わたしには絶対無理でついていけないセンスで、
お話も超ベタなキレイゴト泣かせる系の話なんだけど
なんだかねぇ、ちょっといいところもあるんですよ。ちょっと。
ライオンが食べたうさぎには赤ちゃんがいて、それを大事に育てるけど、
おおきくなったうさぎは自分がライオンでないことを知り怒って出て行ってしまう。
ライオンは、他の動物を食べないといけないことが悲しくて
生まれ変わったら小さな花になりたいと思いながら、何も食べずに死んでしまう。
お墓に咲いた小さな花を見てうさぎはライオンを思い出す、という
安易な擬人化のベタな人情話で、同じ孤独なライオンのジオジオ(13)や
オオカミ(15)の方がずっと深みのある話なんだけど、
大きくて強い者がとてもやさしくて、小さな花になりたいと思うところだけ
じわっと悲しくてちょっと好きです。


22:「土作り庭づくり」ケイト・メスナー 著、 クリストファー・サイラス・ニール 絵

紙もよく、色も落ち着いて少しシックでセンスのいい本。
おばあちゃんと女の子が、土作りから種をまいて植物や野菜を育てていく四季。
このおばあちゃん、短いショートパンツや短いスカートもはくし、
背の高くなったひまわりを結んで影を作り本を読むし、とても素敵。
そして、スープができたよというのはおじいちゃん。なんともいいなぁ。
植物だけでなく虫や蛇のこともたくさん描かれていて、
良い虫も悪い虫も、やさしく説明されてる。
穴を掘るだけの虫も、土をに空気を入れふかふかにするという
役に立つ仕事をしてるんだよというところがいいなぁ。
でもむやみな感情移入はなく、害虫を悪者扱いしすぎたり
悪い虫をペロリと食べる蛇をいいもの扱いしすぎることもない感じも良い。
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昼休みの絵本:9〜15

2017-09-17 | 昼休みは絵本を見る
9:「はじめてのオーケストラ」原作:佐渡裕、絵:はたこうしろう

指揮者の佐渡さん原作。佐渡さんも出てくる。似てます。笑
佐渡さんは西宮芸文センターのオケの指揮者で、何度も何度も聴いてるし
彼の書いた自伝的な本も読んだことがあるので親近感があります。
これは、小学生になった女の子が指揮者のパパの演奏を初めて聴きに行く話。
丁寧に描かれていて、オケを聴きたくさせるな~。
でも、ちょっとお金持ちの人たちだけの世界になっちゃってるので、
もしもこの絵本を自分が書くなら少し違う感じのものにするかなとは思う、
ドレスアップした音楽のわかる上品な人たちだけの世界、
きらいじゃないんですけどね。居心地いいし。
でももう少し間口を広げたいかな、オケの楽しさを伝えたいなら。
演奏されたのは、年末の第九でした。
「ひとつの音楽にみんなでみをまかせるのは、なんてすてきなことでしょう」
「同じ歌を歌えるのは何てすてきなことでしょう」


10:『「いる」じゃん』文:工藤直子、絵:松本大洋

工藤直子は信頼してる。そして息子の松本大洋の絵もいいのでこれは良い。
親子でこんなのが作れるっていいなぁ。
工藤直子の詩は、よくある凡庸なきれいごと的に見える時もあるんだけど
どこかなにか、はっとするところがあるんですよねぇ。
「からっぽの手は きっと つなぎあいたいのだ」
表紙の大きなもふもふした猫を抱っこする男の子の絵もいいなぁ。


11:「おばけりんご」ヤーノシュ

貧しいワルター、たった1本持ってるりんごの木に花も実もつかない。
神様への祈りが通じてやっとりんごがなるけど、想定外に巨大になって
売れもしないしワルターはりんご食べるの嫌いだし困り果てて悲しくなる。
結局邪悪な竜の退治の役に立つけど・・・。
初めて花が咲いて実がなるまでの、毎日が輝くようにワクワクする様子、
そのあと世界の火が消えたみたいに元気がなくつらい様子がよく描かれてる。
これ教訓的に読む人いるだろうけどそうしないでほしいな〜。


12:「おなかのかわ」 文:瀬田貞二、絵:村山知義

強欲な猫が調子に乗って、隣人もなにもかもぺろりぺろりと飲み込んでいく。
最初は隣人のオウム、ろばや人間やそのうち王様や軍隊も飲み込む。
こういう壮大で荒唐無稽な話が、絵本というものの真骨頂だよね。
つじつまなんてどうでもいい、どんどん話がおかしくなっていくところ、好き。


13:「ジオジオのかんむり」作:岸田衿子、絵:中谷千代子

岸田衿子さんは40年も前からずっと大好きな詩人。
ライオンの中でもいちばん強いジオジオですが年をとって目や耳がきかなくなる。
でもみんな相変わらずこわがって近づいてこない。誰も話してくれない。
そこへ、6つも卵をなくしてしまって、安全な場所をさがしてる灰色の鳥がきて
ジオジオのかんむりの中に巣を作ることに。とても安全。
ジオジオという名前の響きがいいな〜。そして絵も素晴らしい。



14:「バルバルさん」文:乾 栄里子、絵:西村 敏雄

絵がおしゃれですね。色使いのセンスもおしゃれ。
バルバルさんは床屋さん。
でもこの日はなぜか朝からいつもと違うお客さんばかりきて
いろんな注文に応えていきます。


15:「やっぱりおおかみ」佐々木マキ

これね、生き残りの子供のおおかみが、ひとりぼっちで、
他の動物たちを見ながら、家族や友達や仲間のいる動物たちを見ながら
「おれににたこはいないかな」「おれににたこはいないんだ」「け」って言うの。
多分、このおおかみは羨ましいという感情を知らないんだけど、
寂しいという感情もよくわからないんだけど、実はそれなのよねぇ。
そしてまわりをいろいろ見ても結局ひとりぼっちで、
「やっぱりおれはおおかみだもんな」
「おおかみとしていきるしかないんだ」と自分に言うの。
そう思うと、なんか愉快な気分になってきた、みたいな終わり方。
ひとりぼっちの自由を肯定的に描いていながら、そこに一抹の寂しさは残り、
すごくいい絵本だなぁと思った。切ないわー。まさに一匹狼のお話。
そんな気持ちで生きてる人もいるよね。自分もそうだったと思う。
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昼休みの絵本:1〜8

2017-09-06 | 昼休みは絵本を見る
お昼休みは本屋で絵本を見るプロジェクトですが、
8月最後の週はこれくらい。簡単なメモだけつけていきましょう。

1:「つまんないつまんない」ヨシタケシンスケ
退屈して?つまんないなぁと思った小さい子がつまんないってなんだろう、
といろいろ考える絵本。なんとも鋭い考察で面白い。
ずーっとおなじなのがつまんないのかな?ごちゃごちゃしてるとおもしろいのかな?
どこかがちょっと違うとおもしろいのかな?といろいろ試してみる子ども。
ヨシタケシュンスケさんの本は何冊か並んで置いてあって、人気なんですね。
そのうちのひとつがこの前新聞で紹介されてました。



2:「ラチとらいおん」マレーク・ベロニカ。

これはわりと有名な絵本と思うけど、
弱虫のラチが小さなライオンと一緒にいて強くなるお話。
ライオンがドラえもん的な存在かな。
小さいライオンの絵が、めちゃかわいいなー。
こんな、気持ちを強くしてくれるライオンがわたしもほしい。


3:「なんにもできなかったとり」刀根里衣

ボローニャ世界絵本原画展で何度か見た画家の人の絵本です。
不器用でなにもできないとりが、誰かの役に立ちたいと思ってるうちに
最後には大きな木になってハッピーエンドのように描かれているけど
なんだこれ寂しい話だぞ悲しいぞ。と心が揺れました。
たとえば泣いた赤鬼の話みたいな悲しさだ。


4:「きみはうみ」西加奈子

小説は何冊か読んでる作家。好きな本もあるので、絵も描いた絵本は気になってた。
オイルパステルでごりごり塗ったような海の絵。
何もない?ところから始まるけど、本当に何もないのか?
しかしエロい海だな。この作家の絵はこんな風なんだなぁと興味深い。


5:「みつけてん」作:ジョン・クラッセン, 訳:長谷川 義史

これシリーズらしい。他にもありましたが亀さんの絵に惹かれてこれを。
2匹の亀の話す、ほんとうにリアルな大阪弁の感じがとてもいい。
帽子を見つけたけどひとつしかなくて、見つけなかったことにする二匹の亀。
でも帽子が気になって気になって・・・
一匹が抜け駆けして失敗して仲良く諦めるという話かな?と思ったら
そういうわけではなく、もっと淡々と
何も起こらない丁寧で優しい感じでおわるのが、良いなぁ。
教訓じみてない絵本はほんとうに良い。


6:「おじいちゃんとパン」たな

食パンの食べ方がいくつもでてくる。簡素でおいしいおやつだなぁ。
食べ物は絵より写真の方が好きだけど、これは優しいお話でちょっと泣けた。
いつも甘いトーストを分けてくれるおじいちゃん。
僕は小さい子供からだんだん大人になって社会人になって・・・


7:「いろいろいっぱい」ニコラ・デイビス、エミリー・サットン絵

最初のページに出てくる最初の生き物って、
あのどうしてもダメなあのGさんではないか?と思いつつ、絵はキモきれい。
スプーン1杯の土の中に5000種類もいる微生物や10のきのこ。
10万種類のきのこ。世界には200万種類以上の生き物がいて、
まだどんどん見つかっていること。
似ているのに違う種類の生き物や、似ていないのに同じ種類の生き物のこと。
世界の多様性を見せる絵本。


8:「のげしとおひさま」甲斐信枝

先日無料になってたのでダウンロードした牧野富太郎の図鑑の
最初に出てくるのもオニノゲシで、たまたま手に取ったこの本ものげし。
野芥子に縁のある日だな。
好きなところへ行けるカエルや蝶が羨ましいノゲシの話です。
野芥子は黄色い菊のような花だけど、
葉っぱのギザギザが鋭角で怖くていかついし、
特にきれいな雑草でじゃないけど、綿毛はかわいい瞬間があるんですよ。
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「ぺんぎんたいそう」

2017-09-04 | 昼休みは絵本を見る

楽しく身体を動かそう!「ぺんぎんたいそう」(福音館書店)

お昼休みに本屋で見た絵本ですが、なんか気になったんです。
幼児向けの分厚い紙の絵本で、ペンギンさんが体操するだけなんだけど
ちょっと気になったのは、ペンギンさんあまり擬人化されてなくて
ちゃんとリアルにペンギンっぽかったところかな。
腕(はね?)や足の上げ下げや、動きがなんともペンギンらしくて
かわいいなぁと思った。
ファンシーにデフォルメされて擬人化したキャラクターのペンギンが
同じことをしてる絵本だったら最後まで見ないと思います。

そして、帰宅後ググってみたら、ちゃんと体操の動画がありました。
絵も同じです。やっぱりなんかかわいいなー。笑

自分は動物の擬人化にかなり厳しく慎重です。
絵本を読むときは、あまり厳しくないように気をつけていますが。笑
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お昼休みは本屋で絵本を読む

2017-09-02 | 昼休みは絵本を見る
職場のエアコンが壊れてた時は昼休みは死んでたけど、涼しいと余裕ができます。
体力的に楽になると気持ちの余裕もできる。
暑い間はお弁当の後、かろうじて少し涼しい応接室で倒れるように寝てたけど、
涼しくなった今は、お弁当のあと、3、40分で何かできるなぁと気付いたのです。
毎日ちょっと、こつこつと何かできる時間があるなぁと。
小さいことをこつこつ続けるのは好きだし、ひとり遊びも好きだし、
それでいつもなんでも自分プロジェクトにするんだけど、
今回もお昼やすみプロジェクトということでいろいろ考えた。
仕事の途中なので、あまり難しいことは脳味噌が疲れてしまうから無理だし
気楽なことがいいな。
それで、最初は映画を観ようかと思いました。
スマホで観られるし、30分ずつくらい見て週に1本、年に50本くらい見られる。
でも映画は家でも見られるし、映画館で見たいしなぁ、と思った時に
ふと思いついたのが本屋さん。

すっかり涼しい環境になってから、本屋を30分ほどうろつける元気はあるし、
何より、オフィスと同じフロアに中規模書店があるという環境。
毎日の立ち読みで長編でも読めてしまいそうないい環境です。
(あ、本屋さんすみません、でもちゃんと、よく買ってるので許して。
そしていい本のいいことしかツイッターでもつぶやかないようにします!)
それで昼休みは、絵本を読むことに決めました。
絵本を最近見てなかったし、それに絵本なら短い時間でも1冊くらいは見られるし
と、決めてぶらりと見に行ったら、
いきなり素晴らしいのに出会ってすぐに買ってしまった(^_^;)
その本についてはまた今度書きますが、
週に5冊くらいの絵本を見て、年に200冊くらいの絵本に目を通せたら
なんか絵本について、少し分かってくるような気がする。楽しみだなぁ。

そういえば毎年、30年くらい通ってるボローニャ国際絵本原画展が
今年も始まりましたね。これもやっぱり楽しみ。

仕事を始めて生活は地味になったけど、
時間をうまく使って小さな楽しいことが増えていくといいなぁ。
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