老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

10万年?

2017年01月01日 20時38分26秒 | 全般
 明けましておめでとうございます。
今年も、思うままにこのブログを続けていきたいと思っていますのが、今回は年初ということで、少しスケールの大きな話題にしたいと思います。

 10万年という言葉、或いは期間で、何を想像されるでしょうか?
少し前になりますが、昨年9月10日付の毎日新聞の「土記」というコラムで、青野由利さんという編集委員の方が『10万年ファンタジー』というタイトルで、原発関係の廃棄物に触れておられるのを拝見し、改めて“10万年”という期間を考えて見ました。

<地球と人類の歴史>
・母なる"地球"が誕生したのが46億年前で、ホモ・サピエンス(現在のヒト)が出現したのは約20万~19万年前とのいうのが現在の通説です。
・そして10~7万年前頃から、現代人(ホモ・サピエンス)がアフリカを出て世界各地に拡がっていったようです。
・日本では、港川人(沖縄県、約2万年前)や三ケ日人・浜北人(静岡県、約1万年前)など、各地で約2万年前頃からの人骨が見つかっていますが、当時はまだ旧石器時代で祖先たちは天然の洞穴などに身を潜めて暮らしていたと思われます。

<世界的規模の変動と日本を巡る大きな動き>
・約7万3000年前: スマトラ島のトバ火山の大噴火。ここ10万年ほどでは最大級の噴火とされ、地球の気温が数年間3~3.5度低下した。

・2万5000年前頃: 姶良火山が大爆発を起こす。

・約1万6000年前: 東南アジアにあったとされるスンダランドが、海面上昇により徐々に後退。海面の上昇により、他にも、アラスカとロシアの間にあるベーリング海峡(氷期には陸続きだった)の海没や、大陸と地続きだった日本も徐々に島化が進み、現在のような列島となり「日本」としての歴史が始まる。
即ち、10万年前というのは、日本はまだ大陸の一部にあり、まだ現在の地形にはなっておらず、人類も住みついていない大昔ということになります。

・約1万2000年前: ジェームズ・チャーチワードが著書の失われたムー大陸(1926年刊)でこの時期に太平洋上に存在したムー大陸が沈んだとしている

<10万年後は?>
それでは逆に10万年後の日本並びに世界がどうなるのかということは、如何に科学が発達したとはいえ、正確には予想出来ないでしょう。
ひょっとして、人類は国境もない世界で平和に暮らしているかも知れませんし、資源を食いつぶして戦争に明け暮れているかも知れませんし、或いは大地殻変動か環境悪化や海面上昇により人類は住めなくなった地球から脱出しているかも知れません。

 何れにせよ、10万年後という世界は、現在の人類の英知ではコントロール出来ない世界だと言えるでしょう。

<原発関係の放射性物質>
一方、原子力発電の結果生み出される放射性廃棄物については、
・短半減期核種(例えば、Co-60、Cs-137等)は、数百年でおおむね減衰するが
・その他の核種の多くは、数千年~10万年程度でおおむね減衰
と言われています。
即ち、放射性廃棄物を完全に処理するためには否応なく10万年の歳月が必要ということになります。

 フィンランドでは、オンカロという最終処分場で岩盤深く掘り進めた穴に閉じ込めるようですが、それが可能なのは、フィンランドは、国土が岩盤で、しかも19億年間も地殻変動が無く、地震さえ皆無という恵まれた国だからです。

 一方、地殻変動が激しい我が国では、10万年も安定した地盤はないと言えますので、地中に埋めて閉じ込めると言う処分方法は、とんでもなく無謀で危険な方法だといえるでしょう。
果して、私たちは放射性廃棄物とどのように向き合って行くべきなのでしょうか?

 年初に当って、私の杞憂ならいいのですが…  (まさ)

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