素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

オリンピックも閉会式を迎えた

2021年08月08日 | 日記
 世界最大級のイベントだけに、どの部分に光を当てるかで千差万別の評価が出てくると思う。私は、国というものの厄介さを痛切に感じた。かつて宇宙飛行士の言葉に、宇宙から見た地球には国境線がない。というのがあった。グローバル化が進んでいる一方で国家間、民族間の対立は拡大している。その矛盾した状況を抱えている中で、オリンピックのモットー「より速く、より高く、より強く」に、「共に」をつけることになったのではないか。4つの言葉を合わせると「より速く、より高く、より強く、共に」となる。

 開会式、閉会式の入場行進を見ていて「Together」を入れざるを得なかったのだと思った。国、民族、性別などの境界が少しづつ崩れ「混沌」とした状況になっていくのではないかと漠然と感じた。

  私が生きている間はどんどんどんどん「混沌」が進むだろう。競技もそう。スポーツの概念も曖昧になっていくだろう。「e-スポーツ」の類も採用されるかもしれない。光の粒子で描いた五輪マークが「幻となる」未来を予言しているように思えた。「混沌」の先にある世界を見届けることはできないだろう。青春と白秋の時期に、自国開催のオリンピックを経験したことは幸運だと思った。


 閉会式での東京スカパラダイスオーケストラの登場には心が躍った。スカの音楽は本能的な部分を刺激される。退職してすぐの頃、奈良百年会館でのコンサートに行った時のことが思い出された。冒頭から総立ちで一気に駆け抜けたという感じだった。

 スカパラで弾んだ心も、大太鼓や東京五輪音頭でしぼんでしまった。さらに律儀なNHK,台風上陸のテロップを見て現実の世界に引き戻された。
 一言「野暮だね」

 「てんこ盛り」からの脱却。これも痛切に感じたことである。
コメント
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