日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

第68世御法主日如上人猊下御指南(R2.12)

2020-12-26 | 日如上人御指南

 

令和2年12月度広布唱題会の砌

於 総本山客殿

(大日蓮 令和3年1月号 第899号 転載)

(大白法 令和2年12月16日 第1043号 転載) 

 

 本日は、本年十二月度の広布唱題会に当たりまして、皆様には新型コロナウイルス感染症により、何かと支障をきたすなか、わざわざ出席され、まことに御苦労さまでございます。
 さて、既に本年も十二月に入り、残りあと一月になりましたが、皆様には本年度の折伏誓願達成に向かって御奮闘のことと思います。
 申すまでもなく、折伏誓願の達成は御宝前に固く誓った約束であり、私どもは何があっても達成しなければなりません。
 大聖人様は『南条兵衛七郎殿御書』に、
「信心ふかき者も法華経のかたき(敵)をばせ(責)めず。いかなる大善をつくり、法華経を千万部書写し、一念三千の観道を得たる人なりとも、法華経のかたき(敵)をだにもせめざれば得道ありがたし。たとへば朝につか(仕)ふる人の十年二十年の奉公あれども、君の敵をし(知)りながら奏(そう)しもせず、私にもあだ(怨)まずば、奉公皆う(失)せて還(かえ)ってとが(咎)に行なはれんが如し、当世の人々は謗法の者とし(知)ろしめすべし」(御書322)
と仰せであります。
 この御教示を拝する時、一生成仏を志向する私どもの信心にとって、折伏は何を差し置いても成し遂げていかなければならない、極めて大事な仏道修行であることを知らなければなりません。
 すなわち「いかなる大善をつくり、法華経を千万部書写し、一念三千の観道を得たる人なりとも、法華経のかたき(敵)をだにもせめざれば得道ありがたし」と、いかに信心が強盛であっても、折伏を怠る者は「得道ありがたし」と厳しく御教示あそばされているのであります。
 いよいよ明年、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年の大慶事を迎えるに当たり、本宗僧俗は法華講員八十万人体勢構築の誓願を達成すべく、全力を傾注して折伏を行じていかなければなりません。
 どうぞ、皆様には本年も残りあと一月、全講中が異体同心し、必ず折伏誓願を達成されますよう心から願い、本日の挨拶といたします。


 

百日間唱題行満了の砌

 

 

(大白法 令和2年12月16日 第1043号 転載)

 本年九月七日から始めた百日間唱題行も、本日をもって終了いたします。
 この百日間、皆様方にはお忙しいなか、時間を割いて多くの方々が唱題行に参加され、まことに御苦労さまでございました。
 この百日間唱題行は、宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の達成を期して、総本山をはじめ全国の寺院および各家庭においても行われたものでありますが、皆様の強盛なる信心と熱意によって、本日、めでたく終了することができまして、心から喜びに堪えません。
 皆様がこの百日間の唱題行に励まれた功徳は、まことに計り知れないものがあり、これからの広布の戦いにおいて必ずや、その功徳の姿が現れてくるものと確信いたします。
さて、大聖人様は『法華初心成仏抄』に、
「仏になる法華経を耳にふれぬれば、是を種として必ず仏になるなり。されば天台・妙楽も此の心を以て、強ひて法華経を説くべしとは釈し給へり。譬へば人の地に依りて倒れたる者の、返って地をおさへて起(た)つが如し。地獄には堕つれども、疾(と)く浮かんで仏になるなり。当世の人何となくとも法華経に背く失(とが)に依りて、地獄に堕ちん事疑ひなき故に、とてもかくても法華経を強ひて説ききかすべし。信ぜん人は仏になるべし、謗ぜん者は毒鼓(どっく)の縁となって仏になるべきなり。何(いか)にとしても仏の種は法華経より外になきなり」(御書1316)
と仰せであります。
 この御文中「毒鼓」とは、皆様もよく御存じの通り、毒薬を塗った太鼓のことであります。涅槃経のなかには「毒薬を太鼓に塗り、大衆のなかにおいてこれを打つと、聞こうとする心がなくとも、その音を聞く者すべてが死ぬ」とあり、法を聞こうとせず、あるいは信じようともせず反対したとしても、やがて煩悩を断じて得道できることを、毒を塗った太鼓、つまり毒鼓を打つことに譬えているのであります。
 すなわち、一切衆生には皆、仏性が具わっており、正しい法を聞き、発心・修行することによって成仏できることを明かされているのであります。つまり、末法今時では順縁の衆生はもとより、たとえ逆縁の衆生であっても、文底下種の妙法を聞かせることによって、正法と縁を結ばせ、将来、必ず救済することができると仰せられているのであります。
 今、宗門は僧俗一致の体勢をもって、いよいよ明年に迫った宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の誓願達成へ向けて力強く前進しております。
 この時に当たり、私ども一同、地涌の菩薩の眷属たる自覚と誇りを持って、異体同心・一致団結して「毒鼓の縁」を手本に敢然として折伏を行じ、誓願達成へ向けて前進していくことが、最も肝要であります。
 本年も残りわずかとなりましたが、時間を割いて誓願達成へ向けて折伏に励み、もって自他共の幸せを必ず築かれますよう心からお祈りし、本日の挨拶といたします。

 

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