新 年 之 辞
(大日蓮 令和2年1月号 第887号 転載)
立宗七百六十八年の新春を迎え、宗内僧俗御一同には、清々しく新年を迎えられ、決意も新たに、愈々の精進をお誓いのことと存じます。
昨年宗門は、激動の中二十七年の長きにわたり、親しく御教導を賜った日顕上人の御遷化に逢い深い悲しみにくれましたが、我等一同、改めて、その広大なる御恩徳に衷心より拝謝し、御報恩謝徳申し上げるものであります。
扨、本年は「御命題達成の年」であります。予て私共が御宝前に誓った令和三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢の構築まで愈々残り一年余。正しく本年度は御命題達成の総仕上げとなる大事な年であり、一支部も残すことなく全支部が万難を排し、折伏誓願を達成すべき誠に大事な年であります。
大聖人は『如説修行抄』に、
「正像二千年は小乗・権大乗の流布の時なり。末法の始めの五百歳には純円一実の法華経のみ広宣流布の時なり。此の時は闘諍堅固・白法隠没の時と定めて権実雑乱の砌なり。敵有る時は刀杖弓箭(とうじょうきゅうせん)を持つべし、敵無き時は弓箭兵杖(きゅうせんひょうじょう)なにかせん。今の時は権教即実教の敵と成る。一乗流布の代の時は権教有って敵と成る。まぎ(紛)らはしくば実教より之を責むべし。是を摂折の修行の中には法華折伏と申すなり。天台云はく『法華折伏破権門理』と、良(まこと)に故あるかな」(御書672)
と仰せであります。
私共は、この御金言を拝し、遠くは一天広布を目指し、近くは来たるべき令和三年・宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年、法華講員八十万人体勢構築の実現を目指し、講中一結、異体同心して大折伏戦を展開し、以って広大なる仏恩に報い奉ることが肝要であります。
されば、宗内一同、『生死一大事血脈抄』の、
「総じて日蓮が弟子檀那等自他彼此(じたひし)の心なく、水魚の思ひを成して異体同心にして南無妙法蓮華経と唱へ奉る処を、生死一大事の血脈とは云ふなり、然も今日蓮が弘通する処の所詮是なり。若し然らば広宣流布の大願も叶ふべき者か。剰(あまつさ)へ日蓮が弟子の中に異体異心の者之有れば、例せば城者として城を破るが如し」(御書514)
との御聖訓を拝し、猶一層の決意を固め、異体同心して誓願達成へ向けて、愈々精進されますよう心より願い、新年の挨拶といたします。
新年の辞
立宗七百六十八年の新春を寿ぎ奉る
(大白法 令和2年1月1日 第1020号 転載)
立宗七百六十八年の新春を迎え、法華講大講頭・法華講連合会委員長星野浩一郎氏ほか全国法華講員御一同には、清々しく新春をお迎えのことと存じます。
昨年、宗門は激動のなか二十七年の長きにわたり、法華講の発展と育成のために限りなく多くの御教導を賜った日顕上人の御遷化に逢い深い悲しみにくれましたが、私共一同、改めて、その広大なる御恩徳に衷心より御報恩謝徳申し上げるものであります。
さて、本年は「御命題達成の年」であります。全国の法華講にとって、「宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年法華講員八十万人体勢構築」の総仕上げとなる誠に大事な年であり、すべての法華講支部は如何なる障魔が行く手を阻もうが万難を排し、異体同心・一致団結して、御宝前に固くお誓い申し上げた「法華講員八十万人体勢構築」の実現は、何としても達成しなければなりません。
大聖人は『種々御振舞御書』に、
「仏滅後二千二百二十余年が間、迦葉(かしょう)・阿難(あなん)等、馬鳴(めみょう)・竜樹(りゅうじゅ)等、南岳(なんがく)・天台(てんだい)等、妙楽(みょうらく)・伝教(でんぎょう)等だにもいまだひろめ給はぬ法華経の肝心、諸仏の眼目(げんもく)たる妙法蓮華経の五字、末法の始めに一閻浮提(いちえんぶだい)にひろまらせ給ふべき瑞相(ずいそう)に日蓮さきがけしたり。わたうども(和党共)二陣三陣つヾきて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にもこへよかし。わづかの小島のぬしら(主等)がをどさんを、をぢ(恐)ては閻魔王(えんまおう)のせ(責)めをばいかんがすべき。仏の御使(おんつか)ひとなのりながら、をく(臆)せんは無下(むげ)の人々なりと申しふくめぬ」(御書1057)
と仰せであります。
この御文を拝する時、私共は大聖人の忍難弘通の御振舞を拝し、如何なる障魔が行く手を阻もうが、身軽法重・死身弘法の御聖訓を体し、何としても、法華講員八十万人体勢構築の誓願は達成しなければなりません。誓願は達成してこそ、価値があり功徳もあるからであります。
『開目抄』には、
「つたなき者のならひは、約束せし事をまことの時はわするゝなるべし」(御書574)
と仰せであります。
誓願達成の誓いも果たせず、「つたなきもの」として侮りを受けるか。晴れて誓願を達成して御本尊様の御照覧を仰ぐことができるかどうかは、これからの戦い如何に懸かっていることを忘れず、各講中共に尚一層の精進をもって、必ず誓願を達成されますよう心から念じ、新年の挨拶といたします。
日蓮正宗公式HP
http://www.nichirenshoshu.or.jp/