歳末のひと時、昨日午後はディレクトフォース(DF)の講演会とその後の親睦会に参加しました
講演会の演題は、「エネルギー安全保障・・・石油危機40周年の今何をすべきか」で国際エネルギー機関の前事務局長・現東大教授からご講演を頂きました。国際レベルの大局的な視点からエネルギー需要の過去の動向を分析され、その分析に基づいて今後の需要動向を予測されていたので、お話の内容は極めて実務的で迫力を感じました餅は餅屋ですね
エネルギーの供給そのものにも細かな分析がなされ、その中で原子力発電にも言及されていました。私は、原子力発電には福島の事故を目(ま)の当たりにして、「反対」という立場をとってきました。反対の理由は、このブログでも何回か触れましたが、「人の能力でコントロールできないものは造るべきではない」というものでした。従って、もし、「人の能力でコントロールできる」となると話は別です
氏は、「エネルギーは、原発に頼らざるを得ない」とのお立場で、氏の細かな分析に基づくお話には説得力があり、高レベル放射性廃棄物の最終処分場での保存期間は10万年ではなく300年の由。300年でも人の命の平均期間の約4倍ですから、長いといえば長いのですが10万年とは比較になりません。
福島で故郷を捨てざるを得ない避難民の方々のお気持ちを考えると、原発賛成とはとても言えないのですが、地球レベルで今一度冷静に人の暮らしに必要なエネルギーを如何に調達するか・・・深く考えさせられた講演会でした 氏の著「『油断』への警鐘」を時間を作って覗いてみます