木偶房 日日録

江上之清風 山間之明月

2017年11月08日 | 読後記
能 650年続いた仕掛けとは  安田登著  新潮社刊

読んでみるとそうだったのかの連続です。
能の稽古には、基本的には鏡を使いません。
・・・私も先生にそう言われましたが、理由がわかりませんでした。
目を使って自分の姿を視覚的に確認しない。これは大切なことです。
この稽古方法で体の中にある「プロプリオセプター(固有感覚受容器)」という身体の一部を活性化させます。
この感覚を活性化させると目を閉じていても自分の身体の位置が全てわかるようになります。
・・・そうだったのか。
あの簡素な能舞台は「見えないものを見る」装置として最適なのです。
いま自分の目に見えているものに、幻の風景を重ねるのです。
・・・そう言えば「熊野」で私も幻を見ました。
仕舞3年謡10年
・・・初めて1年半 少し分かって面白くなって来ました。
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