木偶房 日日録

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お能 老木の花 読す

2016年09月27日 | 読後記
お能 老木の花        白洲正子著     講談社刊

「もう書くのがいやになりましたから止します。」
・・・という筆の置き方がまず気に入りました。
「舞はひらべったく型をのべたものではなく、
すなわちひとつひとつ離れた別の型をならべるのではなく、
つぎからつぎへひとつの型の上につぎの型が重なり、
またその上へ重なることによって舞が成立するのであります。
お能はその舞の重なりあったものと見る事ができます。」
・・・こういうことは本当の能を知らなければ言えません。
なんと、この「お能」を刊行したのが32歳です。
さらに驚ろいたことにその時は、昭和18年です。
まさに太平洋戦争の真っ最中です。国中「お能」どころじゃありません。
この人は、さすがで不思議です。
梅若実と友枝喜久夫の実聞もいい話でした。
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