今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

インドラネット

2023年10月28日 | 「本」のひきだし

ブクログより

桐野さん久しぶり。
タイトルや装丁を見ると宗教めいているがさて・・・
運動神経も良くなく勉強もいまいち、容貌も平凡な何のとりえもない主人公の八目晃、そんな八目の唯一の誇りは高校時代の友達、野々宮空知、その美貌とカリスマ性は皆の羨望の的、そんな空知となぜだか仲の良かった八目。空知の家に入りびたり負けず劣らずの美貌の姉妹とも仲良く過ごす。
それだけをよりどころに過ごした高校時代だったが、大学に進学するといつしか疎遠になり、やがて空知を含め兄弟姉妹三人とも日本からいなくなってしまう。

また元のさえない人生を送っている八目だったが、空知の父親の死亡を知り、告別式に出向くと・・・
そこから八目は怒涛の荒波に巻き込まれることになる。

う~ん、やっぱり桐野さんすごい。
もう読むのをやめられない。
疲れてるし、夜も遅いし、眠いし、でも続きが読みたい。
どうなるの?どうなるの?それで?って。
もう誰も信じられない疑惑の中で、どんどん闇に取り込まれていく八目を見ていられない。でも目が離せない。

あ~~疲れた。
桐野さんの作品は疲れる。


インドラネット / 桐野夏生




ハートの形


ブドウです


💖



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ぶらり京都

2023年10月26日 | 「暮らし」のひきだし
朝からあんまり良い天気なので近くの山へでもと娘を誘うと、京都に行くという。
何しに? ぶらりと・・・
ふ~ん、私も行こ!
というわけで、京阪電車を蹴上で降りまして、岡崎界隈をぶらぶら・・・
道路の上から見ると、インクラインの線路に人がちらほら。降りてみることに。
※蹴上インクラインとは・・・琵琶湖疎水上流と下流の高低差36mを船が乗り越えるため設置された鉄道で、台車に船をそのまま載せて運びました。傾斜鉄道とも呼ばれ、その当時は世界最長でした。 今はレールのみ残っていますが使用されていません。


ここが終点。正面に見えるのは京都市動物園


春になると両側の桜がきれいです。


さあ~次はどうしようかぶらぶら・・・と目についたのは小さい看板。「名勝 無鄰菴」とあります。
こんなところに名勝が。小路をはいってみると、閑静な一角にありました。
説明によりますと、政治家山縣有朋の別荘で、庭園と母屋、洋館と茶室で構成されているらしい。
こういう時でないと機会はないであろうと入場しました。

ちょうど説明が聞ける時間帯ということで、まず説明を聞きました。
無鄰菴は「むりんあん」と読みます。建設当時この近隣にはお隣がないほど広々としていたところからつけられたとか。
名勝とは、特別名勝に次ぐ位置づけだそうで、特別名勝とは兼六園や後楽園、二条城の二の丸庭園などで、その次の位置づけってすごいなぁ。
ここの名勝のポイントは、東山借景から続く庭園である、地面の緑は芝生であること、庭園内の水はすべて琵琶湖疎水から引かれていて、淀みのない水であること。の三点だそうです。
因みにここから流れた水は、お隣の瓢亭さん(京都で有名なお料理屋さん)に流れているそうです。
ここには年間を通じて80種類の野鳥が見られるそうです。
へ~ ふ~ん と説明を聞いて、見学に行きましょ。


母屋


庭園


芝生の庭園て珍しいです。苔の方がよいというつぶやきもありますが・・・


茶室


洋館の入り口。蔵のようです。


2階、山縣有朋が伊藤博文らと日露外交について会談を行った部屋だそうです。


天井、きれいな細工がしてあります。


この実は何でしょう。庭園にあちこちにありました。背の低い木です。

良いものを見せてもらってお腹がすきました。
平安神宮の方へ歩いて、目についたお店でランチにしました。
テーブル3席とカウンターだけの小さなお店。賑やかに呼び込みをしているお店の隣でひっそりマイペースでやってる、というのがよかったです。お肉とカレー、付け合わせのフライドポテトが自家製で絶品でした。

そのあと、娘の友達がやっているというチョコレートのお店でお土産を買って帰りました。
う~ん山もいいけど、こういうのもたまにはいいです。
娘にはなんで付いてくるの?て顔されてましたけど(;^_^A

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初代 竹内洋岳に聞く

2023年10月23日 | 「本」のひきだし

ブクログより



前に読んだ「下山の哲学」と重複する部分が多いですが、今回のは著者が竹内さんに話を聞いて、まとめるという形です。
8000m12座(この時点では後2座残っている)登頂の記録と、雪崩に巻き込まれての大けがや、体調不良で死にかけた話や、かなりボリュームのある1冊です。多分竹内さんが理路整然と話されるので、よりリアリティーにあふれているのではないでしょうか。
また生い立ちや、家庭環境などにも触れられていて、大変興味深いです。

さらに8000m峰を登るときの装備、下着に始まり、重ねる衣服、寝袋やギヤ類、大変興味深いし、その一つ一つに対する竹内さんのこだわりにうなったり。

なかなか読み応えのある一冊です。

しかし、タイトルの初代って・・・・ 意味が分かりかねます。






初代 竹内洋岳に聞く / 塩野米松







今朝の庭




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下山の哲学

2023年10月19日 | 「本」のひきだし

ブクログより



地球上に8000m超えの山が14座ある。
著者は2012年に日本人初14座登頂のサミッターとなる。
その1座から14座までの主に下山の記録が綴られている。標高8000mを超える世界はデスゾーンと言われるように、どの山も一筋縄ではいかない、どころか何度か挑戦の末、何年もかけて登頂を果たした山もある。

形成される登山隊もまちまちで、第一座目のマカルーは立正大学の学生として、日本山岳隊の一員として参加している。
ほかに、公募隊に応募しての参加、ここでいう公募とは、お金を払ってガイドに連れて行ってもらうというものではなく、参加の一人一人が、ある一定の技術を持ち備えて、一人でも行動できるレベルに達していて、費用を出し合い参加するというもの。
そういうところでいろんな国のいろんな人に出会えることを楽しみに参加していた。
またそこで知り合った人たちと次、別の山に行ったりしている。

8000m峰もある程度征服すると、自然14座制覇という目標ができ、各国の志を同じくする人たちと行動を共にしていくが、制覇を達成した人から抜けていき、最後の3・4座は仲間を一般から公募したりしている。

さて、14座の中で特に印象に残った山は、7座目のシシャパンマ、標高8027m。チベットの奥深くに位置し、8000m峰で唯一完全に中国領内にある山。
竹内にとって三度目の挑戦で、なんと無酸素でアルパインスタイルで登るというとんでもない発想に驚く。
アルパインスタイルとは、日本のアルプスを何日かかけて縦走するようなもの、普通、7000・8000m級の山は極地法といってベースキャンプから上にいくつもキャンプを設営しながら登るところを、荷物全部を持ってシシャパンマをぐるっと一周10日間、本当に楽しい旅だったと振り返る。

ここで常々、竹内が言う「頂上は通過点」をより実感することができる。
頂上に着いたからあとは半分だなとか、下山は楽だから7割がた終わったなとかいう感情は持たないと。頂上は登山の行程の通過点のひとつでしかなくて、それが全行程のどの部分なのかは終わってみなければわからないと。
改めて共感する。

あと印象的な山はやはり、体調不良やけがをおしての山。
シシャパンマ下山後、なんと翌々日後にはエベレストに登りに行っている。
いくら高度順応ができているとか、お隣の山だからとか、ちょっと凡人には考えられないんだけど、やはり体に無理があったのか、体調を崩し、意識を無くし一時は呼吸停止になり体は冷たくなっていき、元薬剤師と看護師のパートナーの必死の手当てで一命をとりとめたという。
もう一つは、ガッシャーブルム2峰での雪崩に巻き込まれての大けが。
何とか掘り出されたが、背骨の破裂骨折、肋骨が5本折れて肺が片方つぶれていた。
ドクターに明日まで持たない、家族にメッセージを残せ。と言われたほど。
それでも生還を果たし、翌年に背骨にボルトを入れて再度ガッシャーブルムに挑戦、10座目制覇。

こういう風に書いていると、竹内さんてギラギラした、根性の塊の山やさんのように思いますが、メディアなどでお見かけすると、ウエーブのかかった長髪に、ジャケットを羽織り、ストールなんか巻いてらして、長身だし細身なので、雑誌のモデルさんのようです。
話し方も穏やかで、どこにそんな根性があるの?と思うようなお姿です。
山は下りて初めて完結、ということで、次の山に登るために下山するんだと、14座制覇の次も新たな挑戦を続けておられます。



下山の哲学 / 竹内洋岳

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初秋の岩籠山

2023年10月08日 | 「山」のひきだし
久しぶりの山歩きです。
久しぶりの水曜の山の会。
この時期、まだ鈴鹿はヒルが幅を利かせているだろうということで敦賀の山を企画してくださいました。ありがたいです。

駄口のドライブインしのはらに集合して、そこから乗り合わせて市橋の登山口に移動。
お店の向かい側の空き地は、貸しているということで、登山者はお店の横に駐車するようにと、いつものおじさんが出てきておっしゃいました。

駄口にも他に車はありませんでしたが、市橋も何かの調査で山に入られる方がおられたのみで登山者はいないようです。


こっちのコースはずっと沢沿いを歩きます。


結構水量があります。


何度も何度も渡渉します。


ヤマジノホトトギス。この後もたくさんありました。秋ですね。


秋ですね。




サルトリイバラの実、もうすぐ真っ赤になりますね。


尾根に出て、分岐です。
右に行くと、朝に行っても夕暮れ山。右が岩籠山です。
いつもたいていここで2パーティに分かれます。夕暮れ、行ったことあるから、疲れたから、ここで待ってます派。
行ったことないから、歩き足りないから?と夕暮れに向かう派。
私は・・・以前行ったけど、疲れてるけど、十分歩いたけど、また違う景色がみられるんじゃないか、どんな花が咲いているだろう、来ればよかったのに。と言われるのは嫌なので行きました(欲張り)


秋ですね。


ススキが。


頂上というより、通過点です。


鉄塔から、敦賀湾。





ヤマボウシの実。食べられるんですって、赤そうなのを食べてみました。うん、甘い。


岩籠山。普通ここはあまり長居しませんね。写真だけ撮って、インディアン平原に行きます。


クジラ岩。


一面のススキ、きれい。


ジョーズ岩でしたっけ。


岩のところでランチです。
敦賀の町や、海を見ながら。暑くも寒くもなくいい気持ち。





下山です。こちらはブナの木々が多くて、もう少ししたらきれいに色づくのでしょう


萩の花みたいなホツツジ? ちゃうか。


こちらも山とありますが、通過点です。


うわ~ 比べるものがないのですが、結構大きいです。


秋ですぅ~


うわ~ さっきのキノコの傘ひらいたやつ。でかいです。

と、わぁわぁ言いながら降りてきました。
帰りはほとんど休憩なしのノンストップ、13時40分ごろ下山しました。
ここで解散、私たちは駄口へ車を回収しに行き帰路につきました。

暑い暑い夏でしたが、一歩ずつ季節は進んでいるようです。
秋を感じた一日でした。


2023年9月14日(木)晴れ/曇
岩籠山 765m   福井県敦賀市

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