ブクログより
本書は2016年に刊行されて以来、百万部超えという驚異的な部数を誇るベストセラー小説です。
#Me too運動ではありませんが、「私のことを書いているのかと思った」とか「これはまさに私の話です」などと20代・30代の韓国の女性たち読者の共感を得ているという。
内容は、性的ハラスメントというのではなく、
男尊女卑とは言い過ぎかもしれませんが、女性と男性は対等ではないのですね。
女の子はいくら勉強ができても、いくら実力があっても、男兄弟のために学資の協力を強いられたり、家庭環境も男子優先で我慢をしたり、という状況に甘んじています。
結婚して仕事を続けたいと思っても、周りから早く子供(男の子)をとせっつかれる、子供ができると育児に専念するため仕事はやめざるを得ない、子供の世話の合間に公園で、150円かそこらのコーヒーを飲んで休憩していると、隣のベンチに座る、サラリーマンに「ママ虫」と聞こえよがしに言われる。
ママ虫とは、旦那さんの稼ぎでぶらぶらしている主婦のことだそうで、韓国的にはもっとも侮辱的な言葉だそうです。
生まれた時からそういう環境で育ってきた主人公が、結婚して、親戚づきあいや子育てや自分を見失うまいと葛藤するうちに精神に異常をきたし、そのかかりつけの精神科医の語り口で物語は進んでいきます。
こんな話、ちょっと大げさよね?とか一昔前のことでしょ?って思ってしまいますが、あながちそうではないようです。
韓国のイメージが変わるなぁ。
82年生まれキム・ジヨン / チョ・ナムジュ
高校生の暑い夏