今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

ヒルは木から落ちてこない

2023年12月30日 | 「本」のひきだし

ブクログより


何とも衝撃的なタイトルです。
興味本位でも怖いもの見たさでもでもなく、必要に駆られて私は手に取りました。
いきなりショッキングな映像などが出てこないかと、恐る恐る心してページをめくりました。

などと大層な前置きですが、私は山歩きを趣味としていますので、ヒル問題は避けて通れず、目下私の中では重大な懸案事項となっております。
そのヒルについて研究をしてくれているのですから、目を通さない理由はありません。

子供たちが、三重県の鈴鹿の山のふもとでヒルについて調べている、というのはネットで見て知っていました。
本を手に取り、あ~あの子達だ!とすぐわかりました。研究を重ねてこんな立派な本に仕上げたんだ、それも山渓から出版・・・と感動したものです。
私も、鈴鹿山系を歩く機会が多いものですから、知っている地名や山が出てきて、より親近感を持っているのですが、いかんせん題材が題材ですので。
でもページをめくらないことには進みません。

まぁ、子供たちというのは怖いもの知らずというか、好奇心旺盛というか、わざわざヒルの出没スポットに行って、ヒル採集をするという、身の毛がよだつようなことは基本中の基本、(そりゃヒルを持ってこなくては研究にならない)
まずヒルの形状から始まり、何に反応するのか、弱点は何か、そしてタイトルにある木から落ちてくるのか等々、実験は進みます。
樹木の下にシートを敷いて(シートの周りには忌避剤を振ってある)ヒルが木から落ちてくるのを3時間も待ってみたり、それも条件を変えて何度も。
全身すっぽりビニール袋をかぶり(顔だけ出して)サウナ状態になりながら足元のヒルが何分で首まで上がってくるか、などまさに体を張った実験を繰り返したり、解剖をしてヒルの臓器を調べたり(う~~ブルブル)
彼らの興味は次々と湧き上がり実験はどんどん高度化していくのです。

彼らはヒルを駆除するのが目的ではなくあくまで研究対象、片や私はどうしたら避けられるかというのが問題なので、相いれない部分もあるのですが、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ではありませんが、大いに参考にさせてもらう部分はあると思います。
これからの彼らの研究にエールを送りたいです。

※本文中の写真が白黒でよかった。
それとページ数の代わりにいろんな形をしたヒルのイラストが怖かった。ちょうどページをめくる手に触りそうで・・・



ヒルは木から落ちてこない / 樋口大良 子どもヤマビル研究会

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関ケ原古戦場をめぐる

2023年12月19日 | 自転車のひきだし
月一回のサイクリングです。
今日は関ケ原方面。関ケ原の駅近くまで車で行ってサイクリング。


まずは岐阜関ケ原古戦場記念館。駅裏にある立派な建物です。右に徳川の家紋、左に石田三成の「大一大万大吉」の旗印。かっこいいですね~  平日にもかかわらず大勢の観光客です。 大河ドラマのおかげでしょうね。

まず、その三成の陣地跡笹尾山へ

小高い場所です。





島左近陣地跡



島津義弘陣地跡
不本意な合戦の末、東軍の追撃を受けての「捨て奸(すてがまり)」の戦法、いわゆる「島津の退き口」の末、無事九州に帰還した。という話は戦国時代に疎い私の中にも薄っすら残るほど有名な話です。


突如現れたフジバカマの花畑。アサギマダラを保護するためのものだとか。飛んでましたよ、アサギマダラ。


小西行長陣地跡。




宇喜多秀家陣地跡 この方の旗印も変わってます。猊のけものへんを取った字。


大谷刑部小輔の石碑


戦国時代にしばし思いをはせ休憩。


少し景色の良いところまで走り、ランチ。


関ケ原の町は、古戦場、合戦跡一色と言っても過言ではないでしょう。
戦国ロードという道があったり、黒血川などという川や、西首塚、東首塚なんておどろおどろしい塚があったり、どこを走っても誰かの戦国旗がはためいたりしています。
日本史上大変重要な歴史を持つ関ケ原。
今回は目につく史跡を行き当たりばったり的に回っただけですが、このほかにもたくさんたくさんあります。
苦手ですが、もっと勉強して他も回ってみたいと思います。(機会があれば( ^ω^)


2023年11月8日(水)晴れ
岐阜県関ケ原

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砂に埋もれる犬

2023年12月17日 | 「本」のひきだし

ブクログより




帯を見ただけで重い・・・
内容が想像ついて読むのをためらう。
でも、桐野さんだから。

神奈川県近郊で、母親と父親の違う弟と一緒に、母親の付き合っている男の部屋で暮らす小学生の優真。
男からは疎まれ、母親も男の機嫌を取り男のいいなり、わずかな食料を置いては留守にして、しばらく帰ってこない。
空腹に耐えかねた兄弟は近くのコンビニで、廃棄の食料を分けてもらって凌いだりしていたが、その縁で優真は、コンビニのオーナー目加田に世話になり、児童養護施設に入所して、後には目加田夫婦に引き取られる。

そういう善意の目加田夫婦は、障害を持った娘を亡くしたばかりで、気持ちにも生活も余裕があるわけではない。
ともかく、優真が今まで生まれてから経験したことのなかった、普通の家庭、普通の生活を手に入れることができ、読んでいる方もほっとしたのもつかの間、学校に通い始めてもいつの間にか優真の過去、出自はどこからともなくみんなに周知されることとなり、疎外感、孤独感を抱え、うまく社会に馴染めないことで、目加田夫婦ともうまくいかず、そのはけ口はやがてゆがんだ感情を生みだしていく。

という何とも切ない救いようのない、希望のかけらも見いだせないまま話は終わる。
こんな終わり方で読者はどうしろというの?
結局いろいろな問題を起こしたけれど優真は悪くない。
育った環境、強いてはそれを取り巻く社会の是非。
大きな問題を提起された、ということなのだろうか。




桐野夏生 / 砂に埋もれる犬

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彼方への挑戦

2023年12月07日 | 「本」のひきだし

ブクログより

ゴルフってスポーツ?て言ったら怒られるかもしれないが、なんか私の中では、曖昧。

そんな私でも名前ぐらいは知っている、松山英樹。
ほとんどのアスリートたちと同じく、4歳からゴルフを始め、小学2年生で競技に出場という、恵まれた環境で育つ。

いっつも思うことだけれど、環境もだけれど、周りの大人、特に親の影響は大変なものだなと。
父親に連れられて出かけるゴルフ場で、青木功に声をかけられたり、中嶋常幸のプレイを間近で見たりって、なかなかできない体験だと思う。
そういう環境というか基盤があって、だけれど、そこからは日々の努力と練習の積み重ねで、今の松山英樹がある。

その結果の2021年、マスターズ、4大メジャー大会初制覇だ。
日本人男子初の快挙だそうだ。
それのすごさってきっと私が思っているよりすごいことなんだろう。

「俺ばっかりに期待するなよ」プレッシャーに押しつぶされそうになった時、松山は思った。
別にメジャーに勝たなくても、他の試合で勝ち続けていればゴルフは続けていける、賞金もそれなりにあるだろうし(これは私が思っている)この試合だって俺の試合であって負けたら負けの記録が残るだけだ、放っておいてくれ。
「でもここで変えなくちゃいけない」日本の男子ゴルファーがメジャーで勝てない歴史を終わらせなくてはならない。と奮起したって、かっこよすぎる。

でも勝敗が決まる最終日の細かい描写は、ゴルフを知らないものでも手に汗を握る。握った。トップで回る追われる立場の危うさ、その緊張感たるや、息をつめて読み終えた。
好きだから続けてこられたといってしまえば簡単だが、その年月に積み重ねてきた努力と、練習その他いろいろ、やっぱり偉業を成し遂げる人はすごい。



彼方への挑戦 / 松山英樹

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T字尾根を降りる御池岳(頂上は行かず)

2023年12月05日 | 「山」のひきだし
T字尾根から登る御池岳は何度か歩きましたが、小又谷から登ってT字尾根を降りるという、初めての逆コースを歩いてきました。

駐車場にはきれいなバイオトイレがいつの間にかできていました。電気がつかなかったのが残念でしたが。

ざぶざぶ渡渉して、赤い橋を渡ると山に入ります。(思い出してきた)

ノタノ坂あたり


いい感じに色づいてます。




青空もばっちり。




土倉岳(ハゼクラダケ)






さあ、御池に向かって再度歩き出す。心なしかみんな少しお疲れ?


テーブルランドに到着。










奥の平まで行きます。


さあ~ ランチです。
本日はリーダーがナメコいり味噌汁を作ってくださいました。


具だくさんです。 疲れた体にしみわたります。

風もなくポカポカ陽気で、のんびりしたら先へは行かずここから下山です。
食事をしていたら、ザックにネギを括り付けた若者数人が通りかかったので、何を作るんだろうと気になり、帰りに覗くと、大きな鍋で何か煮ていました。
もうだいぶたつはずなのに、湯気も出ていません。
そこでおばさんたちは「水ではなくてお湯を使うのよ」「具材はあらかじめ火を入れて持ってくるのよ」と口々にいらぬおせっかい。でも若者たちは素直に聞いていました。無事に食べられるといいのだけれど・・・


降りて振り返ります。


ここから降ります。









Tの字の真ん中の棒あたり。


平坦で、気持ちいいところ。テントを張ってのんびりしたい。


落ち葉のじゅうたん。ふかふか。Tの字の根本、ここを左へ。でもちょっと記憶と違うな。
ここからはひたすらひたすら下って・・・


下山。ただいまー とび太くん。


一年のうちでも晴天率が1番か2番かという11月3日、やっぱりすごく良いお天気で紅葉もきれいで、良い一日に感謝です❕


2023年11月3日(金)晴れ
 
小又谷~土倉岳~奥の平~T字尾根~下山


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