今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

ジジイの片づけ

2023年05月24日 | 「本」のひきだし

ブクログより


え~沢野さんてこういう人だったんだ・・・
どういう人かって?

片づけ魔・整理魔・掃除魔・断捨離魔・そして健康にも少し気を付けるなどなど。
私の勝手な沢野さん像(例えばシーナさんのエッセイに出てくる)・・・わしはわしで好きなことをやるよ、あまり家庭を顧みずみたいな人。
まさか沢野さんに片づけを説かれるとはなぁ。
ジジイになって変わられたのかその辺はわかりませんが。

毎朝家族が起きないうちから、部屋の片づけから1日が始まるのです。
出しっぱなしのものは元あったところにしまう
いらないものは捨てる。

時々窓ガラスを拭く、道具は新聞紙に限る。
窓は大事な気が入ってくるところだから、常にきれいに、余計な物は置かないのだそうです。
沢野さんから「気」などと言う言葉を聞くとは・・・

中国の文人たちに造詣が深いようです。
「明窓浄几」などと言う言葉も出てきます。
またお洗濯もされます。晴れていたらガンガン洗うと。
明るくこざっぱりと。

しかし何とタフで元気なジジイであることでしょう。
ババアはそこまでやれません。疲れてしまいます。
年を取ったら家事はジジイに任せた!と言えたらなぁ。



ジジイの片づけ / 沢野ひとし






山のは終わったでしょうね・・・

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楯ケ崎へサイクリング

2023年05月20日 | 自転車のひきだし
とってもいい天気のサイクリング日和。まさに風薫る五月。
しかし本日の走る場所は少々遠いのです。
尾鷲の三木里ビーチという場所に集合です。ここまでみんな自転車を車に積んで集まるのです。ここまで自転車で来てもいいのですが、さすがにそのような人はおられません。

道に迷ったり、走る前にパンクしてる人がいたり、いつものようにゆるく開始です。
すぐに国道311に入り、熊野方面に走ります。
国道とはいえ、車は少なく端を走っていれば問題はないのですが、トンネルが3か所ほどあり、照明が間引いてあるというか、真っ暗になるときがあり、走っていて非常に怖かったです。
ちなみにライトがある人は半数もいなかった・・・私もバックライトだけ、反省です。


ここに自転車を置いてここから海にむっかって降りていきます。
すぐに海かと思いきや、アップダウンもあり、2㎞ほど歩きました。


着きました~  海だ~


すごくきれい。


底がすっきり見えます。


あれが楯ケ崎? 違った。
何かレリーフ埋め込んであります。


二木島灯台





真ん中の岩


縦に亀裂が何本もあるのが名前の由来?


大まかそのようです。


珍しい景勝です。

片道2㎞歩いて訪れるに値する景勝地でした。
のんびりランチを食べて、帰りは少々きつい登りを帰りました。
しかし遠い熊野でした。山側には熊野古道の登山口が何か所かあって、あー熊野古道も歩いてみたいなぁ、など思いながら走っていました。


2023年5月10日(水)晴れ
楯ケ崎   三重県熊野市

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JR上野駅 公園口

2023年05月12日 | 「本」のひきだし

ブクログより




常磐線や東北本線に乗って、東北から出稼ぎや集団就職にやってくる人たちの発着駅は上野駅だ。
そういうわけだからか上野恩賜公園のホームレスには東北出身者が多いらしい。

主人公の男も東京オリンピックの前年に福島から出稼ぎにやってきた。
両親と妻、兄弟を残して、帰郷するのは盆と正月だけ。
高度経済成長期に沸く東京に仕事はいくらでもあっただろう。

昭和8年生まれの男の後に生まれた、4人の妹と3人の弟を学校にやり、自分の子供も2人、一人前にした。
華やかな東京で脇目もふらず家族のために働いた。

働きかけた長男を21歳で突然亡くし、両親もなくなり、やっと帰郷して妻と二人ゆっくり過ごそうとしている矢先の妻の死。
独り暮らしを案じて同居を申し出てくれた孫娘との毎日だが、言いようのないむなしさはどうしようもない。
男はまた東京に戻り、自らホームレスとなりその日暮らしを選択する。

長男の死から男の心は少しづつ壊れて行ったのかな。
たまにしか合わないのであまり懐かなかった子供たち。
学校の参観日も、運動会も、行ったことがなく、ましてや家族旅行など・・・
一緒に過ごした思い出などほんのわずかだけれど、それでもそれでも、今まで支えにして頑張っていたものが無くなってしまったその喪失感。
楽しい思い出など無かっただろう東京にまた男を呼び寄せたものは何だったのだろう。

2020年全米図書賞受賞作


JR上野駅 公園口 / 柳美里







山のはもう終わってしまったのかな。



一つにつきイチゴが五個入っています。
次はメロンです。

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だまされやさん

2023年05月08日 | 「本」のひきだし

ブクログより



もうなんて言うんでしょう・・・
いろんなことそれこそ昔からの積み重ねで、子供たちから一線を引かれてしまった秋代70歳代。
そんな秋代のもとに長女の交際相手だという男が現れる。
いつまでたっても紹介してくれないから一人で合いに来ました。いずれ家族になるんだから、とかなんとか調子のいいことを言ってたびたびやってくる。
そんな怪しげな男、突っぱねるべきなのに子供たちから相手にしてもらえない秋代は寂しさからつい相手をしてしまう。

それから、長男、その妻、次男、その妻そして長女の立場で、子供の頃からの思い出とともに今の状態になるまでの顛末が語られる。

「三人の子供が異常な性格をしているとは思えない。欠点もあるけれど長所もたくさんあってその混ざり合い具合は、そんなに人並みに外れているとは思えない」と思い返している秋代は、いわゆる毒母というのではないが、ちょっと無神経な言動をしてしまうところがある。

顛末を読む限りはちょっと双方問題ありなんじゃないかと思ってしまう。
妻たちもだんだん夫のその本性に気づき始めるが子供を抱えて身動きが取れない。

我慢できずに家を出た妻たちは、夫の妹の家に行く。
女同士、思いのたけをぶちまける、ぶちまける。
これが妻同士なら、愚痴、悪口で終わって進展はないと思うが、妹、つまり小姑が入っているので、幼い頃からの環境や、生い立ちや、家族の様子を聞きながら、初めて聞く話に、あきれたり怒ったり、心を痛めたりと、しているうちにもつれて絡まった毛糸玉の糸口が見つかり、するするとほどけるように、彼女たちの気持ちは知らず知らずほぐれていく。

そこに当の夫や母親までが呼び出されまたもや話し合い。
今までのわだかまりでお互いぎこちないながらも、だんだん誤解は解けて、ハッピーエンドとなるかと思いきや、なんだ?最後のこの展開は?
この場に秋代に付きまとっていた男が現れ、妹の家に同居していた女(他人)ともつながっていた。
他人の家に入り込み食住を提供してもらっているという。
それも無理やりではなく、その家族に迎え入れてもらって。
今回の顛末には彼らの影響がなかったとは言えないが、彼らのこの行動には賛同できない。だましあいとか、そう言うのでもない。
異様とすら思える。

ちょっと私にない異ジャンルでありました。

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