ブクログより
昨年8月シリア内戦の取材中に亡くなられた山本美香さん。
それまでも、アフガニスタン、イラク、チェチェン、コソボなど世界の紛争地を取材して、発信し続けてきた。
チャーミングで華奢なあの体のどこにそんなバイタリティーがあるのか、使命感だけでできるものではない。
彼女はいわゆる、生々しい銃撃戦や、火薬のにおいのするような映像は撮らず、その弾の飛び交っている下で、身を寄せ震わせている、子どもや女性、老人など弱者とされる人たちを、勝手に撮るのではなくて、その人達に寄り添って、その声を取材してきた。
今この現状をできるだけ多くの人たちに伝えるために。
「そこに生きている人たちの声を伝えたい。そこで何が起きているのか知りたい。自分の足で大地を踏み、自分の目で見て、自分の耳で聞いたものを皆さんに届けたかった」
シリア入りをするにあたっての、美香さんと佐藤さんの切実な思い。その思いを踏みにじることなく、残された者は今も止むことのない、各地の争いを今一度考えてみるべきだろう。
山本美香という生き方 / 山本美香・日本テレビ出版部
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其の2