【公式ミュージックビデオ】さくら学院「旅立ちの日に」
さくら学院というアイドルグループは小中学生メンバーからなるグループで、名前の通り学校をモチーフにしたコンセプトのグループであります。実は全員で歌う本体ナンバーよりも「部活」として行われる派生ユニットの方が音楽的には面白いのだけれど、それを語るのはまた別な機会で。
さくら学院のこの高校生以上は在籍しないというシステムは所謂ロリヲタ向け商売を追求しているというより、女優業主体な事務所の事情ゆえにという感じがします。中学生までの間はアイドル業で小銭稼ぎ…ではなく、アイドル業で修行といったところでしょうか。それは良く言えば、売る事にあまり熱心でないという印象を受けます。
それがよく現れているのが、この接触商法全盛期に於いて握手会というものを重要視していないところであります。「握手?したければ他のアイドルへどうぞ」と言わんばかりの潔さ。そう、敢えて言います。「潔い」と。レコード会社的には一枚でも多くCDを売りたいところなのでしょうけれど、事務所はグループのコンセプトとアイドル本人の価値を大切にしている(ただし、最近は様相が変わってきているみたいです)。
アイドルグループというものを学校になぞらえてコンセプトを固めていく事自体は目新しいものではなく、秋元康氏あたりに苦笑いされてしまいそうなほどに今更感な定番メニュー。
しかし、もっと踏み込んで考えてみれば、アイドルグループというもの自体が期間限定な性質なものであり学校。それを長期維持するためにはメンバーを入れ代えていくしかない(ゆえに長期に亘りメンバーが変わらないグループは学校というコンセプトから離れた大人な香りのグループイメージとなりフレッシュさは失われていく)。さくら学院はそのアイドルグループの真理とも言えそうな部分をわかりやすく形にしたに過ぎない。或いは、学校だから卒業があるという事を初めから提示して、メンバー卒業への心の準備をさせておくという用意周到さというべきか。
この「卒業」というキーワードがあるからこそ、女性アイドルグループは儚い美しさがある。ひとときの夢に輝きが彩られて少女がアイドルを演じていく。女優事務所だけによくわかってらっしゃる。それをわかりやすく提示したものが「さくら学院」という学校なのでしょう。
二十歳を超え、やがて少女はアイドルとは呼ばれなくなった時、どんな仕事をしているかは個々が違う。違うけれど、いつかほんのちょっと心に隙間が出来た時に、「さくら学院」に入学していた事、アイドルであった事を思い出してほしい。作り手がそこまでの想いを込めて「さくら学院」を守っているのならば、それはとても素敵な事だなと思えます。
人生の中で学生である時間よりも学生ではない時間、つまり社会に出ている時間の方が圧倒的に長いように、芸歴という個人史の中でアイドルである時間は短いのですから。
メンバーの卒業やら脱退というものに対してナーバスな響きを持たせてしまうハロプロを応援している者として痛切に感じています。
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数年前アミューズミュージアム開催時にそのビーハイブ・プロジェクトのアイドル達を呼び戻してのイベントが長く行われていました。もう事務所から離れている人も呼び寄せてやっていると聞いて、ホントはまだまだアミューズもアイドルプロジェクトをやりたいんだと思いました。
プロジェクトの失敗があったから、さ学は大きく出ない方向で行っているんだと思います。
僕はPerfumeのファンクラブに入っていますが、さ学の情報は全く入ってきません。