フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

22年の時を超えて今 ~I WISH~

2022-03-20 17:32:20 | ハロプロ(娘。)

 モーニング娘。が24年という歴史の中で歩みを続けていることは、歌い継ぐことができるという権利を手中にしているという点に於いて、他のハロプログループ、いや他のアイドルグループと比べて大きなアドバンテージとなっている。
 歌い継ぐべき曲は何か? 何を歌い継いでほしいか? これまで70枚のシングル(インディーズ盤や配信限定は含まず)と16枚のアルバム(ベスト盤やサウンドトラックや企画盤は含まず)をリリースしてきたモーニング娘。は数多くの曲が歌われてきました。それだけの曲数があるだけに、モーニング娘。ヲタにとって大切な曲というのはそれぞれにあることでしょう。
 応援を始めた頃のあの曲。ライブで背筋がゾクゾクしたパフォーマンスの曲。初めて買ったCDの曲。応援していたメンバーの卒業曲。一番好きなジャケット写真の曲。
 一人ひとりに自分にとっての曲があるのではないでしょうか。ちなみに、自分の場合はこうなります。
 応援を始めた頃のあの曲→恋愛レボリューション21
 ライブで背筋がゾクゾクしたパフォーマンスの曲→リゾナントブルー(ゾクゾクした曲はたくさんあるけれど、この曲を初めてライブで観た時、新しい時代の到来を感じた)
 初めて買ったCDの曲→真夏の光線(初めて買ったのはベスト盤だったけれど、この曲をCDで聴いた時、テレビでの印象よりもとても良かった)
 応援していたメンバーの卒業曲→春ビューティフルエブリデイ(久しぶりの横浜アリーナ公演。会場に響いたあの歌声)
 一番好きなジャケット写真の曲→I WISH

 70枚もシングルがあって、しかも近年はトリプルA面やダブルA面の際はその数だけジャケットを作るし、仕様ごとにジャケットも用意する。一番好きなジャケットを選ぶのは悩みどころなのですが、昔も今も私は「I WISH」は特別です。
 人数が多いグループだとジャケットの制作は大変だと思います。集合写真にすれば一人の顔が小さくなり、顔写真を並べるデザインにするとそれぞれの顔の大きさにある程度は面積は取れるけれど、デザイン上の妙味は薄れる。そういった制約の中で、この「I WISH」は躍動感があり、写真にストーリー性も感じられる秀逸なデザインだと思います。
 力が入っているのはジャケット写真だけでなく、ミュージックビデオもちょっとしたストーリー仕立てになっていて、ミュージカルのようでもあります。

モーニング娘。 『I WISH』 (MV)

 改めて見返してみると、後藤真希さんのアイドルオーラが凄い。立っているだけで存在感がある。これがスーパーアイドルというものなのだと実感。
 そんな「I WISH」が、現役メンバーによって歌われ、配信シングルとなりました。
 この曲をエンディングテーマにしたドラマ「真夜中にハロー」の世界観とマッチする歌詞。いや、先にあったのは曲だ。この曲の歌詞が叩き台となってドラマの本筋が組まれていったのかもしれないけれど、とにかく合っている。この曲のテーマである「君は孤独ではない」というメッセージ性はドラマに限らず、ハロプロを応援している人たちの胸に刺さるものではないでしょうか。
 この曲が世に送り出されて22年。人々の孤独感、閉塞感というものは今も続くテーマであり、普遍性があり、アイドルファンなら共感できるものである。華やかなスポットライトを浴びているアイドルだって同じような悩みを持って生きているんだよという制作サイドの想いが伝わってくるようです。
 2022版もミュージックビデオが作られました。それを見てみると、メンバーが皆笑っている。笑顔のメンバーは太陽のようであり、アイドルは、応援する人々を照らす存在であるんだよという声が聞こえてきます。
 途中、過去のライブ映像が挿入されます。ステージに立つために苦しかったことや辛いこともあっただろうけれど、今はこうして笑顔で「人生って、すばらしい」と歌えている。そんな姿で視ている人に勇気と力を与えようというメッセージがそこにあるように感じられました。
 ハロプロ音楽のいい所のひとつが、恋愛ソングばかりではなくメッセージソングも少なくないという点。数あるハロプロメッセージソングの中でも、この「I WISH」は秀逸な楽曲のひとつであり、今なお色褪せない名曲ではないかと私は思っています。
 ひとつ残念だったのは、2022版のミュージックビデオもストーリー性を感じるものにしてほしかったという点。ステージを積み上げてきた歴史というストーリーは表現されていますが、もっとメンバー個人の表情を見てみたかった。2000版の頃と比べてメンバーの人数が多いだけに、尚更そう思った次第です。2000版のメンバーが表現したストーリーとは違う、2022版のメンバーならではなストーリー映像が見たかった。
 でも、私がそうやってモーニング娘。の歴史を顧みながら、2000と2022を重ね合せて色々思うのと同じように、今回の企画に思い入れを持って取り組んでいるメンバーをがいることを発見しました。そこに気持ちが優しくさせられました。それは誰か。
 譜久村リーダーです。
 フクちゃんの髪型がミュージックビデオの後藤真希さんに寄せている。エンディングのソロパートを歌うことで、イメージを重ね合わせてみようと取り組んだのか、偶然か。私はフクちゃんのモーニング娘。への並々ならぬ思い入れを思うに、そこにメッセージを込めたに違いないと感じたのでした。

モーニング娘。'22『I WISH』Promotion Edit


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