ハプニングは川口浩

終日食っちゃ寝状態に一日の病院食が1800Kカロリー以上あることがわかり、これじゃぁ痩せないわと落胆。
にもかかわらず家人がレアチーズケーキを差し入れたので完食。
退院後は寿命を削ってのダイエットか。
さらにうれしい差し入れは、我が家で淹れたお茶のペットボトル。
市販のお茶ペットってどうしてあんなに薄くて香りがないのか。

家人の布団に毎晩ニャンコが乗っかるので重くて眠れないと苦言。
それだけ仲良しの印なのだからとなだめる。
世界中の飼い猫が毎夜飼い主を圧死させようとたくらんでいるのだ。

テレビであたかもハプニングのように取り上げる映像に真のハプニングなどない。
すべて事前に計画された企みだ。
一国の宰相がいきなり舞台に立って…などあるわけない。
前人未踏の洞窟に川口浩隊が決死の覚悟で踏み込む姿を洞窟の奥のカメラがとらえる映像を50年近く前に視て我々は学習しているはずだ。

やせない

どうせ入院したら痩せるんだからと入院前に数キロ太ったのだが、予定がズレてちっともやせない。
もちろん病院食だけしか口にせず、飲み物もお茶だけなのに。
恐るべし管理栄養士。
火曜日あたりに退院の予定だが、退院後は自宅でリハビリ＋ダイエットとなる。
また家人と相談して食事の量を再考せねば。
入院したらのんびりとネットで世間の相場を眺めようと考えていたのだが、ベッドで寝ることがままならず、椅子に座ってとなると気が散り、漫然と日々を過ごす、まさしく療養となってしまった。
寝るのだけが楽しみな毎日。

9時に寝る

病院の消灯時間は午後9時である。
問答無用で消していく。
たとえ嘔吐を繰り返していようと、ベッドの具合を確かめようと床をのぞき込んでいようと、室内を確認もせずにである。
みんな手探りで対処する。
その結果、暗いベッドの上でスマホの明かりを頼りに日記を打ち込んでいるのだが。
そういえば、橋本治は闘病中も原稿用紙にペンで書いていたのだろうか。
9時に寝ろと言われても、一日中なにもせずにベッド周辺でゴロゴロ過ごしていたのだから眠いわけがない。健康な時でも最近は（今から思えば最近は健康じゃなかったけど）1時間ごとに目が覚めるような寝方だったから、朝が来るのが待ち遠しく、1時間ごとに時間を確認する。
朝が来ればメシが待ち遠しい。
上げ膳据え膳のありがたさが身にしみる。（ただし納豆は病院食には合わないぞ）

生きてる事はツライのよ

やっと痛みも部分的になってきて徘徊リハビリもできようになりベッドでもいれるようになった。
手術のあと痛みでまったく身動きがとれず、寝たら寝たきり起きたら起きたきり状態で、息ができない事がままあって、日記などまとめる頭がなかった。
つぶやくことができるようになったので寝る前にこれまでのまとめを。
肺を摘出した結果ガンであることが確定。
ほかに十数か所散らばっている”影”もガンであるということで、早くも退院後は化学療法で治療をするという流れに。
病院食も手術初日は流石に食べられなかったが、現在は完食。メニューは世間で言うほど粗末でもなく、我が家のメニューと変わらない。違いは量で、家人と我が家は食べ過ぎとの結論。
日中は椅子に座ったままで、時間を決めて徘徊。
導尿管を抜いても違和感があり、尿意が感じられない。こういうプレーは向いていないことを確認。時間ごとに強制排尿。
甲斐甲斐しいナースに実は萌え状態だが、顔には出さずに無口なジイさんを演じる。いまだオヤジギャグを一つも言わず。

入院2日目

昨夜からうつらうつらして6時に起床。
少食事につきお腹が空いてご飯が待ち遠しい。
短時間で食すとあとはうつらうつら。
いつの間にか京都から姉が来院。
新たな仕事を作るそうなので組織づくりの注意点を話し合う。
そうこうしているあいだに家人と娘が来院。
大袈裟になってしまって不思議な感覚。
消灯までうつらうつらしながらポッドキャスト
明朝手術。