3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

喫煙の自由なんてないんだよねー受動喫煙の苦しみ・発がんのリスクを知ろう

2017-03-30 14:51:29 | 現代社会論
受動喫煙とがんの関係

喫煙の自由などという人がいるし、飲食店などは禁煙について反対しているらしいが、それは無知というもの。他人の健康を害することをしてをしていいはずないだろう。
すべての公共的空間では、禁煙にすべきである。
病院や学校の周辺も路上などもすべて禁煙にすべきである。
みんなが吸わなければ健康被害もない。


受動喫煙の影響として、だれもがまず思い浮かべるのは肺がん。
国立がん研究センターの多目的コホート研究によると、夫がタバコを喫う場合、女性(同居。自分は喫わない)の肺がんリスクは1.3倍程度。
肺腺がんに限定すると、リスクは2倍以上にもなる。肺腺がんは、肺の奥(肺胞付近)にできるがんで、女性に多くみられる。http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/272.html


受動喫煙の場合、空気中に広がった副流煙の微小有害物質を呼吸と一緒に吸い込むため、肺の奥深くまで入りやすく、それが肺腺がんを引き起こす一因だと推測されている。
そのため多目的コホート研究では、「タバコを喫わない女性の肺腺がんの37%は、夫からの受動喫煙を避ければ防ぐことができる」と指摘している。

呼吸器疾患や心筋梗塞にも注

肺がんなどのがんの発症には、15年~20年もの長い年月がかかるので、受動喫煙の影響がはっきりしていても、あまり緊急性を感じないため、予防対策も遅れがちである。
それに対して、もっと短期間で発生する病気がある。それは気管支炎や喘息、あるいは心筋梗塞など。
タバコの副流煙には、PM2.5(大きさが2.5マイクロメートル以下)という微小の有害物質が大量に含まれている。中国大陸から飛来する大気汚染物質として社会問題にもなった。

環境省の基準では、PM2.5の濃度は1日平均で35μg(マイクログラム)以下(1㎥当たり)と定められている。
全面禁煙の建物内では8~22μg程度ですが、喫煙可能な建物内ではその数倍~20倍にも濃度が上昇する。
日本がん学会などのグループによる調査では、喫煙可能な居酒屋では568μgにも達していたことが報告されている。
この高い数値は、WHO(世界保健機関)やアメリカ環境保護局などの基準では、緊急事態レベル(「すぐに避難すべき」あるいは「呼吸器に重大な症状が現れる」)の2倍以上に相当する。
喫煙者がいれば室内のPM2.5の濃度は数十~100μgになり、その程度でも「呼吸器に症状が現れる」とされるレベル。

実際、タバコの副流煙の影響で、早くから症状が出やすいのは呼吸器疾患で、気管支や肺の炎症、喘息などを起こしやすくなる。とくに子供や高齢者は影響を受けやすいので、受動喫煙を避ける必要がある。

また、2008年の中央環境審議会の報告では、PM2.5が虚血性心疾患、不整脈、心拍変動などの危険因子であり、とくに急性心筋梗塞との関係が指摘されている。高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病では、もともと心筋梗塞のリスクが高いので、発症を予防するためには自分が禁煙することはもちろん、受動喫煙もできるだけ避けなければならない。


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