3.11以後の日本

混迷する日本のゆくえを多面的に考える

消費税の延期、厚生年金未加入の会社の多すぎ、介護、保育労働の軽視で、日本はギリシャ化する

2016-06-03 10:57:00 | 現代社会論
消費税だけが財源ではないから、所得税や法人税にも手を付けなければならないことはわかっている。
しかし、消費税を延期するということではどうしようもない状態になりはしないだろうか、心配である。
ギリシャを笑えないと思うのである。

厚生年金にはいるべき会社なのに、入っておらず、従業員が国民年金のみになっている会社がたくさんあるのだそうだ。
厚労省は、こういう会社を見つけて、加入をさせるようにするらしい。
ていうか、遅すぎるんだよ、厚労省。

こんなことは年金徴収の初歩である。
従業員の福利厚生のために事業主と労働者折半で保険料を払う、その結果、従業員は定年後、国民年金だけでなく厚生年金部分を年金として給付される。
国民年金だけだと生活保護以下だが、厚生年金部分が支払われるので、かろうじて生活保護にはならずに老後がおくれる。

会社がずるをして厚生年金に加入せず、その結果、従業員の年金が国民年金のみになってしまったら、それは、詐欺、罪である。
そういう会社はどんどん摘発すべきである。
従業員の社会保険料を担わず、ほっておく会社なんて、つぶれたほうがよいのである。厚生年金の財源がこれでは枯渇するのは当たり前である。

社会保険は成熟した産業社会において社会保障の一翼を担う大きな役割を持っている。
そういうことを知ってか知らずか、ほっておいた結果が、多くの高齢者が生活保護以下の生活になっているとしたら、会社の責任は大きい。それに、そういう会社をこれまで、摘発もしないで、見逃してきた厚労省の監督責任はどうなのか、責任を問う必要がでてくるだろう。

消費税を延期して何が面白いのか。
国民はその場限りの減税に喜んでいるのか、だとしたら、早晩、ギリシャのようになって、介護も保育も年金も医療も、つまり社会保障そのもののしくみが崩壊してしまうだろう。
高負担、高福祉、少子高齢社会を乗り越えるのは、それしかないのである。
まず、国民の生活を安定させよ、そのために、増税は仕方のないことなのである。高所得層は覚悟して、税金を払おう。富裕層の税金逃れを許してはいけないのである。
コメント
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