京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

一斤染(いっこんぞめ)

2006-05-03 21:22:19 | ちょっと立ち話
 すずやかに杏の花をひらかせし
             一斤染めの雨滲むかな  (大滝貞一)

一斤染というのは、紅花一斤で、絹一匹(二反)を染めること。淡いピンクになる。
杏の花に降り注ぐ雨は、杏の里を薄桃色のベールで優しく包むことでしょう。
  
「一斤染」というお菓子をいただきました


どこが一斤染なのかなと思って説明書を読んだところ、
「淡いピンク色を思わせるお味に仕上げました」とある。
上品でまろやかな味が一斤染に通づるらしい

                   
                   やわ煮の栗一粒を入れた黄味しぐれ
                   と説明書に。


高級感のある包装ですが、黒というのは珍らしいですね

                   
                   表面の押し型は桜の後姿でしょうか。
                   「大吾」の『爾比久良(にいくら)』に
                   似ています。見た目もお味も
                   ちなみに、平成14年度の全国菓子大博覧会で
                   名誉総裁賞を受賞したそうです


杏の里は、一斤染の花も散って、花見客の引いた静かな山里に
戻っていることでしょう

末広庵