京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

十薬(じゅうやく)

2006-05-22 22:01:19 | 季節のことば
ドクダミの名の方が知られているでしょうか。
たくさんの薬効があるので十薬とよばれています

十薬の香の夕ぐれをかがみ居り   阿部みどり女

          
          梅雨時、日陰や庭の隅に群れ咲いて、
          なんとなく陰気なイメージの花。
          でもある日、気が付いてしまいました
          純白の花の清らかな美しさに



とんがり帽子の蕾を見ればわかる通り、
白い花びらは本当は花を包む苞(ほう)なのです


                      
                      真ん中の黄色い穂に小さな花が密生しています。
                      苞はまだ一枚ほどけず…


          
          葉や茎に悪臭があるので嫌われていますが、
          もともとドクダミは「毒矯み」といわれ、毒を治すと
          いう意味だということらしいです。

          そして、もう一つ気づいてしまいました
          ハート型の葉が紅紫でパイピングされていることを
          目立たないけれど、なんておしゃれなんでしょう
          
          
          そう言えば、子供の頃にひどいおできが出来た時、
          ドクダミを煎じて飲まされた記憶があります。
          ものすごく苦かったような…

          湿っぽいこの頃、ドクダミは早、生き生きと輝きだしました

どくだみの花の白さに夜風あり   高橋淡路女