サッカー日誌 / 2009年09月16日


オランダ旅行記(3)


ガーナ戦、大逆転の原因は?

日本 4対3(前半0-1)ガーナ
(9月9日(水)ユトレヒト)

★お客さんは楽しめた
 日本代表チームのオランダ遠征第2戦は、ユトレヒトのガルゲンバルト競技場でガーナを相手の大逆転勝利だった。後半立ち上がりに0対2とされ、6分後に1点を返したものの13分後にまた2点差に離される。それまでの試合ぶりからみて、このまま欧州遠征2連敗かと思われた。
 ところが、残り12分間になってから、日本は6分余りの間に立て続けに3点をとって、4対3の逆転勝利を収めた。ゴールをたくさん見ることができ、試合経過はスリルとサスペンスに富んでいて、結果は白星。日本から応援に行ったお客さんは結構楽しめただろう。
 でも、これは親善試合である。結果はそれほど重要ではない。負けたから悲観する必要はないのと同じように、勝ったからと言って、ワールドカップの本番に向けて安心できる材料になったわけではない。

★日本の選手交代が的中
 試合のあと、翌日の列車の切符を買うためにユトレヒト中央駅に行ったら、ファン仲間がレストランにたむろしているのに出会った。第1戦のあとに現地の駅前でビールを飲んだときと同じ顔ぶれである。彼らの話題の中心は「大逆転の原因は何か?」だった。
 「稲本が交代で出てからよくなった。あれで攻めが早く回るようになった」と一人が言う。ボランチの長谷部に代わって稲本が投入されたのは後半18分。日本が1対2とリードされているときで、岡田監督の最初の選手交代だった。しかし、その3分後にガーナの3点目が入り、1対3となった。
 そのあと、ツートップの一人、前田に代えて玉田が入り、右サイドの中村俊輔に代えて本田が入った。逆転劇が始まったのは、そのあとである。選手交代が当たったということはできるだろう。

★ガーナの敗因は疲労と気の緩み
 相手のガーナ側の事情も見なければならない。
 ガーナは後半開始のときに4人を同時にかえた。そのなかにゴールキーパーがいた。試合後の記者会見で、ガーナの記者が「なぜゴールキーパーをかえたのか」と監督を追及した。第2キーパーが弱点だと前から指摘されていたらしい。しかし親善試合は、新戦力に経験を積ませる機会だから、勝負にこだわらない選手交代をすることもある。
 ガーナは3日前の日曜日にホームで行われたワールドカップ予選で、本番出場を決めたあと7時間の長旅をして着いたばかり。監督は「疲れは言い訳にならない」と言ったが、出場決定を祝って気も緩んだだろう。3点目をあげたあとは「これで十分」と動きがぱったり少なくなった。日本側の都合で、日本からギャラをもらって、無理をしてオランダまで来た試合である。ワールドカップの本番とは、まったく事情は違うのである。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
     

Copyright(C) 2007 US&Viva!Soccer.net All Rights Reserved.