サッカー日誌 / 2009年09月06日


オランダ旅行記(1)


対オランダ戦、岡田監督の考え方
オランダ 3対0(前半0-0)日本
(9月5日(土) エンスヘーデ)

★日本の攻めは前後半とも20分だけ
 日本代表の遠征を機会にオランダ旅行に出た。ワールドカップ本番をめざす岡田監督のチーム強化第1歩を見ておくのも悪くない。
 第1戦のオランダとの親善試合は雨の中、3対0の敗けだった。試合のあと日本のサポーターの人たちとビールを飲む機会があったが、ほとんどの人は「前半は日本がよかったけど、後半は持たなかった」という見方だった。
 ぼくの見たところは、ちょっと違う。
 前半も、後半も、日本が攻勢だったのは最初の20分間だけである。あとはオランダのペースだった。
 前半を0-0に抑えることができたのは、オランダがギアをトップにあげていなかったためと、日本のボランチとストッパーが、まだ持ちこたえられたためである。

★勝敗が重要な試合ではないが……
 オランダと日本は、横綱と十両くらいの差がある。もしこれが本場所で、白星4点差が必要な場合だったら、オランダは4対0にしただろう。もし日本が1点あげたら5対1にしただろう。それくらいの格差があるように思った。
 そうは言っても、負けるつもりでワールドカップに出るわけにはいかない。ボールは丸い。どちらの方向にも転がる可能性がある。日本のほうに転がる可能性を少しでも大きくするように求めて進むほかはない。岡田監督によれば、それは「いままでやっているサッカーを90分間続ける」ことだという。
 今回は親善試合だから黒星を気にすることはない。南アフリカ大会までには、まだ9カ月ある。岡田監督としては、これまでの常連以外の選手をためしてみる必要もある。いろいろな相手や状況を経験させておきたい。結果が重要な試合ではなかった。

★格差の「みなもと」は個人の力量
 岡田監督の言う「いままでやってきているサッカー」は、簡単にいえば「チームで戦うサッカー」であり「労働量と走力のサッカー」である。そのサッカーを90分間、続けることができれば勝てる、という考えである。その考えで、アジア予選を勝ち抜いた。しかし、これからの相手は格が違う。
 オランダとの試合では、岡田監督のサッカーを、前後半あわせて40分は続けることができた。しかし、その間にゴールは挙げられなかった。
 後半24分から10分おきに、オランダに計3点を取られたのは、結局は個人の力量の差である。パスの正確さ、ボール扱いのすばやさと巧さ。それが格差の「みなもと」である。
 アーセナルやインターやACミランなど欧州のトップクラブでプレーしている選手たちは、日本の選手たちの集中力の乱れに、すかさず、楽々とつけ込んだ。

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