サッカー日誌 / 2009年03月04日


東京五輪招致に反対する(1)


8万人のスタジアムは大きなムダ

★落選したほうがいい
 東京オリンピック招致に反対だ。
 東京都が2016年の夏季オリンピック開催地に立候補していて、10月2日のIOC(国際オリンピック委員会)総会で開催地が決まる。候補都市に残っているのは東京のほかにシカゴ、マドリード、リオデジャネイロである。ここで、東京が落選したほうが、日本のスポーツのためにも、東京都のためにも、日本全体のためにもいい。そう思っている。
 オリンピック招致に反対する理由は、たくさんあるが、そのうちのいくつかを取り上げてみよう。そのいくつかだけでも、東京でオリンピックを開催しないほうがいい理由としては十分である。
 まず、オリンピックのために建設するという8万人収容の陸上競技場はムダである。

★五輪が終われば無用の長物
 オリンピック開催が決まれば、東京湾沿いの中央区晴海に8万人収容の大競技場を建設する計画である。ここで開閉会式と陸上競技を行うことになる。
 なぜ8万人の観客席が必要かといえば、IOCが開催の条件として要求しているからである。日本のスポーツ、あるいは東京都にとって必要だからではない。
 仮に東京開催が決まり、巨大スタジアムができたとして、オリンピックが終わった後に8万人の観客席を何に使うのだろうか?
 オリンピック期間中の10数日間だけはスタンドを埋めることは可能だろう。しかし、大会後に陸上競技の大会で8万人の観客席が埋まるとは、とても想像できない。
 ロックのコンサートのようなもので埋まることはあるかもしれないが、そのためには、9レーンの陸上競技のトラックは邪魔である。

★W杯のためには専用球技場を
 東京都民にとって8万人のコンサート会場が必要だとも思えないが、かりに巨大なイベント会場がぜひ欲しいのであれば、ロック・コンサートに向いた施設をオリンピックとは関係なく建設すればいい。
 日本サッカー協会が2018年あるいは2022年のワールドカップ開催の意思表明をし、それに関連して犬飼基昭会長が「8万人のオリンピック競技場ができることが前提」という趣旨の話をした。後になって「オリンピックが来なくても、2022年のワールドカップは狙う」と軌道修正したが、W杯後のサッカーにとって「8万人のスタジアム」が必要なのであれば、陸上競技用トラックのない、球技専用のスタジアムを建設すべきである。
 横浜の日産スタジアムなど、大型の陸上競技場がサッカー観戦に不向きなことは、ファンなら皆知っている。

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