サッカー日誌 / 2008年01月26日


流通経済大付属柏高は史上最強?


高校サッカーは変わったか?(下)
~2007年度高校選手権から~
準々決勝 流経大柏高 0対0(PK)東福岡高(1月5日・市原臨海)
準決勝 流経大柏高 6対0 津工高(1月6日・国立競技場)
決勝 流経大柏高 4対0 藤枝東高(1月14日・国立競技場)

★決勝戦の人気に驚く
 2007年度高校サッカーの決勝戦の日、キックオフの3時間前に国立競技場に行ったら、切符売り場の前は長蛇の列だった。並んでバックスタンドの1500円の一般席を買ったが、ぼくの20人くらい後ろで売り切れになった。危ないところだった。
 決勝戦の人気が盛り上がったのには驚く。決勝を成人の日に固定したのが成功したのかもしれない。準決勝から1週間のPR期間があったのが効いたのだろうか?
 準々決勝のときは、千葉県の市原駅前で食べ物屋さんに入ったら、レジのところに切符が置いてあった。1500円の席を1000円でというから、買って競技場に向かった。よく見ると「ご招待」と印刷してある。試合会場の地元に配布したのを、ちゃっかり転売したらしい。高校サッカーに民放テレビが参入したころ、なんとかスタンドを埋めようと招待券をまいたのを思い出した。当時は転売どころか、ただでも、なかなか見に来てくれなかった。

★流経大柏のレベルに驚く
 決勝戦では、流経大柏高のレベルが高いのに驚いた。
 チームとしての戦い方のスタイルは、それまでに見てきた三鷹高や藤枝東高と似ているが、一つ一つのプレーの質が高い。公立校と違って、全国から素材を集められるからだろうが、テクニックのいい選手が揃っている。ボール扱いのすばやさ、巧みさが、一段、上である。
 中盤でボールが渡ると、相手が2人、3人と取り囲んでプレスをかける。しかし、囲まれても、あわてることなく、味方を見ていてパスを出す。そういう判断も、すばやく的確である。それに最終ラインの守りがいい。
「流経大柏は史上最強チームだろう」という声があった。準々決勝は東福岡高と0対0でPK戦だったから、絶対的に強いとは言えないが、決勝戦のできはすばらしかった。

★大前元紀選手の活躍に驚く
 流経大柏の大前元紀選手の活躍にも驚いた。決勝戦では2ゴール1アシスト、全4得点にからんだ。高校総体と全日本ユースと合わせて3大会の得点王である。
 相手の守りに取り囲まれても、しっかりボールをコントロールでき、すばやく味方を見つけてパスを出せる。シュートは鋭い。そのうえ、ゴール前でいいポジションに入り込むのがうまい。「ゴールのにおいをかぐ」ことのできるタイプではないかと思った。
 1㍍66と小柄なのを危ぶむ声もある。しかし、身長を武器にして高校で活躍した選手が、Jリーグや国際試合で思うように活躍できない例も多い。体格のハンデを技術と判断力ではね返してきた大前が、厳しい試合にもまれて、さらに伸びて欲しいと思う。
 高校サッカーでは、熱心で個性のある教員が強いチームを作っている。その点は変わっていないが、素材である選手は変わってきていると思う。

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