ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




シャローム・ナカトラ。千葉県香取市佐原イ3398。2003(平成15)7月20日

加納屋薬局の東隣は出桁造りの商家で「中寅商店」の袖看板が架かっている。その隣が平屋の蔵で、「シャローム・ナカトラ」という土産店あるいは雑貨店といっていいかもしれない店になっている。店のHPによると「ちょっとしたお土産物から、一品物の陶器まで色々取り揃えております」ということだ。中寅商店がちょっと洒落た店名にして営業してる、ということのようだ。
中寅商店は明治19年の創業なのだが、なんの商売をしていたのか分からない。『1022高橋氏講演』(PDFファイル)に、外観を平板なタイル張りの壁で取り囲んだような四角い建物(看板建築の一種?)だった時の写真が載っている。それを建築時の外観に修復復元したということになる。佐原の町並みを昔の姿に回復する取り組みの初期の例かと思う。

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加納屋薬局。千葉県香取市佐原イ3398。2003(平成15)7月20日

写真左が油茂製油で、加納屋薬局の建物は今は看板建築にした正面を取り除いて、元の土蔵造りの外観を取り戻している。ストリートビューを見ると薬局は廃業したようで、かき氷などを売っているようだ。
NPO法人小野川と佐原の町並みを考える会」と「佐原町並み保存会」が年2回発行している「佐原の町並み瓦版」という新聞がある。その42号(平成20年8月号)に「加納屋薬局・みごとに往時の姿がよみがえる」という記事が載っている。それによると、加納屋薬局の始祖は澤田嘉兵衛という飯岡村(現成田市)の出で、文化元年(1804)佐原で薬種店を開いた。2007(平成19)年2月に復元された土蔵は弘化2年(1854)に土蔵倉を改造したもの、という。

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油茂製油。千葉県香取市佐原イ3398。2003(平成15)7月20日

香取街道の忠敬橋と佐原三菱館の中間あたりにある出桁造りの家。「油茂製油(あぶもせいゆ)」という店で、ごま油とラー油を製造販売している専門店。現在も写真の外観と店先の様子は変わらず、地道に商売を続けているという感じだ。ネット販売が伸びているのかもしれない。
店のHPには、「当社は製油業として、創業以来350余年の歴史を有する老舗です。/戦前までは菜種油を搾油し、戦後は現在の22代目当主に至るまで頑固なまでに、数百年間受け継がれている「玉絞め」という、古式搾油法にこだわって製造を続けてきました」「現在、工場で使用している機械も大正年間から稼動しているものです」とある。
佐原まちぐるみ博物館」の「9号館 幕末の薫り漂う館」ということで、長持・銭箱・証文入れなどを展示している。
建物の建築年代などの情報はネットでは探せなかった。

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玉澤布団店。千葉県香取市佐原イ3401。2004(平成16)4月22日

香取街道の忠敬橋の東北側で、写真では橋際から、玉澤布団店、大髙園茶舗、メガネ店(ヤマノウチ眼鏡店?)と並んでいる。
玉澤布団店は明治初期からの店らしいが、数年前に廃業、2019年2月に「珈琲玉澤」という週末限定のカフェが開業した。「佐原まちぐるみ博物館」として養石・水石を展示している。
眼鏡店は出桁造りの町屋を簡単な看板建築にしている。今は昔のファザードに回復して「よし野」というせんべいを主力にアイスクリーム・かき氷・小物などを売る観光客向けの店に替わった。2010年3月の開店。
大高園茶舗は「大髙茶店(屋号水戸屋∟(の左右逆の記号?)」の説明板によると、明和2年(1765)に煙草の製造販売と茶商として創業した。店舗は明治25年(1892)の大火後に建てられた切妻平入りの建物。店舗は15畳の広さで、一部が土間の“座売り”の形態だった。奥には床の間付の6畳間と細い通り土間(台所として利用)、2階は座敷。店舗の後ろは昭和初期に増築した部分がある。
大高園茶舗も「佐原まちぐるみ博物館」の「お茶とたばこの博物館」で、古い看板などが見られる。



大高園茶舗。香取市佐原イ3401。2003(平成15)7月20日

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