ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




近長商店。埼玉県川越市幸町15。1984(昭和59)年5月4日

写真は鐘つき通りから一番街商店街との時の鐘入口交差点を撮っている。近長(きんちょう)商店の建物は、二階の千本格子と入母屋屋根が特徴の町家建築。「真壁造」になるのだろうか。蔵造りではないがなかなか重厚な感じで「蔵造りの町並み」に調和している。
写真では鐘つき通り側の八百屋が写っている。豆腐店で有名なのだが、撮影当時では一番街に向いた方で豆腐を売っていたのかもしれない。今は観光客相手に、一番街に向いた店舗でおからドーナツを売り、鐘つき通り側が豆腐店と豆腐料理の店にしている。また、写真手前の庇の下の空間を増築して住居の部屋にしている。その和風下見板の壁に「武州川越町/近長 細田長兵衛商店/電信器號〇三」の古そうな看板が架かっている。その看板は以前は金色の字だったのが今は黒で書き直したようだ。近長とは近江屋長兵衛で、近江商人の後裔という。鐘つき通り側に並ぶ「鐘つきうどんきんちょう」と「近長魚店」は近長商店とは同族である。
何代目だかは知らないが、1899(明治32)年に設立された「川越商業会議所(現川越商工会議所)」の18名の発起人のなかに、「細田長兵衛(青物魚商)」の名前がある。

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