ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




国際観光会館。千代田区丸の内1-8。2002(平成14)年5月4日

東京駅の八重洲北口を出るとすぐ北にあったビル。現在は「グラントウキョウ・ノースタワー」(大丸デパート、開業は2007年11月)が建っている。
国際観光会館は国鉄の東京駅構内に建設されたもので、1954(昭和29)年10月に開業した。「鉄道会館(大丸)」の開業と同時だったかもしれない。「ホテル国際観光」と観光関係の団体や会社の店舗と事務所が入るビルである。

建物の資料としては『ジャパンアーカイブズ>【1951年】丸の内(昭和26年)』の「国際観光会館(1丁目、八重洲口側)の竣工」という画像がある。パンフレットか雑誌の1ページと思われるが出典は判らない。建物の完成図と工事現場の写真2点に建物と会社のデータからなる1951年に発行されたものだ。タイトルは「待望の『国際観光会館』完成に驀進」。
建物の概要は「竣工:昭和29年6月、面積:敷地約1,200坪・建坪役7,500坪、構造:鉄骨鉄筋コンクリート近代様式、規模:地上8階・地下2階・昇降機7基・全館冷暖房換気装置完備、設計:土浦亀城建築事務所、施工:清水建設株式会社」。土浦亀城の設計としていいのか分からない。所員の引いた図面を見て「いいだろう」といっただけかもしれない。
施設内容は、ホテル部として「約2,500坪、1-8階(東側)客室92・宿泊人数200人」、会館部として「約5,000坪、1階:インフォメーションホール、2-8階:観光関係貸店舗・事務室、地下1階:旅客向諸店舗」。
会社要領には「商号:株式会社国際観光会館、設立:昭和26年3月22日、常勤役員:取締役社長:平山孝」などとある。

国際観光会館の地下に小さな映画館があった。列車待ちの間に時間つぶしに入るような映画館だったのだろう。ぼくは父に連れられて入ってその存在を知ったのだが、昭和35年よりは前だったようだがはっきりしない。漫画の「ウッドペッカー」をやっていた。その後も1・2回は入っているのだがなにを観たのか忘れた。『消えた映画館の記憶』によれば「観光文化ホール」である。

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コメント
 
 
 
Unknown (りえぞう)
2020-09-12 20:53:26
大学を卒業後このビルに入っていた東急観光八重洲支店で働いていました。
東京にはよく行きますが、このビルの事を思い出して検索したらこちらのブログにたどり着きました。
懐かしい外観の写真、どうもありがとうございます。
他にも当時あったビルの記事がたくさん!
しばらくこのブログで思い出にひたろうと思います(* ̄- ̄)
 
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