ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




みこもり(和守)煎餅。埼玉県川越市連雀町15。1989(平成元)年9月18日

大正浪漫夢通りと、立門前(たつもんぜん)通りの交差点角にあった煎餅店。写真右の角は当ブログ前回の大野屋洋品店だ。
最近発売された『川越の建物 近大建築編』(2021年、仙波書房、税込2200円)によると、「1920年(大正9年)の築。木造トタン張りの洋風建築で、煎餅店として長年使用されたが、2008年(平成20年)に閉店。2018年(平成30年)に解体に至った」ということで、つい最近まであった建物だ。
二階の縦長窓と石積み風の模様を入れたトタン張りの壁を持った、洋風の建物である。1920年に建ったときから洋風の外観だったのだろうか? みこもり煎餅は1928(昭和13)年創業、としたサイトがある。看板には「川越店」とあるから、本店が別にあったのかもしれない。ネットでは「発狂くん」という煎餅に関することが多い。商品名として商標登録しているのだが、今でも許可されるだろうか。建物後ろは「フォトアイ」というDPE店が入っている。

写真右は高松屋菓子店と田中屋履物店。こちらの建物は、コーニスを巡らし、その上にペディメントのような飾りを置いている。壁は白いタイル張り。洋館といっていい造りだ。みこもり煎餅と同時に解体されたらしいが、そのときは屋根が落ちたひどい状態だった。

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