ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




飯田屋本店。茨城県土浦市川口1-10。2006(平成18)年11月5日

武蔵屋の近くにあった、同じ業種の店らしい。武蔵屋も飯田屋本店も建っているのは川口川(かわぐちがわ)の河岸(かし)である。「モール505」という3階建ての建物5棟が連なる商店街と高架道路は川口川を埋め立てたところに建っている。川が水路として機能していた時代は、霞ヶ浦で採れた鰻やわかさぎはそのままこの店先で陸揚げされたのだろうか。あるいは港でまとめられてから艀で運ばれたのだろうか。建物が敷地から少し下がって建てられているのは作業場を確保したものかもしれない。
洋館の方はガラス戸に見えるように「茨城縣佃煮工業協同組合」の事務所だったのだろう。
建物は『日本近代建築総覧』に「飯田屋本店、建築年=昭和8年、設計=(自家設計)、備考=工費1万円」とある。
3.11の震災で建物が「危険」と判定され、2012年2月に取り壊された(『寝言は寝て言うも~ん>飯田屋本店 その後・・・』)。今は普通の住宅に建て替わって、駐車場の中の一軒家といった具合だ。



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