ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




旧墨堤の道の下道。墨田区東向島3-4。2009(平成21)年3月29日

白鬚神社のとこらから現在の墨堤通りを迂回するように分れてすぐまた合流する弓型の道路がある。そのわずか180mがかつての墨堤通りで、「旧墨堤の道」として残っている。現在の広い墨堤通りは何度か拡幅工事が行われ、昭和46年に完成したという。写真左のタイル張りの護岸の上が旧墨堤の道。崖の段差は1mほどあるようだが、下の道の海抜は0mくらいだ。そこに古い民家が3棟かたまって残っている。
手前の古い家のガラス戸に「中福染物」の字があるが、たぶん廃業していると思う。隣は二軒長屋に見える。



石川青果店。東向島3-4。2009(平成21)年3月29日

旧墨堤の道からだと屋根が見える。現在、二軒長屋のほうは瓦屋根が葺きかえられた。角の家は1階の軒下に増築したのだろうか、住宅の構えになっている。1985年の住宅地図では石川青果店だ。下道を左へ行けばそのまま白鬚神社の境内で、角を曲がって左奥へ行くと大和湯がある。
『東京路上細見5』(小檜山俊著、平凡社、1990年、1903円)に、大和湯から旧墨堤道の様子が「狭い通りをはさんで、魚屋あり八百屋あり、印刷屋あり、このあたりは路地裏商店街といった感じ。」と書かれている。今は「鮮魚大塚」も普通の住宅に建て替わっている。

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