ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





かつびし屋。千葉県松戸市松戸
2011(平成23)年12月27

旧水戸街道の本町交差点(松戸駅西口からの駅前通りとの交差点)からすぐ南のところ。「かつびしや」という風変わりな店名と建物横が煉瓦になっているのが目立っている店がある。以前撮った写真がないかと探したが、見つからないので急遽撮影してきた。写真右は西蓮寺。
『昭和の松戸誌』(渡邉幸三郎著、崙書房出版、平成17年)によると、かつびし屋は江戸後期の創立で、昭和12年の二丁目(旧町名)家並みの解説文には、「かつぶし屋」の店名で「伊勢屋源治郎以来の老舗。現かつびし屋。・・・側壁は煉瓦造り、大正11年建築、大震災にも耐えた。糸とタバコ販売。健在」とある。
横の壁を煉瓦貼りにしたようにも見えるが、『日本近代建築総覧』では煉瓦造2階建てとしている。

やはり『昭和の松戸誌』には、かつぶしやの渡辺敬蔵という人はタクシー会社やバス会社も経営したと記している。渡辺バスは昭和2年、4台のバスで市川・金町・流山の3路線の営業許可を受けた。市川へのバスの場合は、中矢切の香取神社下に車庫を設け、朝夕は1時間毎、昼は2時間に1本走らせた。現在の京成バスの松戸駅-市川駅の路線とほぼ同じ経路を運行したかと思われる。昭和11年に京成バスに買収されたという。

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