ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




みどりや靴店。中央区日本橋人形町1-19。1983(昭和58)年5月

人形町通りの人形町交差点の南東、人形町1丁目のほうを見たところ。いまだに角の古い建物が残っているから、25年経った今も景観はあまり変わっていない。
写真左から、伊勢茂ビル、中島牧野ビル、ロン(喫茶)、ナカジマパッケージ(包装用品)、みどりや靴店、愛群(中華料理)、蛇の目鮨、昭和ワニス本社ビル、中村眼鏡店。今も撮影時と変わらずに商売が続いているのは、伊勢茂ビル1階の伊勢茂商店(日用雑貨・小物)、中島牧野ビル1階の中島商店(ネクタイ)、ロン、みどりや靴店、昭和ワニスといったところだろうか。



ロン。1991(平成3)年3月24日

写真の建物は矢島洋品店として建てられたものだと思う。喫茶店のロンは矢島洋品店だったのが1965(昭和40)年に商売変えしたものだ。1962(昭和37)年5月営団地下鉄の、同年9月に都営1号線(現・浅草線)の人形町駅が開業した。この立地で飲食店をやらぬ手はない、ということだったかと思う。矢島商店の創業は天明元年(1780年)で馬具商として始まったという。『大正元年日本橋地籍図』に「矢島洋傘帽子店」として出ている。同図には「伊セ茂商店」も載っている。
ぼくは最近は入っていないのだが、今も開店当時のスタイルでやっているようで、それが却って売りになっている。スターバックスでは注文の仕方も分からない、という人もいるわけで、普通の喫茶店(今は少数派だから「普通」ではないかもしれない)も少しはないと困る。

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