昨日から一泊二日で、義父の喜寿のお祝いをするために、伊東温泉に行ってきました。
美味しい料理に、清潔でゆったりとした和室、そして源泉掛け流しの温泉と檜風呂、どれをとっても申し分なく、大満足の旅行になりました。
両親も「素晴らしい思い出になった」と喜んでくれて、本当に良かったと思います。
昨日は「爆弾低気圧」の影響で大荒れの天候でしたが、今朝は予報とは異なり絶好の快晴。
小室山公園の展望台からは、雪をいただいた富士山や遠く伊豆七島も望め、まるで義父の喜寿を一緒に祝ってくれているかのようでした。
(画像は、小室山公園から眺めた富士山です)
さて、遅くなってしまいましたが、24日のクリスマス・イブに聴いたバッハ・コレギウム・ジャパンの『メサイア』の感想を。
<日時>2006年12月24日(日)15:00開演
<会場>サントリーホール
<曲目>ヘンデル:オラトリオ『メサイア』
(モーツァルト編曲 K572/ドイツ語)
<演奏>
■ソプラノ:ハナ・ブラツィコヴァ
■アルト:マリアンネ・ベアーテ・キーラント
■テノール:櫻田亮
■バス:ドミニク・ヴェルナー
■合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
■指揮:鈴木雅明
メサイアといえば、11月に同じサントリーホールで聴いたアーノンクールたちのあまりに素晴らしい演奏が、いまだに忘れられません。
しかし、クリスマスイブに聴いた、このバッハ・コレギウム・ジャパンのメサイアも素晴らしかった。
しかも、モーツァルト編曲版です。
モーツァルト編曲版を実演で聴くのは初めてですが、大きな特徴として次の3つがあげられると思います。
1.第35曲(日本楽譜の原曲スコアによる番号:以下同じ)の合唱、第36曲のバスのアリア等、複数の楽曲がカットされたり、変更されたりしていること。
2.第18曲の「リジョイス グレイトリー・・・」を初めとして、いくつかの曲の声種が変更になっていること。ちなみにリジョイスの場合は、ソプラノからテノールに変更になっています。
3.オーケストレーションの変更。
普通に聴いている分には、劇的に印象が異なることはありません。
しかし、じっくり耳を澄まして聴き進むにつれて、「うん?、やっぱり原曲と違うなあ」という感じがしてきます。
私の場合は、1.のアリアのカットや、3.のオーケストレーションの変更よりも、2.の声種の変更の方がインパクトが大きいです。
この日も、「リジョイス」では、テノールの櫻田さんがすばらしく音楽的に歌ってくれましたが、やっぱり私はソプラノのほうがしっくりきます。
一方、3.のパターンに属する例では、たとえば第41曲のバスの有名なアリア「なぜ、異邦人たちは燃え立ち、怒り狂うのか」に、トランペットとティンパニが追加されています。
しかし、こちらのほうは、ハ長調で書かれた勇壮な雰囲気が原曲以上に表現されていて、私はモーツァルト編曲版の方がむしろ好きです。
ということで、「オリジナルと編曲版のどちらを採るか」については、一概にいえないのですが、モーツァルト生誕250周年の年のクリスマス・イブに、このモーツァルト編曲版のメサイアが聴けたことは、とても貴重でした。
また、鈴木雅明さん率いるバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏を、この日初めて生で聴きましたが、私は大きな感銘を受けました。
もちろんCDや映像では、今まで何度も聴いてきました。
そして、たとえばマタイにしてもヨハネにしても、私のライブラリーの中で、かけがえのないディスクになっています。
しかし、この日実際にステージで聴いてみて強く感じたのは、何よりもその「音楽に対する自然な悦び」でした。
鈴木雅明さんの音楽の作り方もそうですし、若松夏美さんをリーダーとするメンバーたちの真摯なんだけどリラックスした表情がいいですねぇ。
音楽への誠実なアプローチ、清潔なフレージングと多彩なアーティキュレーションから生まれるその音楽は、何とも心地よい。
「世界で一番知名度の高い日本のアンサンブル」という評判も頷けます。
それから、この日驚いたのが「ハレルヤ」。
演奏そのものではなく、客席で起立して聴く人を初めてみたからです。
ロンドンでメサイアが初演されたときに、臨席した国王ジョージⅡ世が感動のあまり起立したことに由来する慣習だそうですが、実際のコンサートで見たのは初めてです。
(ひょっとしたら、11月のアーノンクールのときも起立した人がいたのかなあ・・・)
ただ、後ろの人はいきなり前が見えなくなるので、喧嘩になったりしないんだろうか。
余分なことですが、少し心配してしまいました。(笑)
このイブのメサイアをもって、今年の私のコンサート通いは終了です。
質量ともに5年分くらいのボリュームを、この1年間で聴いたような(みたような)気がします。
年内に、今年のコンサートの総括をする予定です。
美味しい料理に、清潔でゆったりとした和室、そして源泉掛け流しの温泉と檜風呂、どれをとっても申し分なく、大満足の旅行になりました。
両親も「素晴らしい思い出になった」と喜んでくれて、本当に良かったと思います。
昨日は「爆弾低気圧」の影響で大荒れの天候でしたが、今朝は予報とは異なり絶好の快晴。
小室山公園の展望台からは、雪をいただいた富士山や遠く伊豆七島も望め、まるで義父の喜寿を一緒に祝ってくれているかのようでした。
(画像は、小室山公園から眺めた富士山です)
さて、遅くなってしまいましたが、24日のクリスマス・イブに聴いたバッハ・コレギウム・ジャパンの『メサイア』の感想を。
<日時>2006年12月24日(日)15:00開演
<会場>サントリーホール
<曲目>ヘンデル:オラトリオ『メサイア』
(モーツァルト編曲 K572/ドイツ語)
<演奏>
■ソプラノ:ハナ・ブラツィコヴァ
■アルト:マリアンネ・ベアーテ・キーラント
■テノール:櫻田亮
■バス:ドミニク・ヴェルナー
■合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
■指揮:鈴木雅明
メサイアといえば、11月に同じサントリーホールで聴いたアーノンクールたちのあまりに素晴らしい演奏が、いまだに忘れられません。
しかし、クリスマスイブに聴いた、このバッハ・コレギウム・ジャパンのメサイアも素晴らしかった。
しかも、モーツァルト編曲版です。
モーツァルト編曲版を実演で聴くのは初めてですが、大きな特徴として次の3つがあげられると思います。
1.第35曲(日本楽譜の原曲スコアによる番号:以下同じ)の合唱、第36曲のバスのアリア等、複数の楽曲がカットされたり、変更されたりしていること。
2.第18曲の「リジョイス グレイトリー・・・」を初めとして、いくつかの曲の声種が変更になっていること。ちなみにリジョイスの場合は、ソプラノからテノールに変更になっています。
3.オーケストレーションの変更。
普通に聴いている分には、劇的に印象が異なることはありません。
しかし、じっくり耳を澄まして聴き進むにつれて、「うん?、やっぱり原曲と違うなあ」という感じがしてきます。
私の場合は、1.のアリアのカットや、3.のオーケストレーションの変更よりも、2.の声種の変更の方がインパクトが大きいです。
この日も、「リジョイス」では、テノールの櫻田さんがすばらしく音楽的に歌ってくれましたが、やっぱり私はソプラノのほうがしっくりきます。
一方、3.のパターンに属する例では、たとえば第41曲のバスの有名なアリア「なぜ、異邦人たちは燃え立ち、怒り狂うのか」に、トランペットとティンパニが追加されています。
しかし、こちらのほうは、ハ長調で書かれた勇壮な雰囲気が原曲以上に表現されていて、私はモーツァルト編曲版の方がむしろ好きです。
ということで、「オリジナルと編曲版のどちらを採るか」については、一概にいえないのですが、モーツァルト生誕250周年の年のクリスマス・イブに、このモーツァルト編曲版のメサイアが聴けたことは、とても貴重でした。
また、鈴木雅明さん率いるバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏を、この日初めて生で聴きましたが、私は大きな感銘を受けました。
もちろんCDや映像では、今まで何度も聴いてきました。
そして、たとえばマタイにしてもヨハネにしても、私のライブラリーの中で、かけがえのないディスクになっています。
しかし、この日実際にステージで聴いてみて強く感じたのは、何よりもその「音楽に対する自然な悦び」でした。
鈴木雅明さんの音楽の作り方もそうですし、若松夏美さんをリーダーとするメンバーたちの真摯なんだけどリラックスした表情がいいですねぇ。
音楽への誠実なアプローチ、清潔なフレージングと多彩なアーティキュレーションから生まれるその音楽は、何とも心地よい。
「世界で一番知名度の高い日本のアンサンブル」という評判も頷けます。
それから、この日驚いたのが「ハレルヤ」。
演奏そのものではなく、客席で起立して聴く人を初めてみたからです。
ロンドンでメサイアが初演されたときに、臨席した国王ジョージⅡ世が感動のあまり起立したことに由来する慣習だそうですが、実際のコンサートで見たのは初めてです。
(ひょっとしたら、11月のアーノンクールのときも起立した人がいたのかなあ・・・)
ただ、後ろの人はいきなり前が見えなくなるので、喧嘩になったりしないんだろうか。
余分なことですが、少し心配してしまいました。(笑)
このイブのメサイアをもって、今年の私のコンサート通いは終了です。
質量ともに5年分くらいのボリュームを、この1年間で聴いたような(みたような)気がします。
年内に、今年のコンサートの総括をする予定です。
大変、印象に残っています。
あのときは、ふだんよく聴く版であったかと思います。
モーツァルト版は、以前、テレビでリリングの指揮したのを観ましたが、あれはあれで面白いですね。ディスクでは持っていないので、ぜひ聴きたいと思っています。
BCJの演奏には、まだそんなに触れる機会がないのですが、バッハのカンタータなど、知人が絶賛しています。ぜひ聴きたい人たちですね。
「ハレルヤ」での起立、いまだにそんな方がいるんですね。
当のヘンデルでさえ「全く無意味」と書いているらしいのに・・・。後ろの人、困ったかも知れませんね(笑)。
いつもありがとうございます。
BCJのメサイアは、毎年12月24日のイヴに「聖夜のメサイア」と題してサントリーホールでやっているようです。
今年は、モーツァルトイヤーということで、モーツァルト編曲版にチャレンジしたのでしょうか。
ハレルヤの起立については、学生オケのコンサートでは、どうやらお約束になっているようですね。
でも、先日のコンサートでも、結構前の人が立っていたので、後ろの人はきっと迷惑だったと思います。
主催者が開演前にハッキリさせた方が良いのかもしれません。