ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

マンドリンと二胡のコンサート  「イル ヴェント マンドリーノ第9回定期演奏会」

2005-11-13 | コンサートの感想
絶好の秋日和だった今日は、関西マンドリン連盟の会長でいらっしゃるT氏のご好意により招待券をいただいたので、マンドリンと二胡のコンサートに行ってきました。
プログラムの前半はマンドリンの合奏、後半は二胡のソロを中心としたアンサンブルというメニューです。

「イル ヴェント マンドリーノ第9回定期演奏会」
<日時>平成17年11月13日(日)
<場所>浜離宮朝日ホール
<演奏>
・二胡独奏 劉鋒(リュウ フォン)
・指揮:中田 昌樹
・イル ヴェント マンドリーノ

<曲目>
第1部
■風の軌跡ーマンドリンオーケストラの為の~(小林由直)
■A Basso Poeto Preludio atto 1'      (スピネッリ)
  (歌劇「南の港にて」より第一幕への前奏曲)
■Life Beat                (藤掛廣幸)

第2部 二胡とマンドリンのジョイント
<二胡独奏>
■二泉映月
■空山鳥語
<二胡+マンドリン>
■茉莉花
<二胡独奏>
■荒城の月
■戦馬奔騰
<二胡 + マンドリンオーケストラ)
■チャルダッシュ (モンティ)
■サイマ

第1部はすべて初めて聴く曲でしたが、小林氏の曲は、我々がイメージする「風が持つ爽やかさ」がよくでた佳曲でした。
藤掛さんの「Life Beat」は、彼らしい親しみやすいメロディと美しいハーモニーをもった作品で、途中の変拍子のリズムも斬新。藤掛さんは名作「パストラル・ファンタジー」の作曲家として、マンドリン界では著名な存在ですが、もっと広く知られても良い作曲家だと思います。

第2部は、中国の民族楽器である二胡を中心にしたステージ。
二胡をを聴くのは生れて初めてです。
その名のごとく2本の弦を弓で擦って音を出すのですが、意外に小ぶりで奏者の膝の上に乗せて演奏します。
ヴァイオリン族のように輝くような音はでないのですが、どこか郷愁をそそる懐かしい音がします。今日二胡を聴かせてくれた劉鋒(リュウ フォン)さんが飛び切りの名手だったので、余計にそう感じたのかもしれません。
二泉映月はもっとも有名な二胡の曲だそうですが、中国悠久の歴史を感じさせてくれる素晴らしい曲でした。
聴きながら、大陸的な中国の音楽と島国である日本の音楽の違いを痛感させられましたが、共通点があることにも気がつきました。それは「こぶし」です。こぶしは東洋音楽だけの専売特許ではありませんが、西洋音楽のそれとはやっぱり違いますね。また、ヴィブラートとノンヴィブラートの使い分けも見事でした。
続く空山鳥語やモンティのチャルダッシュでは、一転して超絶技巧を披露してくれました。曲が終わった後の客席のどよめきがその凄さを物語っています。曲名をもじると「空前絶後」というイメージでしょうか。
弦が2本しかないんだから演奏の難しさは素人である私にも分かります。ここまで自在に楽器を操るのは本当に至難なことだと思いますが、劉鋒さんは苦もなく弾いてみせます。
凄いアーティストだとつくづく感じました。
またこの劉鋒さん、演奏後の笑顔がとびきり素敵で本当に魅力的。

また、是非聴いてみたいアーティストです。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
聴いてみたいです (stonez)
2005-11-15 13:39:02
こんにちは。

中国悠久の歴史、そして東洋流「こぶし」の雰囲気を想像します。確かに西洋とは違って、これがまた独特の魅力になっているのでしょうね。

二胡の生の音色を是非聴いてみたいですね。二胡の超絶技巧を間近で見たら、きっとワクワクするだろうと思います。
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二胡のこと (romani)
2005-11-16 22:23:36
stonezさま

こんばんは。

いつもありがとうございます。

二胡の音は、あえて例えるとヴィオラの雰囲気でしょうか。音の輝かしさ・音量は、さすがにヴィオラに叶いませんが・・・。

でもどこか奥ゆかしさがあって、懐かしい香りがします。弦が2本しかないのにほんと不思議な楽器ですねえ。大好きになりました。
返信する
二泉映月 (Tando)
2005-11-29 01:55:27
ご無沙汰致しております。



「二泉映月」、私も大好きな曲です!

もう1年以上前になりますが、この曲と、作曲者の阿炳について連ねた記事があるので、TBさせて頂きました。
返信する
二泉映月 (romani)
2005-11-30 01:16:11
Tandoさま

こんばんは。

ありがとうございます。

TBいただいた記事拝見いたしました。

作曲者自らの演奏があったんですね。二胡は弦が2本しかないのに、その表現力はほんと大したものです。阿炳の演奏も是非聴いてみたいです。
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