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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

散歩道と幼い園芸家の思い出

2011-05-05 03:12:44 | よしなしごと
 体力回復のためによく食べようとするのだが、ここのところろくな運動をしていないので食欲も出ない。
 そこで散歩と洒落こんだ。
 少し暖かくはなったが、黄砂のせいか全体に空気が重く感じられる。

 少し離れた集落まで歩く。そこまではいつも通り慣れているところで、さして変わったものもない。その集落から、できるだけ通ったことのない道やしばらく通らなかった道を選んで歩を進める。

          

 30度ほどの鋭角な石垣と塀があった。まるで軍艦の舳先のようだ。
 それを右手にとって進むと、なにやら上の方から話し声が聞こえる。見上げると、二人の職人さんが波板の塗装の塗り直し作業をしている。

        
 
 さらに歩を進めると、矢車草の咲いている畑があった。
 矢車草は好きだし、愛着もある。
 1950(昭和25)年頃、小学生の高学年だった私が初めて育てた花だ。
 その頃、私の住んでいた周辺だけだったかも知れないが、私のような子供の間にちょっとした園芸ブームがあった。四角い袋に入った種を買ってきて育てるのだ。

        
 
 といっても、この矢車草やコスモス、ホウセンカ、百日草、貝殻草などなど、今から考えると比較的育てやすいものばかりだったが、それでも花を付けるのが楽しかった。
 
 思うに、空襲の中を命からがら逃げまわってから数年が経って、やっと少し落ち着いてきた兆しだったのかもしれない。それでも、住んでいた借家の空き地を掘っていると、焼け焦げた木片などが出てきて、そこがまぎれもなく焼け跡であることを示していた。

      

 矢車草とミツバチを撮っていたら、そこへほかの虫がやってきた。しばらく見ていたが、仲良く蜜を分けあっていた。

        

 続いて畑の隅に植えられたケシのつぼみを見たが、揃って反省しているようで面白い。どのケシが許容されたものでどれがそうでないのか、前に聞いたように思うがすっかり忘れた。

          
 
 すぐ隣は馬鈴薯、その隣は覆面をしていてなんなのかよく分からない。覗き込んでみようと思ったが、あまりにも綺麗に畑が均されているので、入るのが悪いような気がしてやめた。

        

 こちらは柿の新芽とお茶の新芽、どちらも柔らかい部分を摘んで天ぷらにすると美味い。

      

 葱坊主の畑に出た。ここでもミツバチが忙しく動き回っている。ところで、葱坊主の蜜というのはやはりネギの味わいがあるのだろうか。
 そればかり集めたら面白そうだなとつまらないことを考えながら帰途についた。

 トータルで2キロ弱歩いたろうか。
 食欲はまあまあで、シャワーを浴びてから(風呂は明日から解禁)体重を計ったら、56キロ台の後半にまで戻っていた。あと3キロは増やしたい。
 そうしないと、この間のようにちょっと強い風に見舞われると吹き飛ばされてしまいそうになる。
 風に吹かれるのは嫌いではないし、本当に吹き飛ばされて宙を舞うのも悪くはないが、腰砕けで足元がふらふらするのでは絵にもならない。
 

コメント
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