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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

続「月光仮面は誰でしょう?」

2009-02-23 02:55:11 | 社会評論
 私の前回の記事につき、別のところで、「そうはいっても鳩山氏や桝添氏はよくやっているではないか」という意見が寄せられました。以下はそれに対する私の返答です。

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 桝添氏も鳩山氏も、あまりのひどさにビックリしてその収拾を図ろうとしていることは否定しませんし、そうした事態が彼ら「個人」の責任であるとも思いません。むしろ二人とも、主観的には「善意」で行動しているともいえます。

 しかし、彼ら自身がそもそもこうした事態を生み出してしまった組織のトップなのであり、あるいはまた、そうした官僚組織のいい加減さをチェックしてこなかった与党の一員なのですから、それを今さらのごとく「部下」に相当する人たちの責任にし、自分を「正義の味方」に位置づけることには違和感を覚えます。

 厚労省の醜態は、いずれにしてもその監督機能を持った歴任大臣の怠慢であったり、福祉行政の軽視であったりします。

 また、「かんぽの宿」問題はそもそもが郵政民営化のもたらした帰結であり、国民の財産を二束三文でたたき売ることは織り込み済みなのだと思います。そのあまりの偏りに鳩山氏はビックリしたのでしょうが、それにより、多少は高値が付くとはいえ、国民の財産が不当に低い価格で一部の資金をもつ連中にたたき売られることは間違いありません。

 

 今回の「かんぽ」もそうですが、それ以前の公社時代の資産売却での不明朗さも、なん度もマスコミで指摘されてきました。それらに対しては総務省も歴代の大臣もノーチェックです。鳩山氏もさかのぼって問題にする姿勢を今のところ示していません。
 鳩山氏が気づいていないのは、あるいは気づかないふりをしているのは、これらが郵政民営化の必然的な帰結であり、自分もまたそれに賛成し推進してきたという事実です。


 ですから、鳩山氏を「悪玉」とはいいませんが、西川社長=悪玉 VS 鳩山大臣=正義の味方という図式は成り立たないのです。その西川社長自身が実質的に総務省の任命のようなものですから。
 
 鳩山氏は、まず、自分も推進してきた郵政民営化がこうした国民の財産を叩き売ることになった経緯を国民に率直に詫びると共に、せめてもの罪滅ぼしに、その「合理的」な使命の推進に励むべきだと思います。

 いずれにしてもこれらの事態は、フリードマン理論やアメリカのネオコンに誘導された小泉=竹中ラインの新自由主義政策の帰結であるわけですから、チマチマとしたところでイチャモンを付けるより、小泉時代の政策をすべてご破算にした上で国民に信を問うならば、麻生氏の支持率も多少はアップすると思うのですが、まあ、無理でしょうね、。

コメント
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