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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

檸檬の輝きと六の時事川柳

2008-01-21 01:59:28 | 川柳日記
 寒いからと言ってうちにばかりひっこんではいられない。
 土曜日、陽射しもあって幾分暖かそうなので近くに散歩にでた。

 季節が季節だから、いつもとはちょっと違うコースを辿ったら、たわわに柑橘類が実った木に突き当たった。
 果実の形状が心なしか違うようなのでよく見たら、檸檬(レモン)であった。
 恥ずかしながら、ン十年生きて来て、木になっているレモンを見たのははじめてである。

 もちろんこの道ははじめてではない。おそらく今までは、檸檬が実を付けない時期にしか来たことがなかったのだろう。
 もし、実を付けていたら注意深い私が気付かないはずはない(こういうことは自分で言うものではない!)。
 いずれにしても、冬の陽光に輝くその果実は美しかった。
 その近くに他の柑橘類が実った木もあったのだが、やはり檸檬は幾分色合いが違う。レモン・イエローという言葉を改めて思い出した。

 しかし、こんな場所で立派に実を付けるのに、スーパーへ行くとほとんど国産の檸檬はなく、たまにあってもとても高いのはなぜなんだろう。
 おそらく自然の条件を超えた経済のメカニズムが働いているからだろう。
 私たちは、豊かな自然に囲まれているように見えながら、実は、目前にあるそれらから引き離されて、様々な媒介物、政治や経済などを経てしか自然と再会できないようなのである。

 そんなゴタクとは関係なく、檸檬は冬の陽射しの中で輝いているのであった。

     


<今週の川柳もどき>  08.1.20

 やっぱりなどげんかせんといかん
  (東国原知事ら国政単位の新グループ)

 永田町二五円のせめぎ合い
 暫定を食って土建屋肥え太り
  (ガソリン国会)

 道理でな書きやすかった年賀状
 古紙よりも薄い倫理を混ぜて漉く
  (インチキ再生紙)

 救急車たらい積むかと子に訊かれ
  (あと断たず。医療体制の問題)

 汗しても六割だけが懐に
  (あとの四割は派遣会社の搾取)

 殺人と火事で家族が消えて行く
  (連日)

 一敗がさらなる勝利への起点
  (女子レス吉田選手連勝途絶える)


 

コメント (1)
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